02. 2010年1月14日 05:14:44 東京新聞 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2010011302000219.html西松事件公判 『大久保被告と献金調整』 元部長証言 2010年1月13日 夕刊 西松建設の巨額献金事件の第2回公判で東京地裁に入る大久保隆規被告=13日午前9時29分 準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)がダミーの政治団体を使って民主党の小沢一郎幹事長側に三千五百万円の企業献金をしたとされる事件で、政治資金規正法違反(虚偽記載など)の罪に問われた小沢氏の公設第一秘書大久保隆規被告(48)の第二回公判が十三日、東京地裁(登石郁朗裁判長)で開かれた。西松建設の元総務部長岡崎彰文氏(68)が検察側の証人として出廷し、「大久保被告が献金の窓口だった」と証言した。 岡崎氏は、政治団体が小沢氏側に献金していた年間千五百万円について「大久保被告と西松本社一階の応接室で献金の割り振り方を打ち合わせ、『案を社内で調整します』と話した」と述べ、事実上、西松側の献金であることを伝えていたことを認めた。 打ち合わせにあたっては、大久保被告が前年の献金実績表を用意して、西松側の支出団体と小沢氏側の受け皿の割り振り案を決定していたという。岡崎氏は、この案について「上司だった元社長らの承認をもらっていた」と話した。 また、二〇〇〇年に大久保被告が西松からの献金の窓口となる以前の担当者を問われ、「(小沢氏の元秘書で民主党の)樋高剛衆院議員(神奈川18区)だったと思う」と述べた。 起訴状によると、大久保被告は二〇〇三〜〇六年、小沢氏の資金管理団体「陸山会」と民主党岩手県第4区総支部が西松から受けた計三千五百万円の企業献金を、同社のダミーの政治団体「新政治問題研究会」「未来産業研究会」からの献金と偽って政治資金収支報告書に記載したなどとされる。 大久保被告は昨年十二月十八日の初公判で起訴内容を否認し、無罪を主張。公判では大久保被告が西松の献金だと認識していたかどうかが最大の争点となっている。献金した側の西松元社長(71)は、政治資金規正法違反罪(他人名義の寄付)などで禁固一年四月、執行猶予三年の判決が確定している。 一方、陸山会の土地購入をめぐる政治資金収支報告書の虚偽記載問題で、東京地検特捜部は今月五日、大久保被告から任意で事情聴取した。 岡崎氏の証言について、樋高議員の事務所は本紙の取材に「本人と連絡がつかない」とした。
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