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(回答先: 辺野古へ移設反対の新顔・稲嶺氏が当選確実 名護市長選 投稿者 まりお 日時 2010 年 1 月 24 日 20:19:16)
[記事転載元:http://www.mikio.gr.jp/s_voice/248.html]
シリーズ「嘉手納統合案の真実」。最終回は、新たな新嘉手納統合案についてお届けします。
岡田外務大臣は10月23日、外務省での記者会見において、米軍普天間飛行場の県外移設を断念し、辺野古移設の代案として、嘉手納基地への統合が望ましいとする考えを表明しました。
普天間基地の危険性の早期除去には旧政権で日米合意した辺野古移設案がよいのではないかとする北沢防衛大臣、嘉手納統合がよいのではないかとする岡田外務大臣、閣内でも様々な論議が行われております。
このことについて、「閣内がまとまっていないのではないか」という論調を見かけますが、それは当たり前のことであります。これまで自民党政権が取り組んで来たものの現状がこうなのに、発足後まだ間もない鳩山政権に簡単に出来るはずがありません。
今は、閣僚はもっと悩み苦しみ、多くの声に耳を傾け、議論を尽くすことが大事なのであります。多くの選択肢をもって結論を導き出す、しかも早期に。それが、今、鳩山政権のとるべき行動だと思います。
岡田外務大臣の考える嘉手納統合案について、11月2日の予算委員会で質問させていただきました。岡田外務大臣の答弁からは、「現在の嘉手納の負荷、つまり騒音その他が今以下になるという前提でないと、これは案にならない」という嘉手納統合の定義が示されました。つまり、嘉手納基地周辺の騒音が軽減されることが、この嘉手納統合の最大のポイントだということであります。
普天間飛行場を嘉手納基地に統合して「騒音その他が今以下になる」という考え方は、私がかつて申し上げていた新嘉手納統合案の考え方そのものであります。
現在の嘉手納基地の離発着回数は約7万6千回、普天間基地の離発着回数は約3万回であります。これが、新嘉手納統合案によって、嘉手納基地の離発着回数が10万回に増えたら意味がありません。また、現状と同じ7万回であっても意味がありません。現状の半分、3万回から3万5千回に激減するものでなければならないのです。
そのためには、嘉手納基地所属のF15の2つの戦闘部隊のうち、第44戦闘中隊(24機)を岩国基地や三沢基地、グアムなどへ移動させ、7万回の離発着回数のうち3万回以上ある外来機の訓練を嘉手納以外の地域、例えば伊江補助飛行場や、稼働率が悪い関西国際空港のB滑走路、静岡空港、佐賀空港といったような本土の空港に移すなどすれば、離発着回数の半減、つまり騒音の半減は十分可能であります。
「1+1=2」ではなく、「1+1=1」でもなく、「1+1=0.5」というのが、私の提案する新嘉手納統合案なのです。そして、沖縄がこれから先もずっとこの米軍基地負担を背負うことのないよう、15年という期限を設け、日本政府と沖縄県で覚書を交わす。そのことで、普天間飛行場の危険の除去は、沖縄の美しい自然環境を壊すことなく実現できるのです。
大事なことは、普天間飛行場を嘉手納基地に統合する前に、嘉手納基地周辺の騒音を確実に軽減することであります。現状で「騒音を0.5(半減)にします」といくら言ったところで、周辺住民はじめ、誰しもがすぐには信用しないでしょう。普天間飛行場の嘉手納基地への統合に先行して、F15の移転や外来機の移転が行われ、実質的に騒音が軽減されることを実証する。騒音の半減が信用できるか出来ないか、それを実績で示し、周辺住民が納得するのであれば、嘉手納統合案に賛成すればいいのであります。
また、「信用できない」という言葉の対象は、これまでの自民党政権だったのではないでしょうか。鳩山総理の新しい政権は、一度も沖縄市長、嘉手納町長、北谷町長を裏切ったことはないはずです。一度も裏切ったことのない人を「裏切るのではないか」と疑うことに、私は疑問を感じます。まず、新しい政権を信じてみたらいいのではないでしょうか。今のままでは、嘉手納基地周辺の騒音軽減の姿が見えてこないことを考えれば、周辺住民のためにも、首長は決断をすべきだと思います。
日米安保は日米同盟の根幹を成す重要なものであります。沖縄だけにその負担を背負わせつづけていいのでしょうか。日米安保は大事だが、基地は受け入れないという矛盾ばかりではダメなのです。国民全員が協力して米軍基地の負担を分け合わなければ、この沖縄の米軍基地問題は解決することは出来ません。
【米軍普天間飛行場海外移設のシナリオ】
今回、初めて「新・新嘉手納統合案」のフローチャートを公表します。この案は、間違いなく「国外移転のシナリオ」なのです。国外移転、暫定15年という2つの大きなポイントがあります。私たちは、国外移設や県外移設を諦めて、嘉手納統合と言っているのではありません。沖縄県民の思い、安全保障のバランス、政治家の公約、これら3つが全部盛り込まれた案、それが「新・新嘉手納統合案」なのです。
衆議院議員 下地幹郎