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あれだけ頑固に、県外移設にこだわっていた鳩山がじわじわと圧力に追い詰められている。ここまで引っ張ってきた首相に次は、日本国民が答えるべきだ。
日本国民よ。立ちあがって沖縄県民を後押ししてほしい。
ここからは民意でしか現状を打破できない。
選挙も控えるこれから1ヶ月がまさに正念場だ。
日本国民よふるえ!
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09年の終わりに考える 普天間と日米の絆
【東京新聞:http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2009123002000074.html】
日米安全保障条約の改定から来年で五十年になる。普天間飛行場の返還が懸案だが、この問題をめぐる議論を、日米が「絆(きずな)」を強める契機にすべきだ。
一九四五年、日米両軍が激しい戦闘を繰り広げた沖縄戦有数の激戦地「嘉数の丘」の眼下に、米海兵隊普天間飛行場は広がる。沖縄県宜野湾市の中心部に位置し、市街地がドーナツ状に取り囲む。
二〇〇四年には隣接する沖縄国際大学に大型輸送ヘリが墜落。世界で最も危険な飛行場ともいわれ、離着陸時の騒音もひどい。
米軍占領と同時に接収が始まった。九割以上が民有地だ。
◆負担軽減にならず
普天間返還が日米間の懸案に浮上した直接のきっかけは、九五年に起きた米海兵隊員三人による少女暴行事件だ。
沖縄県民の反基地感情の高まりが、基地の安定的な提供に及ぼす影響を危惧(きぐ)した日米両政府は翌九六年、普天間返還に合意。
〇六年には、代替施設として名護市辺野古にある米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に、滑走路をV字形に二本造ることで合意した。
これが自民党政権時代の日米合意だが、県内移設を条件としたこと自体に無理があった。
国土面積の1%に満たない沖縄県には、在日米軍専用施設の74%が集中し、県土の一割以上を米軍施設が占めるなど、過重な基地負担を強いられている。
本土の米軍施設は占領終了後、段階的に縮小されたが、復帰が遅れた沖縄では、米軍の軍事戦略もあって基地返還は進んでいない。
普天間が返還されても、県内に新たな基地を造れば、県民の負担が軽減されたとは言い難い。
八月の衆院選で、鳩山由紀夫民主党代表は県外・国外移設の検討を公約に掲げた。県内四小選挙区すべてで県内移設反対の候補が当選したのは、基地負担軽減を求める県民の切実な思いの表れだ。
◆政権交代の意味は
政権交代に伴って、政府が選挙結果に表れた民意をくみ取り、外交交渉に当たることは当然だ。
鳩山首相が直ちに県内移設を受け入れなければ、日米関係が悪化するとの論調が日本国内で見受けられるのは不思議で仕方がない。
政権交代で外交政策が変わり得ることは、政権交代が頻繁に起きる米国の方が、よく理解しているのではないか。
クリントン民主党政権は地球温暖化防止のための京都議定書に署名したが、ブッシュ共和党政権に代わって撤回。個人の戦争犯罪などを裁く国際刑事裁判所に関しても同様の対応で、署名撤回は国際法上可能か否かの議論も呼んだ。
外交政策を劇的に転換した米国が、日本の政策転換に理解を示さないとは考えにくい。
鳩山首相とオバマ米大統領は十一月の首脳会談で、安保改定五十年の節目に当たる来年に向け、同盟関係を深化させるための共同作業を始めることで一致した。
沖縄県民の負担を軽減させる形で普天間返還を図る。この難しい作業を日米両政府が協力して完遂してこそ同盟関係は深化を遂げ、絆を強めることができる。
ところで、日本にとって日米安保からの脱却は現実的なのか。
六〇年に改定された安保条約は日米どちらか一方が終了を通告すれば、一年後に廃棄されるが、答えは「否」だろう。
平和憲法下の自衛隊は専守防衛に徹し、日本が基地を提供する米軍は極東の平和維持に当たる。いわゆる「盾と矛」の関係だ。
四千億円を超える在日米軍関係経費を含む一〇年度の防衛予算は約四兆八千億円。条約を廃棄し、米軍撤退後に自衛隊が日本防衛のすべての役割を担うには約二十兆円が必要とされる。
財政状況が厳しい中、十五兆円もの歳出増は現実的ではない。
米軍がフィリピンのスビック海軍、クラーク空軍両基地から撤退した九二年、各国が領有権を主張する南沙諸島の一角に中国兵が上陸し、領有を示す標識を立てた。米軍撤退による「力の空白」に乗じた行動とみられている。
米軍の日本駐留が「力の均衡」を生み、東アジアの安定に貢献しているとの見方は説得力を持つ。
ただ、それを在日米軍基地固定化の金科玉条にしてはならない。
日本側はこれまで、普天間返還は県内移設でしか実現しないと思い込みすぎていたのではないか。
◆「可能性の技術」で
政治は「可能性の技術」といわれる。不可能と思われることを可能にするのが政治の役割であり、政権交代の意味だ。
鳩山首相は来年五月までに移転先の結論を出すと表明した。
米側が聞く耳を持たぬというなら、同盟深化など夢のまた夢だ。
お互いが意見を率直にぶつけ、事情を理解し合う。絆を強める原動力はこれ以外にはない。