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http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-155359-storytopic-53.html
【東京】クリントン米政権下で国防次官補を務め、米国の東アジア戦略策定にも携わってきたジョセフ・ナイ・ハーバード大名誉教授が、7日付の米ニューヨークタイムズ紙への寄稿で、米軍普天間飛行場移設で米側が日本政府に強硬姿勢で臨むことを「賢明でない」と諭し、「忍耐強く戦略的に臨まなければならない」と提言した。「普天間問題」を二次的な問題と位置付け、強硬姿勢のまま同問題で米側が「勝利」しても、日米同盟上は犠牲が多くて引き合わないとも指摘した。 普天間移設問題では、日米間の最重要課題で合意通りに移設を履行しなければ、日米同盟が危機になるとする論調と一線を画するものとして注目される。 「一つの問題より大きい(日米)同盟」と題した寄稿。普天間移設問題をめぐり「二次的な重要性しかないもので、米国の東アジアでの長期的戦略を脅かしている。普天間はそこまで価値はなく、鳩山新政権が掲げている唯一の問題でもない」と指摘した。 従来、日本の官僚は「外圧」を利用して外交課題の解決を図ってきたと説明、「だが今回はそのケースではない」と断言している。その上で、米側が鳩山政権を軽んじれば、日本の国民世論に憤りを招くと分析。普天間問題をめぐる日米間交渉を、ローマ時代に多大の犠牲を伴った「ピリックの勝利」に例えた。 安保改定から50周年の時期を重視する観点から「基地の論議が気まずい空気になり、在日米軍のさらなる削減を引き起こすようなことになれば、両国はせっかくの機会を逸することになる」と懸念を示した。 ナイ氏は1996年の日米安保「再定義」にも携わり、2000、07年にはアーミテージ元国務副長官らと対日同盟戦略書「アーミテージ・ナイ・リポート」をまとめた。 (滝本匠) ----------------------- |