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22日に小沢が東京地検特捜部の事情聴取に応じることがようやく決まった。直近の世論調査(朝日新聞16、17日)では、小沢が責任をとって幹事長を辞職するべきだとの意見が67%であり、小沢の辞職は必要ないとの答えは23%に過ぎない。「辞職するべきだ」は民主支持層でも51%と多数だった。政治資金問題をめぐる小沢のこれまでの対応に「納得できない」は88%と圧倒的で、民主支持層でも81%がそう答えた。この世論調査が世論を正確に反映しているとは言えないがそれでもおおよその傾向を表していることを否定することはできないだろう。世論がここまで小沢に厳しくなった背景には、検察による「違法な情報リーク」によるところが大きいが、小沢自身にも原因がある。5日に始まった地検からの事情聴取の要請をこれまで無視し続け、国民に対する丁寧な説明を怠ってきたことが小沢に対する国民の疑惑を深める結果となったことは想像に難くない。 これまでの鳩山首相の思慮を欠いた発言も小沢に不利に働いていると考えられる。世論の大多数が幹事長を辞職するべきだと考えている状況で、鳩山首相は18日に検察との対決姿勢を強める小沢に「闘って下さい」と述べた。法律上、自分の指揮下にある検察に対して、小沢に「闘って下さい」と述べることは自らの立場を踏み越えて小沢に肩入れすることに結果となった。さらに21日には、逮捕された民主党衆院議員 石川知裕容疑者に関し「起訴されないことを望みたい」と述べた。この発言は翌日、本人によって撤回されたが、本来は法律上中立であらねばならない首相本人が民主党の肩を持つ姿勢をあらわにした言わざるを得ない。こうした鳩山首相の思慮を欠いた発言は、国民の間に疑惑の念を深める方向に働いた可能性が強い。また民主党内に検察の捜査を批判する動きが顕在化していることも、本人たちの思惑を裏切って小沢に対する世論を硬化させる方向に進むだろう。石川容疑者と同期である当選2回の衆院議員が「石川知裕代議士の逮捕を考える会」を結成した。この会には政府の一員である政務官が複数参加している。さらに18日の役員会で、弁護士資格を持つ国会議員で構成する「捜査情報漏えい問題対策チーム」を設置することも決まった。こうした会の結成は、本人たちの狙いとは裏腹に民主党が自党の有利になるように小沢の土地購入にまつわる問題に介入しようとしていると国民には受け止められるだろう。 20日、読売新聞、朝日新聞など各報道機関は「逮捕された石川知裕衆院議員(36)(民主)が東京地検特捜部の調べに、土地購入前の2004年10月下旬頃、土地代金に充てる現金4億円を同会の同年分の政治資金収支報告書に記載しない方針を小沢氏に報告し、了承を得ていたと供述していることが、関係者の話で分かった。」という検察関係者が流した「虚偽のリーク情報」をそのまま報道した。この報道を受け、石川容疑者の弁護人は直ちに各報道機関にFAXで「小沢氏が報告を受け了承したという報道は誤報である」とこの報道を否定した。この「誤報事件」は、検察組織が意図的に虚偽の情報リークを行なう組織であることを証明した形になったが、いったん報道された記事はその後、訂正されることはなかった。この誤報事件で小沢氏への国民の見方は一層厳しくなったと考えられる。このようにマスメディアによる検察の「違法な情報リーク」によって得られた情報をそのまま報道する姿勢は、非難されるべきではあるが、マスメディアの側は「情報提供元の秘匿」という報道の重要な原則を盾に情報の出所を明らかにしようとはせず、「関係者によると」で始まる違法な検察リーク情報を流し続けている。その裏には国民が疑惑報道に強い関心を寄せているという事情がある。したがってマスメディアを批判するのではなく、情報提供元である「違法な情報リーク」を行なっている検察側を批判しなくてはならない。それも国民に分かりやすい形で「検察は違法行為を止めよ」という批判を展開しなくてはならない。 20日に以下の投稿が阿修羅にあった。 緊急! 元大阪高検公安部長三井環氏による検察対策「緊急3提言」の文字要約 この投稿では、元大阪高検公安部長 三井氏の提言として以下の3点を挙げている。 @関係者はすべて完全黙秘をする この三井と言う人物は何を考えているのだろうか。彼の頭には「国民世論」というものがすっぽり抜け落ちている。「完全黙秘」だって? 弁護戦術として黙秘は一般的ではあるが、今回は国民が注視している状況だ。この状況で「完全黙秘」などをやったとしたら、世論は黙秘した人物を「やましいことがあるから黙秘している」と見なすだろう。それこそ検察の思うつぼだ。検察 対 小沢ではなく、検察と国民世論 対 小沢の構図となってしまうことは火を見るよりも明らかだ。石川容疑者の弁護人(安田弁護士)は黙秘戦術をとってはいない。当然のことだ。ABに至っては噴飯物である。そんなことをしたら、国民から総スカンを食らうだろう。それほど国民はバカではない。小沢を援護するために「政治介入」したと国民は受け止めるだろう。世論から完全に見放されたら小沢の敗北である。三井なる人物の主張には「石川議員にぺらぺらしゃべらせているような指導をしている間抜けな弁護士団は解任せよ。」というものもあった。三井が検察でどれほどの「実績」を積んだのか知らないが、石川容疑者の弁護人は権力との闘いでは百戦錬磨の実績を持つ安田弁護士である。弁護士としての実績では三井などの出る幕はない。 23日に行なわれる小沢の事情聴取は、小沢にとって極めて重要な意味を持っている。検察の事情聴取に対して筋の通った説明ができれば小沢が有利になる。小沢は事情聴取が終わったら記者会見を開き、検察からどのような質問を受け、どのように答えたかを国民に対して説明すべきだ。国民は小沢が事情聴取でどのような内容を答えたかに強い関心を持つはずである。記者会見を開き、国民の関心に応える形で筋の通った説明で国民の多くを納得させることができれば、国民が抱いている疑念を晴らすことができ小沢にとって明らかに有利な状況となる。逆に国民への説明を怠るようであれば小沢に不利に働くだろう。 検察は、小沢を政治資金収支報告書への虚偽記載の容疑で「在宅起訴」することを狙っている可能性がある。身柄の拘束は国会開催中であるため、国会に逮捕許諾請求を行ない、国会で許諾を受けなければならない。民主党が多数の国会では不許諾となる可能性が高い。そのため在宅起訴に持ち込もうとしているのかもしれない。検察が流した虚偽のリーク情報である「土地代金に充てる現金4億円を陸山会の同年分の政治資金収支報告書に記載しない方針を小沢氏に報告し、了承を得ていた」という内容は、それが真実であれば小沢を政治資金収支報告書への虚偽記載の容疑で起訴に持ち込むことができる内容である。検察が小沢を起訴に持ち込むには国民世論の動向がカギを握っている。世論の多数が小沢の説明により疑惑の念を晴らすことができれば、いくら検察が起訴したいと思っても、それは国民世論に逆らうことになる。それゆえ検察は違法な情報リークで小沢はクロだとの世論形成に躍起となっているのだ。ここまで国民の関心を引きつけている状況で、世論が小沢の側につくか検察の側につくかで小沢在宅起訴の帰趨が決まるだろう。その意味で小沢には国民に対する丁寧な説明がどうしても必要である。現時点では小沢の側が圧倒的に不利である。小沢の国民に対する説明如何でこの情勢を覆すことも可能だと思われる。 |