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収支報告書を丁寧に読めば、誰でも簡単に理解できます。
陸山会のH16年政治資金収支報告書には「小澤一郎より借り入れ4億円」と記載されています。
一方、定期預金を担保に金融機関から借り入れた4億円は記載されていませんし、小沢一郎からのキャッシュ4億円も借入金として記載されていません。
これは、金融機関から融資を受けた主体も、小沢一郎からキャッシュを借りた主体も「小澤一郎」という人物であって「陸山会」ではないってことです。
定期預金4億円の原資は陸山会が管理する政治資金ですから、陸山会が定期を担保に4億の融資を受けていれば、借り入れ先は、その融資を行った金融機関の名前になるはずです。
そうすれば、そこに「小沢一郎」の名前も「小澤一郎」の名前も出てこず、借り入れは陸山会が独自に都合したものということになります。
実際、当初の陸山会による土地購入資金の原資に関する説明は、そのように理解されてしまうようなニュアンスがありました。
まあ、その理解でも事実と大きな乖離があるわけじゃありませんが、金融機関から融資を受けた主体が「陸山会代表・小澤一郎」である以上、その金が陸山会に移動する際、形式的にでも「小澤一郎より借り入れ」としておかなければ、虚偽記載の疑いをかけられます。
検察は、陸山会の当初説明を石川氏から聞いて、これは「小沢一郎」の名前を隠そうとした、悪質な偽装だと考えたのでしょう。
しかし、実際のところ収支報告書には「小澤一郎より借り入れ4億円」と記載されており、検察シナリオであった「小沢隠しのための虚偽記載」は瓦解しました。
「収支報告書に記載あり」の情報が流れて、マスコミが大慌てした理由は、そこにあるのです。
「実際は小沢から借りたのに、金融機関から借りたかのように報告、説明している。これは小沢の原資に怪しいところがあるからに違いない!」と早合点して飛ばし記事を書いていたことがバレてしまった形ですね。
でもこれで「事件」の全貌は明白になりました。
「小澤一郎」が4億円を、どのようにして作ったかは関係なく、陸山会は「小澤一郎から借り入れ4億円」としておけば、虚偽記載にも不記載にも問われる心配はないのであり、事実そのように報告、記載されています。
「小澤一郎」が陸山会に4億円を貸し出すにあたって、一時的に「小沢一郎」の自己資金を使って立て替えたとしても、それは陸山会にとって「あずかり知らぬ」事であり、当然、収支報告書に記載する必要はありません。
マスコミは、「記載あり」の情報が流れた後、2〜3日沈黙しましたが、今度は「小沢氏が定期預金を担保に金融機関から借りた4億円と、小沢氏がキャッシュで用意した4億円の、計8億円が陸山会に入金されているのに、収支報告書には前者のみを記載して、後者を記載していないから『不記載』だ」というシナリオに書き換えました。
この急ごしらえの三文シナリオは、全くの的外れです。
陸山会への入金は「小澤一郎からの借り入れ4億円」のみであり、金融機関から融資を受けたのは「陸山会」じゃなく「小澤一郎」なのですから、収支報告書への記載義務は一切ないどころか、それを「陸山会への入金」として記載すれば、それこそ「虚偽記載」になります。
また、小沢氏の自己資金4億円が一時的に陸山会へ移動したのは、小澤氏が定期を担保に金融機関から借りる予定だった金が間に合わず、小沢氏の自己資金で一時立て替えたことによるものであり、小澤氏に融資が下りた時点で、その原資は「陸山会が管理する政治資金」へと戻ります。
したがって、本来「立て替え金」である小沢氏の自己資金提供を「借り入れ金」として収支報告書に記載すれば、これまた「虚偽記載」になってしまうのです。
吉本新喜劇のギャグで、
A:「その借金って、いくらあるんや?」
B:「はい、100万円です」
A:「えー、100万円?!」
C:「100万円かぁ…」
D:「100万円…」
E:「合わせて300万円!」
B:「なんでやねんっ!」(一同爆笑)
…というのがありますが、今回のマスコミが書いたシナリオは、まさにこのギャグを地でいってますね。