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国民への説明も責務だ/小沢氏聴取
小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、小沢氏本人が23日、東京地検特捜部の任意聴取を受けた。
現職の与党幹事長に対する捜査機関の事情聴取は極めて異例で、鳩山政権に多大な影響を与えそうだ。
この事件では、小沢氏の元私設秘書で土地購入の際に陸山会の事務を担当していた石川知裕衆院議員ら3人が、政治資金規正法違反の疑いで逮捕されている。
小沢氏は、3人の逮捕など捜査について「このような権力の行使は容認できない」と猛烈に批判、検察側と全面的に戦う姿勢を鮮明にしてきた。
石川容疑者は、土地代などに充てた4億円を載せなかった2004年収支報告書の偽装工作を小沢氏に伝えた、とほのめかす供述をしているとされる。特捜部は聴取で、虚偽記入について小沢氏が認識していたのかどうかなど説明を求めたとみられる。
これに対して小沢氏は聴取後の会見で「収支報告書の記載は全く把握していない」と、虚偽記入への関与をあらためて否定した。
特捜部がゼネコンの「裏献金」が含まれているとみている土地代の原資については、家族名義の口座から引き出すなどして事務所に保管していた4億数千万円から4億円を陸山会に貸し付けたと配布した文書で主張。「裏献金は事実無根」とした。
特捜部は、小沢氏への聴取と逮捕者の供述内容に矛盾がないか徹底的に分析するはずだ。小沢氏に刑事責任があるのかどうか国民も注視している。事件の全容解明向けて事態が進展することを期待する。
小沢氏は、あらためて身の潔白を主張した。「すべて説明した」と言う小沢氏は、今後も国会など開かれた場で「やましくない」という自らの政治資金について、国民が納得できる説明をすべきだ。それは、国政に大きな影響力を持つ小沢氏の責務でもある。
政権党の「最高実力者」が聴取を受けたことで鳩山由紀夫首相の政権運営は一層困難さを増す。それ以上に問題なのは、事件に関する民主党内の反応である。
石川議員の逮捕を不当だと訴える有志の議員たちが会合を開いたり、「捜査情報漏えい問題対策チーム」を党内に設置、容疑者取り調べの可視化法案を今国会に提出することをちらつかせたりする動きなどだ。
検察の捜査のあり方などに疑問を持ち、批判するのを悪いとは言わない。しかし、民主党に今求められるのは、捜査や報道をけん制することではない。自ら真相解明に取り組むことだ。
政権交代を選択し、民主党に政治変革を期待した有権者に、不信と困惑が広がっている。小沢氏に対して首相が「どうぞ戦ってください」などと発言したのは検察当局への圧力と受け取られかねなく、国民の疑念を増幅させてもいる。
民主党にとって肝要なのは「政治とカネ」問題解決へ自浄能力を発揮し、政治不信をぬぐい去ることである。政権交代を果たしたら党に都合の悪い報道を「検察と記者の癒着」呼ばわりする。それはおごりで、感情的な反応にすぎないと言わざるを得ない。
http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2010/sha20100124.html