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民主党の小沢一郎幹事長が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の新たな移設先について、沖縄県内の離島を軸に検討する考えを与党関係者に伝えていたことが29日、分かった。小沢氏は同県内の米軍伊江島補助飛行場(伊江村)、下地島空港(宮古島市)への代替施設建設に前向きだ。
鳩山由紀夫首相も県内移設を示唆しており、民主党は政府・与党協議で両島への移設案を示す一方、日米合意に基づき米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)に移設する現行計画は選択肢から除外する。
伊江島は沖縄本島北部西海岸の本部(もとぶ)半島から約9キロに位置する離島。約1600メートルの滑走路を備える補助飛行場や米海兵隊の訓練施設がある。下地島は沖縄本島南西の宮古列島に位置し、民間パイロット訓練施設も備える下地島空港がある。
小沢氏は28日、「沖縄の人の声は尊重しないといけない。きれいな海を汚していいのか」と現行計画に否定的な見解を新党大地の鈴木宗男代表に示した。
与党関係者によると、小沢氏はこれに先立つ15日、県内移設を念頭に「(米軍が)使っていないところで使える所があるのではないか」と述べるとともに、伊江、下地両島移設の検討が必要との認識を示した。29日には与党幹部との会合で「下地島空港」に言及した。
移設問題に関し、政府は28日から政府・与党協議を始めており、鳩山由紀夫首相の来年5月に結論を出す意向を踏まえ、1月末までに各党が移設先を明示して協議を加速することにしている。民主党側は両島を有力な選択肢として検討する構えだ。
防衛省は21年10月、伊江、下地両島への移設の可能性を探る現地調査を行っている。1月に沖縄入りする平野博文官房長官も、伊江島や下地島を訪問する意向だ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091230/plc0912300118000-n1.htm