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1月25日10時35分配信 琉球新報
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100125-00000010-ryu-oki
24日の名護市長選挙で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対し、県外・国外移設を掲げた稲嶺進氏が当選したことで、辺野古移設案は事実上不可能となった。現在、新たな移設先を模索する鳩山政権は辺野古の選択肢を排除していないが、今後は、政府与党の沖縄基地問題検討委員会での県外・国外移設に向けた検討が焦点になる。地元意向を背景に、辺野古移設をやむを得ないとしてきた仲井真弘多知事に「県外移設」の圧力が高まることになる。辺野古移設ノーを日米両政府に明確に突き付けた市民の審判で、普天間移設問題は新たな展開を迎える。
《普天間移設》与党検討委に影響/小沢氏問題で揺り戻しも
政府の検討委が、地元意思を無視して辺野古への移設を再び決めることになれば、移設を容認してきた市民らの反発も招き、県民全体の反発を拡大させることは必至だ。
一方、辺野古への移設に否定的だった小沢一郎幹事長の政治資金問題が普天間移設問題に飛び火し、現行案派が巻き返す可能性を指摘する声もある。
知事はこれまで「県外がベストだが、県内もやむを得ない」と発言し、県内、県外の両方に可能性を残してきた。だが名護市民が現行案反対の候補者を選んだことで、市の意向を根拠とした「県内やむなし」の発言が意味を持たなくなる。
政府が下地島や伊江島など辺野古以外の県内移設も検討していることに、知事は22日の記者会見で「常識的にそういう場所はないのではないか」と疑問を呈した。
辺野古容認の根拠を失った県は今後、必然的に県外・国外移設を政府に求めることになる。
県、名護市、それに普天間飛行場を抱える宜野湾市が一体となって県外・国外移設を求めることになり、政府は県民意思を踏まえた決断が迫られる。(滝本匠、与那嶺路代)
《政府》沖縄相「民意受け止める」/政府首脳 移設先判断「関係ない」
【東京】名護市長選で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対した稲嶺進氏が当選したことを受け、前原誠司沖縄担当相は24日夜、「辺野古移設反対を訴えた稲嶺候補の当選を市民の民意として重く受け止めたい」とコメントした。その上で「市長選は市政全般を問う選挙であり、辺野古移設の是非だけを問う住民投票ではない」と指摘。「代替案が固まれば、沖縄との橋渡し役を果たすと同時に新市長と協力して地域の振興、発展に努力したい」とした。
政府首脳は与党3党の検討委員会の移設先の選択肢から辺野古の現行案を消すかどうかについて「それとは別だ。関係ない」と強調。「(検討委では、これまで通り)ゼロベースで考えていく」と述べた。
防衛省幹部は「辺野古は消えた。ただどこがほかにあるのか。与党3党の沖縄基地問題検討委員会の行方を見守るしかない」と話し、政治決着しか残されていないとの見方を示した。
鳩山内閣の政務三役の1人は選挙結果を「判断材料の一つ」としながらも「選挙結果を受けて即、結論が出るということではない」と慎重姿勢をのぞかせた。
《県》普天間固定化を懸念
名護市長選挙で稲嶺進氏が当選したことを受け、県の仲里全輝副知事は24日夜、「普天間飛行場の移設問題が争点となった選挙で稲嶺氏が当選したことで鳩山政権は辺野古に基地を移設するのは難しくなった」と述べた。
「県外・国外移設で収まる状況を期待する」と述べる一方で、移設検討作業が具体的に進まず「世界一危険な普天間が現状固定化のまま放置される最悪な事態にならないよう、重大な責任を自覚してもらいたい」と指摘した。普天間問題に対する県の姿勢については「県外か、県内かの問題ではない。早期の普天間の危険性除去に取り組む」と述べ、危険性除去を第一に解決策を検討するとした。
県幹部の一人は「県の姿勢も県外ベストで一貫している。ボールは政府の方にある。知事や市長が話し合って決めるレベルではない」と語り、沖縄側からは県外移設の意思が示されていることを強調。今後の政府判断を注視するとした。