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2009年12月30日のNHKラジオ第1「ラジオあさいちばん」での金子勝氏の話を一部書き起こしました。音声は下記URLで聞くことができます。当該個所は0:15あたりからです。
12月30日(水)放送分
慶応義塾大学教授 金子勝さん(かねこ まさる)
2010年 民主党政権のなすべきこと
http://www.nhk.or.jp/r1/asa/businesswm12/5b3.asx
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アナウンサー:来年に向けてのお話ですけれども、まず今年の反省から伺っておきましょう。来年度予算の政府案が先週末に決まりましたよね。どういうことが言えますでしょうか?
金子:税収がだいたい37兆4千億円で国債発行が44兆3千億円ですから、借金が税収を上回ったということで、埋蔵金のような一時的な税外収入に依存しているという意味でも、一種の非常時の予算の色彩が強くて、持続可能な予算ではないとは言えると思うんですよ。
だけれども、構造改革派の人たちが「財政再建が遠のいたのは民主党政権のせいだ」という論調を展開しているんですけれども、いかにも非見識というか不見識というか、そういうふうに思うんです。というのは、バブル崩壊後、本格的な不良債権処理を怠って、減税を繰り返してきてしまったわけですよね。その上に、小泉構造改革路線で増税無き財政再建だったんで、景気が良くなっても税収は上がらない。不況になるとたちまち税収は落ち込む。脆弱な税制を作ったのは自公政権だったわけですから、そのことを不問にしていてはいけないと思うんですね。
それから最近では、鳩山不況だとか民主党不況といった、ためにする批判というか筋違いの批判が行き交ってますけど、構造改革を煽った人々に反省がないんですね。そもそもデフレ不況は明らかに小泉構造改革のつけなんです。それは地域に行ってみればわかるんですね。市場任せで新しい成長産業なんか生まれなかったわけですし、輸出依存の脆い経済構造を作ってしまったわけですし、何よりこんなに格差を広げてしまったもんですから、どう見ても内需なんて盛り上がりようもない状態で、デフレの悪循環に陥っているわけですね。
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[関連]
ラジオあさいちばん「ビジネス展望」
http://www.nhk.or.jp/r1/asa/business.html
金子勝プロフィール
http://www.ka-cat.com/kaneko.html