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仙谷行政刷新相は6日、東京都内での講演で、今年末までに決める2011年度税制改正で、消費税率引き上げを含む税制の抜本改革を実施すべきだとの考えを表明した。
仙谷行政刷新相よ、おまえもか!
国民は政権交代を支持して、民主党政権を誕生させた。
自民党政権の悪行三昧にウンザリしていた、国民は変革を望んだ。
「大きくは、官僚主権政治からの脱却、政治権力と大資本の癒着解消、対米隷属からの脱却、市場原理主義を排しセーフティネットを整備、郵政改革の実現」(※注、植草一秀の『知られざる真実』より)を望んだのである。
さらに、埋蔵金の解明、天下りの根絶、独立法人の無駄の廃絶等による減税である。
たまたま読んでいた、故名越二荒之助氏の本に、二宮尊徳の財政再建の記事がありました。
「服部家や桜町領の財政再建を見事に果した。…
「彼のやり方は、農民に重税を課して、それをとりたてるという安易な方法では決してなかった。税金をとりたてるやり方では百姓一揆を再生産するだけであろう。
彼は財政再建に当ってまず藩主をはじめ、上に立つ人に経費の節約を要求し、それを実行させた。そのことによって領民に藩財政再建の心を起こさせた。」
「財政再建は一自民党や政府がやるものではない。全国民が『一円融合』してその気にならなければ実現できるものではない」ことを強調するであろう。
上に立つ人が自ら範を示し、その上で「農民に対しては税金のかからない農地を開墾し、勤勉と節約を教えた」。…
ケネディー大統領も就任演説で「アメリカ国民諸君、いまは国家がなにをしてくれるかを問うべきときではない。自分が国家に対して何をなすべきかを問わねばならない時である」と国民に訴えた。
国家におんぶに抱っこではなく、自助努力を求めた。
ここまでは良しとする。
しかし、国民に努力を要請して協力を要請するのであれば、前提として上に立つ人が先ず範を示し“襟を正さなければならない”。
国民を無視して、国を売り自らの利権の確保・保全に汲々として、酒池肉林、ノーパンしゃぶしゃぶに鼻の下を伸ばしていてはいけない。
日本国民の勤労意欲は高く、その社会性により国民はまともに働きたいのである。そして勤労・労働の後に入浴後「旨いビール」を飲みたいのである。
日本国民の知的水準は高く、普段は穏和である。
鯛は頭から腐るのである。
その果てには、国民の不満は頂点に達し一揆を誘発するであろう。
今こそ、対米従属から脱却して、日本の伝統に、先人の知恵に学ばなければならない。
“泣くこと地頭にはかなわない”で従順であったが、国民の官庁・官僚への信頼は地に堕ちた。
もはや、地頭が抑えていた“たが”は外れ消滅した。
先ずは、絵に描いた餅ではなく、実効の伴う行財政改革を国民に示さなければならいない。
初めに増税ありきでは、国民の叱りは納まらない、それでは政権交代の意味がない。
国民を侮ってはいけない。
【転載開始】
〔尊徳が現代に生きていたら我が国の財政をいかに立直すか〕
尊徳は服部家や桜町領の財政再建を見事に果した。やがて彼の手法は弟子を通じて各地に採用されていった。
彼のやり方は、農民に重税を課して、それをとりたてるという安易な方法では決してなかった。税金をとりたてるやり方では百姓一揆を再生産するだけであろう。
彼は財政再建に当ってまず藩主をはじめ、上に立つ人に経費の節約を要求し、それを実行させた。そのことによって領民に藩財政再建の心を起こさせた。農民に対しては税金のかからない農地を開墾し、勤勉と節約を教えた。余裕金がある者からは、それを集めて「報徳善種金」「五常講」と称する一種の「信用組合」を作り、貧困者の救済や生産資金の供給に、重大な役割を果した (信用組合の創設者は、ドイツのライファイゼンと言われ、一八六二年の設立とされているが、尊徳はそれより五十余年前に創始した)。
尊徳は計数に明るく、統計数字を縦横に駆使しながら、独創的な手法を次々と生み出したのである。
もし尊徳が現代に生きていたら、どこから手をつけるであろうか。「財政再建は一自民党や政府がやるものではない。全国民が『一円融合』してその気にならなければ実現できるものではない」ことを強調するであろう。
そのためにはまず「国権の最高機関」である国会議員の数を、アメリカ並とはいわないまでも、三分の二くらいに減らし、JRの無料パスをはじめ、国民の目から異常と思われる議員特権を廃止してゆくであろう。行政改革を更に進め、補助金の削除にナタをふるうに違いない。まず上に立つ者が姿勢を正すことによって、全国民にその気を起こさせることを狙う訳である。
一般国民には「積小為大(小さなことを積み重ねることによって大きなことができる)」を説き、直間比率の見直しを提唱するであろう。即ち間接税の幅を広げることによって、全国民の小さな善意を集めて、大きな財政再建を果す訳である。
彼の哲学は「勤労、分度、推譲」である。この三つの中の「分度」というのは、目先の欲望ばかりが先行する生活はやがて破滅をもたらす。分をわきまえたお金の使い方の中にこそ、繁栄が約束されるというのである。分不相応なサラ金やローンや、借金財政に追われる現下日本の体質を改めるために、彼はどのような独創的手法を考え出すであろうか。
さらに「推譲」というのは、譲りあうことである。彼は前にも書いたように、国民にやる気を起こさせるために、直接税を安くするであろう。そしてお金のたまった人には社会への還元寄付を要請するであろう。寄付した人には名誉や特権を与える新施策を考え出すに違いない。
今頃彼は地下で、「豊かになった現代日本の財政再建は、貧しかった江戸末期に較べて遥かに簡単なことだ」と、つぶやいているに違いない。p-197
「ドキュメント 二十一世紀へのメッセージ 世界に生きる日本の心」名越二荒之助(高千穂商科大学教授・徳山大学客員教授)著 展転社 昭和62年10月14日初版より
【転載終了】
本文中の※注、の部分の引用先
●菅直人副総理財務相就任で政権体制は盤石に
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-93fa.html
植草一秀の『知られざる真実』2010年1月 6日 (水)
●行政刷新相「消費税上げ、11年度税制改正で」
http://www.asyura2.com/09/hasan66/msg/703.html
投稿者 gikou89 日時 2010 年 1 月 07 日