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http://www.videonews.com/interviews/001999/001329.php
インタビューズ (2010年01月14日)
不可解な特捜の強制捜査
郷原信郎氏インタビュー
果たして疑惑は本当に存在するのか。
東京地検特捜部が13日午後、政治資金規正法違反の容疑で、民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体の事務所や大手ゼネコン「鹿島」本社に家宅捜査を行ったことで、大手メディアでは小沢氏の政治資金疑惑の解明が大きく前進したかのような報道が目につく。
しかし、元検事で名城大学教授の郷原信郎氏は、この捜査そのものに強い疑問を呈する。郷原氏はそもそも疑惑の存在そのものに疑問がある上、この強制捜査は多分にパフォーマンス的な色彩が強いものの可能性が高いと言うのだ。
郷原氏によると、小沢事務所は2004年の政治資金収支報告で小沢一郎氏からの4億円の借り入れをきちんと報告しており、それと相前後して銀行から4億円の借り入れは行っているが、それは「早急に現金で支払う必要に迫られたなどの事情により小沢氏の手持ち資金を支払いに当てた後、銀行の融資に振り替えたものと考えられる」ため、そこには違法行為は存在しない可能性が高いと言う。
そもそも政治資金規正法は原資の記載を要求していない。そのため、秘書の寮の購入目的で銀行から借り入れた4億の原資が小沢氏自身からの貸し付けであるとすれば、4億の借り入れは一度報告すれば十分と考えることができる。その場合は今回の容疑である虚偽記載の疑い自体が消えてしまうことになるため、郷原氏は小沢氏の元秘書の石川知裕衆議院議員の起訴は難しいのではないかと言う。
しかし、その一方で郷原氏は、小沢氏が貸し付けた4億円の出所について小沢氏から何の説明もないことが、今回の疑惑を呼んでいる原因であり、小沢氏はそれをきちんと説明すべきだと説く。それさえ説明すれば、何の疑惑も残らないはずだというのが、郷原氏の見立てだ。
メディア報道では触れられていない事実を整理しつつ、小沢氏周辺への強制捜査について郷原氏に聞いた。
インタビュアー・神保哲生(ビデオニュース)