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マスメディアへの検察による情報リークは今に始まったわけではない。政治事件に限らず殺人事件でもずっと以前から行われてきた必要悪としての「慣行」である。検察は捜査中の事案について守秘義務があるからマスメディアへの情報リークは違法であることは論をまたない。しかし、情報リークがなければ読者・視聴者に最も関心を引くニュースを提供できない。読者を引きつける新聞記事が書けない。国民はずっと以前から違法な警察・検察からのリーク情報に関心を寄せてきたのであり、そのことがマスメディアの視聴率競争・販売部数競争のエネルギー源となってきたのだ。この意味で、情報リークはめぐりめぐって国民からの関心に応える形で行われているということができる。 今回の小沢の政治資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる疑惑で、東京地検特捜部はマスメディアに情報をリークすることで恣意的な世論形成を行なっている。小沢周辺は後ろめたい金に関係しているという世論形成である。もちろんこうしたことは以前でもそうであるし現在でも違法な行為であることに違いはない。こうした状況において、渦中の小沢がみずからにかけられた土地取引をめぐる疑惑について、国民に対し身の潔白を訴える説明を実質的には一切行なってこなかったことはどういうことだろうか。この状況は特捜部による世論形成のなすがままにしているということができる。なぜ説明しようとしないのか。小沢はついに秘書ら3人の逮捕という事態に至ってようやく土地取引に使った4億円の現金について、以前からこつこつためた金であると述べた。また4億円の銀行口座について特捜部に情報提供していたことも合わせて説明した。なぜこのことを今ごろになって説明するのか。もっと前から説明していれば特捜部による一方的な世論形成に対して一定の抑制が働いたはずである。これまで小沢が説明を拒んできたこと、そのことが検察による恣意的な世論形成を後押ししたと言わざるを得ない。そしてそのことが今回の秘書ら3人逮捕の環境を整えたことにもつながっている。すべての説明責任を秘書らに押し付けて自らは国民に対する説明を拒んできた訳だから。 今回の小沢の政治資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる疑惑で、東京地検特捜部からの情報リークが行われていることを批判する者がいるが、ずっと以前から行われてきた違法な「慣行」である情報リークを今ごろになってなぜ問題にするのか。その理由は自分が支持する人物が検察の捜査対象になっているからにほかならない。そうした者は、情報リーク一般は批判の対象としてこなかったはずだ。むしろ情報リークによってマスメディアから提供される「スキャンダル」を視聴者・読者として楽しんできたはずである。それが小沢をめぐる情報リークに接すると、それはけしからんと批判する。典型的な「ダブルスタンダード」である。 |