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視点を変えてみよう 2010年01月17日13:23
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1079993&media_id=20
「陸山会を巡る政治資金規正法違反事件で、東京地裁は16日、同会の事務担当者だった石川知裕・衆院議員、同会の元会計責任者で小沢氏の公設第1秘書・大久保隆規被告(48)、石川容疑者の後任の事務担当者だった池田光智容疑者(32)の3人について、25日まで10日間の拘置を認める決定をした。通常国会は18日召集のため、石川容疑者は会期中も拘置されることになる。国会法では、議員20人以上の連名で、会期前に逮捕された議員について釈放要求の発議ができ、議決されれば拘置を続けることができなくなる。これまで適用例はないが、小沢氏が検察当局に対して対決姿勢を鮮明にする中、国会の対応が注目される。過去には、1992年1月、共和汚職事件で阿部文男・元北海道沖縄開発庁長官を通常国会開会の11日前に逮捕した際、検察当局が対応を検討したことがあったが、結局、発議はなかった。検察幹部は「これまで一度も適用されていないが、もし適用された場合は国民がどう反応するかに尽きる。我々はそうなっても法と証拠にのっとって起訴を目指すだけだ」と話す。」
今のところ、マスコミは世論はアンチ小沢に絞ってきています。鳩山総理の疑惑は忘れたかのようになってますね。この事実をまずは忘れないで下さい。
ここ数日の世論形成は『検察』VS『小沢一郎』という構図です。それは正しいかのように言ってますが、それは本当なのでしょうか?
政権与党の幹事長にして、事実上の第一実力者である小沢一郎。そんな相手と国権力の象徴である司法とが対立して、場合によっては、その政治生命を絶とうとしている。これは見方を変えたら、検察の暴走ではないか?自分達の既得権益を侵されそうになったら、国家機構は国民から負託を受けた権力を濫用して構わないのか?
もちろん、そんな事があってはいけません。其処がまかり通れば、これは民主主義ではなくなります。官僚主義です。
この想定の解答は歴史に存在します。
戦前・戦後を通して、近代法における司法活動が行われている日本の歴史の中で、司法が汚職にしろ、贈賄にしろ、政権政党の政治活動を麻痺させるような捜査を行い、与党の権威を地に落とすような結論をだしたことは一度もありません。
イャ、そんな事はないよ。過去に『指揮権発動』が一度あったじゃないか!と云われる人がいると思います。
ここで言う『指揮権』とは、「検察官の検察事務および犯罪捜査について法務大臣がもつ指揮・監督権」で、個々の取り調べや処分については法務大臣が検事総長だけを指揮できるとされている権限の事です。通常法務大臣は司法の独立を維持するため捜査の指揮権を検察当局に委ねています。ただし、先に書いたように官僚機構が暴走をして司法権力による政党攻撃がなされたと判断したら、それを制止する権限を保険として設けてあるのが『指揮権』です。ですから普通『指揮権発動』と云われたら、それは政府の権力の中枢に捜査の手が伸びようとした際、時の法務大臣がそれを中止させることを意味します。
その発動がかつて一度だけ行われたのが『造船疑獄事件』においてでした。時の与党であった自由党の佐藤栄作幹事長(後に首相)、池田勇人政調会長(後に首相)を東京地検特捜部は逮捕すべく捜査を進め、検事総長は佐藤幹事長の逮捕許諾請求を犬養健法務大臣に請訓しました。それを犬養法相は「指揮権発動」して、佐藤幹事長の逮捕見送りを指示します。昭和29年のことです。犬養法相自身この責任を取って指揮権発動の翌日に辞職しています。
当時、世間では、「民主主義は死んだ」とか「司法の独立は失われた」と喧伝されましたが、事実は別のところにあったようです。後年、指揮権発動を行った犬養は、こう語っています。「指揮権発動により法務・検察幹部を軒並み引責辞任させ、意中の男を検事総長に据えようという某政治家と検察幹部の思惑があった」と。
或る検事総長は、その職を辞してからのインタビューで、法務大臣の指揮権発動について聞かれて、その際には即座に辞職して時間稼ぎをすると答えて評判になったことがあります。この部分だけを捉えたら明らかなサボタージュですが、上に書いたような犬養氏の回顧が事実なら、それは致し方がないともいえるでしょう。ですから、『指揮権発動』は事実上の禁じ手として昭和29年以降は封じられた手になっています。
今どういう訳マスコミはこの話をしたがりません。小沢幹事長逮捕があるなら、当然民主党政権は指揮権発動を想定してる筈だと、素人の私でも思うのにです。
さて、この話を読まれてから、改めて今の事態を眺めてみると随分、その見え方が変わられたと思います。
今後の展開としては、恐らく
@小沢幹事長は不起訴となり、現在逮捕拘禁されている元秘書と現秘書が起訴され、捜査は幕引きとなる。
A小沢幹事長逮捕を逮捕許諾請求した検察当局に対して、法務大臣が指揮権発動を行い、法務大臣の辞任と同時に、検事総長や東京地検特捜部長など捜査を指揮した幹部が引責辞任。民主党政権に近い検事総長と検察幹部が主流派を占める静かなる革命が司法界で起こる。
B小沢幹事長は起訴され、民主党の要職から身を引くが議員辞職はせず、長期の裁判中もキングメーカーとしてかつての田中角栄の再来となる。
という三つの方向性が予測されます。
恐らく開会される国会においても小沢幹事長への追求が展開され、論戦はこの点に集中するでしょう。その結果として鳩山総理の政治資金の不明朗な会計は忘却されるんですね。
今の小沢一郎の自信満々を猿芝居であるとすると、Aが一番最悪のシナリオであることは云うまでもありません。これは日本解体に繋がる楔になりますから。