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取り調べ可視化 裁判員の判断材料にも(岩手日報) http://www.asyura2.com/10/senkyo78/msg/935.html
http://www.iwate-np.co.jp/ronsetu/y2010/m01/r0129.htm
栃木県足利市で1990年に4歳の女児が誘拐、殺害された足利事件の宇都宮地裁の再審公判で、犯人とされた菅家利和さん(63)の録音テープが再生された。 しゃくり上げながらも懸命に「やってません」と訴える菅家さんの釈明を軽く受け流し、「今日の説明はいろいろ疑問がある」「どうなんだい。ずるいんじゃないか」とやんわりとした口調で追及を続ける検察官。 「違います」「絶対、違うんです」と繰り返していた菅家さんも、翌日の調べでは最後に「すいません、ごめんなさい。取り消してください、昨日のは」と「再自白」に追い込まれていた。 菅家さんが置かれていた状況は一般にはなかなか理解しにくいだろう。 冤罪(えんざい)事件に詳しい専門家によると虚偽自白は、日常生活から完全に遮断され、心理的に不安定な状態の中で無実の主張をだれも信じてくれず、あきらめきって「犯人」を演じざるを得なくなる状況で生まれるのが典型例という。 足利事件の録音テープは、捜査における「自白偏重」の危うさをあらためて浮かび上がらせた点で、今後の可視化論議に大きな一石を投じたといえる。 当時の精度の低いDNA鑑定の結果に引きずられた厳しい取り調べが無実の人間の「自白」を引き出したのだとすれば、日本弁護士連合会などが要求している取り調べの全過程を録音・録画する全面可視化を求める声が強まるのは当然のことだ。 警察などは「事件の真相解明を困難にする」と全面可視化には一貫して否定的な立場を崩していない。 だが、警察の強引な自白強要が問題となった冤罪事件は最近も相次いでいる。強姦(ごうかん)罪に問われ、服役後に真犯人が判明して元被告の男性に再審無罪判決が言い渡された「富山事件」では、警察の取り調べで強要された自白が有罪判決の決め手になった。 本県でも初めての裁判員裁判が現在、盛岡地裁で現在進められている。 素人の裁判員のために分かりやすく自白の任意性を立証したり、裁判員が不当な取り調べがないかどうかチェックするためには、録音や録画にによって法廷で取り調べの実態が客観的で正確な記録によって示されることは重要な意味を持つ。 ただ最近、民主党内で小沢一郎幹事長の資金管理団体の政治資金規正法違反事件に絡み、党内の一部に可視化法案を今国会に提出しようとする動きがあるのは遺憾だ。 確かに民主党は衆院選マニフェスト(政権公約)に、取り調べ可視化で「冤罪を防止する」と明記しているが、小沢幹事長の問題に絡めて法案を提出する動きは、国民には党利党略としか映らないだろう。 それでは冤罪防止という立法本来の趣旨が損なわれてしまう。 小笠原裕(2010.1.29)
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