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鳩山首相、可視化法案見送りの考えに失望
2010/01/21 Thu 12:00:00
今、ニュースで一番取りざたされているのが小沢さんと検察との攻防ですが、小沢さんが自民党、田中角栄の金権体質を受け継いでいることは明白で、これは必ず批判され追及されなければならないのはわかりきったことです。
そして一方で、検察の恣意的な捜査や意図的に事実無根の供述をリークする等の権力濫用も昔からあることで、これもまた、強く批判されねばならないのもわかりきったことです。
これに関しては、両方が別個に強い批判を受けるべきであって、どちらかが正しいとして肩を持つものではないと思います。(もちろんどっちもどっちと相殺されるべきではありません)
わかりきったことだったので、小沢さんの政治資金問題については個人的にあまり興味がわかず、エントリーを書いてきませんでした。しかし小沢さんの件に絡んでの首相のこの判断には大いに失望しました。
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◆首相、可視化法案は提出せず 検察けん制の自重指示へ(東京新聞2010年1月20日 21時12分)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010012001000982.html
鳩山由紀夫首相は20日夕、容疑者取り調べの全過程で録音・録画を義務付ける刑事訴訟法改正案(可視化法案)の今国会への提出は望ましくないとの認識を示した。小沢一郎民主党幹事長に絡む土地購入問題の捜査が本格化する中で、捜査当局が抵抗する法案を提出することは「検察批判と受け止められる」と説明。民主党内に検察側をけん制する言動が相次いでいることも含め「控えるべきだ」と党側に指示する考えも明らかにした。
首相は可視化法案に関して、官邸で記者団に「いまは提出を考えていない。こういう事件が起きたから反作用的に行動するというより、むしろ、こういうときこそ冷静にしていくべきだ」と強調。民主党が捜査情報漏えいの調査チーム設置を決めたことなどを踏まえ「党は捜査の行方を冷静に見守るべきで、そう求めたい。熱を入れることはかえって望ましくない。圧力を加えていると思われることは避けた方がいい」と述べた。
民主党は衆院選マニフェスト(政権公約)に取り調べ可視化で「冤罪を防止する」と明記。輿石東幹事長代行は20日午前の党参院議員総会で法案提出に向けて「執行部もきちんと対応していきたい」と述べていた。
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取調の可視化は小沢さんや逮捕された石川議員のためだけにあるのではありません。
今現在、そしてこれから刑事手続にのせられる被疑者被告人が、自白を強要されるような取調を受けないための可視化法案なのです。
これは適正手続保障の問題であり、ずっと国連人権委員会から勧告されてきたことでもあります。
足利事件、布川事件は冤罪があきらかになりました。このこと一つとっても、取調可視化は今国会で可決すべき法案であることは間違いありません。
おそらく鳩山首相は「小沢さんは(検察と)戦ってください」発言が波紋をよんだので、これ以上事を荒立てたくない気持ちが働いたのでしょう。
しかし身内の小沢さんに助け船を出すために法改正しようとしてると思われたくない、という理由で提出を見送るなら、それこそ党利党略、自己保身にほかなりません。
首相は、もしマスコミや野党などから「可視化法案は小沢氏取調に対する検察への牽制、圧力ではないのか」と追及されたら、「それはお門違いである。これは適正手続保障の問題で、もうこれ以上引き延ばしの出来ない人権問題なのだ」と断固としてはねのけるべきなのです。
それもできないとは、情けないですね。
小沢さんに絡んでの可視化法案見送りといい、普天間基地をはじめとする玉虫色の答弁にただ先送りするだけの優柔不断さといい、どうも鳩山首相って、みんなに自分はいい子だと思われたい欲求があるんじゃないでしょうか?
そしてこの優柔不断さは、貧困問題や景気対策など、待ったなしの政策についても何も決まらないスピードの無さにもあらわれています。何をすればいいのか道筋は見えているというのに、何一つ実行に移せていません。国民生活は悪くなる一方です。
残念ながら鳩山首相は首相の器ではないと申し上げたいと思います。