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http://news.livedoor.com/article/detail/4526533/
汚職事件の佐藤・前福島県知事、PJニュースと単独インタビュー 『耐雪凌霜』を胸に
2009年12月29日07時31分 / 提供:PJニュース
自宅で会見に応じる佐藤栄佐久氏(撮影:高橋 健太郎、12月4日)
【PJニュース 2009年12月29日】福島県発注のダム建設工事をめぐる汚職事件で、収賄罪に問われた前福島県知事の佐藤栄佐久氏がこのほど、PJニュースとの単独インタビューに応じ、事件について語った。
まず、事件のいきさつを時系列で記す。佐藤氏と実弟の控訴審判決が2009年10月14日に行われ、東京高等裁判所(若原正樹裁判長)は、両被告を有罪とした一審判決を破棄し、栄佐久氏に懲役2年、実弟に懲役1年6月、それぞれに執行猶予4年を言い渡した。
2008年の一審判決では、栄佐久氏を懲役3年・競売入札妨害(いわゆる談合罪)も問われた実弟を懲役2年6月とし、それぞれ5年間の執行猶予を付け、実弟には約7千万円を追徴していた。
しかし、同高裁は一審判決を破棄(一部弁護側の主張を認め)し、 一審判決で賄賂に当たると認定された「土地取引代金の差額分の約7千万円」を「賄賂には当たらない」と判断した。
佐藤氏は10月8日までに、元県土木部長が一審で証言した内容(佐藤氏から特定の建設会社が落札されるように示唆されたと陳述)が「偽証罪」にあたるなどとして、元部長を福島地方検察庁に告発し受理された。その後、東京地検に回付された。
元部長は「競売入札妨害」の疑いで逮捕されたが「関与の度合いが薄い」とされ処分保留で釈放されている。
判決後、佐藤栄佐久氏が12月4日と18日にPJニュースのインタビューに応じた。
-最高裁に上告された理由を教えて下さい。
「逮捕された容疑に全く身に覚えがなく、最高裁で真実を究明して欲しいからです」
-『知事抹殺』(平凡社)を上梓されました。書名の由来と主題を教えて下さい。
「検事が取り調べの最中に、私の弟に向かって、知事は日本にとってよろしくない。いずれは抹殺する。と言ったそうです。その検事の言葉をタイトルにしました」
「命より大事な支援者や県職員らが過酷な取り調べをうけ、私のために自殺者まで出ていましたので、これを収められるのは私しかいない、と思い、事実でない供述調書にサインをしました」
「支援者の方々には青年会議所時代から約30年もの間お世話になってきましたし、また参議院選挙に出馬して落選した3年間の『浪人時代』に心のつながりができ私を支え励ましてくれた方々でした」
「さらに20年間、一緒に理想郷づくりをしてきた県庁の職員の皆さんに辞職の2ヶ月前から県庁への家宅捜査、参考人等で苦労を掛けていました」
「これ以上の犠牲者を出さないために私自身が、一種の自殺(事実でない供述調書へのサイン)をしました」
「弁護士からは『事実でないことは供述するな』と接見で言われていましたが、他に方法がなかったと思います」
「知事時代には、管理職や職員向けの講話などで行政の暴力・不当な圧力を含むあらゆる暴力に怯(ひる)まない、そういった暴力からはや私が皆さんを守ると話していました。私から『天の声を聞いた』と一審で証言した元土木部長も私の話を熱心に聞いていました」
「私が『天の声』を出すことは絶対ありません。県のかじ取りに当たって、どこの業者が受注するということは興味がないことでした。そもそも知事が入札には一切関与できないシステムになっています。一度も職員はじめ他の方々と県の工事の受発注について話すらしたことはありませんでした」
「県の職員なら、元部長を含め今回の事案が作られたものだと分かると思います」
-「ブログ」を開設されました。新しいメディアに挑戦した理由を教えて下さい。
「ネットはすぐに反応が返ってきます。知事時代にコンピューターに特化した福島県立会津大学(現在は公立大学法人会津大学)を開校(1993年)しました。こちらの先生から『アメリカで発表された論文がその日に読める』『ネットで注文した本が3日で届く』と聞いたことが頭に残っていました。なにより、私のような立場のものが世の中にアピールする方法は限られていますから」
「事件がつくられなかったら新しい世界を知らないで終わったでしょう。良かったかどうかは別にして」
-長時間ありがとうございました。【了】
■関連情報
佐藤栄佐久氏の略歴
1939年生まれ。東京大学卒業。参議院議員・大蔵政務次官などを経て、1988年福島県知事就任。2006年、福島県知事辞職・逮捕。現在上告中。
佐藤栄佐久公式サイト
平凡社のウェブサイト http://www.heibonsha.co.jp/
福島県議会のウェブサイト http://www.pref.fukushima.jp/gikai/
公立大学法人 会津大学のウェブサイト http://www.u-aizu.ac.jp/
検察庁のウェブサイト http://www.kensatsu.go.jp/
パブリック・ジャーナリスト 高橋 健太郎