★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK78 > 794.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://octhan.blog62.fc2.com/blog-entry-1198.html
2010/01/27(水) 19:51:08
[小沢一郎ネタ] 福島県前知事・佐藤栄佐久氏が語る〜“地獄”から生還できた(上)
どんな筋書きもデッチ上げる検察の手口
--------------------------------------------------------------------------------
手段を選ばない検察捜査で、福島県前知事の佐藤栄佐久氏(70)は政治生命を絶たれた。担当副部長として事件を手がけたのは現在、特捜トップの佐久間達哉部長だ。
佐藤氏の控訴審判決で、検察の主張がことごとく崩された焦りが、強引な小沢捜査を生んだともいわれる。冤罪を訴える佐藤氏は今、“暴走検察”に何を思うのか。話を聞いた。
--------------------------------------------------------------------------------
「小沢事務所に入る特捜検事の姿を見て、私はナチス将校の行進を連想しました。ナチスにもナチスなりの正義があった。しかし、正義の暴走ほど恐ろしいものはない。私はそのことを身を持って体験したのです。
<特捜部が佐藤氏を収賄の罪で逮捕・起訴したのは、06年10月のこと。捜査の端緒は小沢事件と同様に、土地取引をめぐる疑惑だった。02年夏、実弟の経営する縫製会社「郡山三東スーツ」が旧本社用地を売却した。約8億7000万円で購入したのは水谷建設。小沢事件でも「裏ガネの証言者」として登場してくる中堅ゼネコンだ。>
「当時、弟が土地を売ったなんて寝耳に水。当然、売却代金は三重スポーツに入ります。私の手元には、一銭もカネが入っていなかったのです」
<それでも検察は、この取引に固執した。取引の2年前に県発注の木戸ダム建設を準大手ゼネコンの前田建設工業が約200億円で受注。水谷は前田の下請けだった。前田は下請けに水谷に三東スーツの土地を購入させたのではないか。知事が“天の声”を発した見返りに違いない――。そんな筋書きがハナから、特捜部は描いていた。>
「収賄で立件するため、検察が持ち出した“ウルトラC”が土地の売却価格と時価相場との差額」。私と弟が一蓮托生となって時価よりも高い値段で土地を買い取らせ、その差額が賄賂にあたると決めつけたのです」
<佐藤氏が土地の“時価”を知らされたのは、逮捕後に収監された東京拘置所の独房の中だ。>
「独房のスピーカーからNHKのニュースが流れ、『(三東スポーツの)土地の実勢価格は3億円』と伝えました。バブル期には200億円程度の価値があった土地です。収賄罪に問われた私が“収賄にあたる額”を聞くのも変な話ですが、『そこまで、値が崩れるはずがない』と思い、取り調べ検事に実勢価格の真偽をたずねたのです」
すると、検事は「別の新聞は2億7000万円と書いている。(検察の)上の方は勝手なことを言うからね」と答えた。
「小沢事件でも大手マスコミは『検察からのリーク情報はない』と言い張っていますが、現場の検事はリークの実態を認めていますよ(笑い)」
特捜部、土地取引、水谷建設…小沢事件とソックリ
<結局、検察側は土地の時価を8億円と設定。売却価格との差額と、水谷から三東スポーツへの追加融資1億円を合わせた計1億7000万円を賄賂と主張し、佐藤氏を起訴した。このシナリオは、昨年10月の2審判決で一蹴された。>
「時価の鑑定結果がまちまちで『証拠上不明』として『賄賂額はゼロ』とする実質無罪の判決をいただきました。現在、三東スーツの土地はショッピングセンターとして賑わっています。不動産業界では、土地開発後の収益を見越して高値で取引するケースも珍しくありません。そんなことはマスコミもちょっと調べれば分かったはずです。事件後に水谷建設は購入価格を上回る9億6000万円で土地を手放し、さらにファンドに転売された時の価格は12億円を超えました。これで収賄の罪で有罪と言われても、中身のないヘビの抜け殻のようなもの。納得しかねます」
<検察の有力証拠もひっくり返った。1審で「『(前田側から)言い値で買ってくれ』と言われ、恩を売るつもりで、その通りにした」「ダム受注の礼に高く買うと思った」と証言した水谷建設元会長の水谷功も、態度を豹変させたのだ。>
「2審開始の直前、水谷元会長は脱税事件で実刑判決を受け、服従することが決まった。すると、私の弁護士に『実刑を回避するため、検察の言われるままに証言した』『土地取引は自分が儲けようとしてやった』と連絡してきたのです。正義の検察は一度立てた“正義のストーリー”のためなら、どんな証拠や証言もデッチ上げます。その結果、私の事件では多くの命が犠牲となりました」
(つづく)
(日刊ゲンダイ 2010/01/26掲載)