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【河原乞食俳優 鳩山先生の施政方針演説】 鳩山首相は言葉の重みをかみしめよ 【日本経済新聞】 http://www.asyura2.com/10/senkyo79/msg/121.html
社説 鳩山首相は言葉の重みをかみしめよ (1/30) 鳩山由紀夫首相は衆参両院本会議で就任後初の施政方針演説をした。 「いのちを守りたい」などと政治理念を前面に出した演説のなかで、首相は日米間の安保摩擦の象徴である沖縄の米軍普天間基地の移設問題について「5月末までに具体的な移設先を決定する」と言明した。 昨年9月の政権発足以来、普天間移設問題などでの首相の発言の迷走は、指導者としての資質への疑念すら呼び起こし始めている。自らの言葉の重みをかみしめ、責任感を持って実現するよう首相に求めたい。 昨年の所信表明演説に続き、今回も官僚の作文を排して、自分の言葉で語るスタイルを貫いた。非営利組織(NPO)などの活力を引き出す「新しい公共」の概念を強調したりして、鳩山色をちりばめたが、総じて具体論に欠ける印象は否めない。 首相は演説で「デフレの克服に向け日銀と一体となって、より強力かつ総合的な経済政策を進めていく」と述べ、デフレからの脱却に最優先で取り組む姿勢を示した。 2010年度予算案を「いのちを守る予算」と命名し、公共事業予算を18.3%削減する一方で、社会保障費は9.8%増、文教科学費は5.2%増になったと指摘。「大きくメリハリをつけた予算編成は、政権交代の成果だ」と胸を張った。 ただこうした話を聞いて安心感を抱いた有権者はどれほどいただろうか。首相は年金制度の抜本改革や後期高齢者医療制度の見直しには一切言及しなかった。何も手を打たなければ膨らむ一方の社会保障費の増加だけを取り上げて成果と言われても、若い世代の将来への不安は一向に解消しないだろう。 財政再建に関しては「中長期的な財政規律のあり方を含む財政運営戦略を策定」と唱えるが、消費税増税の議論には触れていない。「一般会計と特別会計を合わせた総予算を全面的に組み替える」と繰り返すだけでは、もはや許されない。 国会審議では首相や小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体の「政治とカネ」の問題が大きな争点になっている。首相は自らの偽装献金問題について改めて陳謝したが、小沢氏の資金管理団体の土地取引をめぐる事件には全く言及しなかった。 捜査中とはいえ、小沢氏の元秘書の石川知裕・民主党衆院議員は逮捕されている。首相は石川議員が「起訴されないことを望みたい」と発言して、批判を招いた経緯もある。民主党代表の立場も踏まえ、首相は「政治とカネ」の問題でもっと踏み込んだ見解を示す必要があった。
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