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(文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記』)より転載。
http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/
千葉法務大臣は、大臣就任に際して「指揮権発動も恐れるつもりはない」と強気の発言をしたそうであるが、その後、「指揮権」や「指揮権発動」についての千葉法務大臣の言動がどうなっているか詳しくは知らないが、少なくとも風雲急を告げる現在の政治情況を見ているかぎり、千葉法務大臣は法務大臣としての役割を放棄し、現場から逃亡し、引き篭もり状態にあるようにしか見えない。
もう一度、政権交代直後の法務大臣就任の時の「原点」に立ち返り、今、何が起こりつつあるかを冷徹に観察し、法務大臣としてこの事態をどう処理していくかを発言し、東京地検特捜部に対する態度を鮮明にすべきである。
そもそも、法務大臣が持つ「指揮権」とは何か。東京地検特捜部を含む検察、及び検察官の暴走を監視し、指導・監督する権利であって、具体的には「検察庁長官」に対して、その行動を指導・指揮する権利である。(検察庁法14条)。
1954年(昭和29)の造船疑獄の際、これが発動されたことがよく知られているが、造船疑獄の際の指揮権発動は、単純な汚職・疑獄事件に対するものだっただが、今回の「小沢問題」は、政治家個人の問題ではなく、「政権交代」にともなう権力構造の変動の問題である。
つまり、今回の騒動の本質は、米国占領軍が作った「東京地検特捜部」なる旧権力機構と、政権交代によって誕生した国民と民主党という新しい権力構造との権力闘争である。
言い換えれば、これは日本の「独立戦争」である。しかるに、政権交代とは、権力構造に革命的な変動が起きるのは当然のことなのだから、その権力構造の変動を恐れ、それを妨害しようとする旧勢力と激突するのは当然のことであって、その時、「指揮権発動」の権限を有する法務大臣の役割が重要になることは自明である。
政権交代という革命的権力構造の変化を防衛するのは、法務大臣の役目である。
東京地検特捜部を中心とする「旧勢力」が、死に物狂いの抵抗と反抗をしてくることはあらかじめ予想されたことで、そういう緊急事態の発生は何も驚くに値することではなく、むしろ、その抵抗と反抗に敢然と立ち塞がり素早く対抗措置をとるのが、法務大臣に課せられた任務のはずである。
しかるに、千葉法務大臣は、今、鳩山民主党党首や小沢幹事長が窮地に追い込まれつつあるわけだから、それなりの行動を起こすべきである。それとも、千葉法務大臣としては、功なり名を遂げ、大臣にまでなれたのだから、今更、危ないことに手を出す必要はないというわけで、「我、関せず」と高みの見物を決め込むつもりだろうか。
今回の問題を、この一連の騒動は、「小沢一郎」個人の問題であって、「政権交代」や「民主党政権」全体の問題ではないと思っているとしたら、誠にお目出度いといわなければならない。
何故、「小沢一郎」が狙われるのか。それは、「政権交代」と「民主党政権」の誕生による新しい権力構造の根幹に「小沢一郎」がいるからだ。「小沢一郎」は「政権交代」と「民主党政権」を象徴する政治家なのであって、「小沢一郎」が潰されることは「政権交代」と「民主党政権」の誕生によって確立されようとしている新しい権力構造が潰されることなのだ。
千葉法務大臣よ、状況認識と状況判断を誤るなかれ。
国民の多くは、固唾を呑んで、千葉法務大臣の一挙手一投足を注視していることを忘れるなかれ。
(「よこくめ」とか「てづか」とかいう民主党のチンピラ議員が、テレビに出演して「頓珍漢」な発言をしているが、即刻、こういう空気の読めないチンピラは除名すべきだ。)