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東奥日報
2010年1月17日(日)
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小沢氏はなお説明不足だ/石川議員ら3人逮捕
小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入事件で、東京地検特捜部の捜査が大きく展開した。一方、小沢氏は検察を批判し、事件は検察対小沢氏側の対決という様相となってきた。
政治資金収支報告書に虚偽を記載したとする政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑事件は、当時、陸山会事務担当で民主党衆院議員の石川知裕容疑者にとどまらず、別の元私設秘書、さらに公設第1秘書の大久保隆規容疑者=西松建設の巨額献金事件で公判中=の計3人の逮捕へと拡大した。
いずれも小沢氏側近だ。石川容疑者について検察は在宅起訴を検討してきたとされていただけに、身柄拘束に通常国会を直前に控えた政界はもちろん、国内に驚きが広がった。
特捜部の逮捕は、事情聴取に対して石川容疑者が揺れ、精神的に行き詰まる様子を示し始めたことがあるとされる。残る2人についても地検は、共犯者間で罪証隠滅の恐れがあり逮捕せざるを得なかったとする。
これに対し、小沢氏は「このような権力の行使は容認できない」と批判、幹事長を続投し、戦う姿勢を鮮明にした。
小沢氏側は土地購入で拠出した4億円の原資について、検察に対し「父の遺産や積み立ててきた資産」と、口座資料などを示し、主張していたという。
が、それ以上の説明はない。気宇壮大な面のある小沢氏だが、「百術は一誠に如(し)かず」を座右の銘、信条にしてきた。事件について検察からの参考人聴取の要請を多忙を理由に相手にせず、自ら説明すべきを説明しないのは誠実な姿といえるかどうか。
あふれる報道の中で、国民は情報の受け手にすぎない。事件について、小沢氏自身が説明する必要があることは一貫して動かない。
捜査中との理由から多くを語らないのは防衛策とみてとれるが、公党を代表する政治家としてなお、説明不足といわざるを得ない。
一方、公訴権を独占している検察の仕事とは、法と証拠に基づき真相究明を行うことであり、他方、容疑者の人権に配慮、公平公正に対処する必要がある。この時期に逮捕した意図は、いまひとつ分からない。
検察も可能な限り、国民に説明責任を果たすこと、そのことに例外はない。
陸山会は小沢氏拠出の4億円の動きと並行し、定期預金を担保に銀行から同額の融資を受け、この事実のみを政治資金収支報告書に記載。当初は土地は融資金で購入したとしていた。
検察は虚偽記載と複雑な資金操作は小沢氏拠出の土地購入の4億円を隠すためで、この資金の中に胆沢ダム(岩手県奥州市)建設下請けの水谷建設からの5千万円の裏献金が含まれている疑いが強いとみている。
事件を悪質で、虚偽性の強い規正法違反と位置づけるゆえんだろう。が、真相は不明。今後の焦点は4億円の原資追跡と虚偽記載への小沢氏の関与とされる。
36歳の石川容疑者、先輩で48歳の大久保容疑者。秘書2人の指導者である小沢幹事長の責任は、極めて重い。事件では、強気を通すかに見える小沢氏の政治姿勢ととともに、鳩山民主党の自浄能力が問われる。
http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2010/sha20100117.html