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繰り返し強調して置きますが、問題のポイントは、習近平氏来日直前という正にその時期での発言、という処に尽きます。
もしこれがアメリカ大統領であった場合を考えてみればいい。
今宮内庁長官を擁護している者達は、踵を返した様に、国賓来日直前というこの時期に、国際的な礼儀を弁えぬとか、手続きの不手際とか、官僚に責が有りというような論調になり、今度は宮内庁への非難の大合唱となることは間違いないでしょう。
普通であれば、何より政治に巻き込まれる事を忌み嫌う宮内庁がそんなマネをするとは思えないことを考えてみれば、今回の、政治問題化することをむしろ狙ったかのような、長官の確信犯的な行動が際立って政治的であることは、何度強調しても、し過ぎることはありません。
これが別の人物だった場合、同じ様な行動を取ったのか?と考えてみることは、今回の事態を理解する為の一つの視角になると考え、皆さんに注意を喚起しておくことにしました。
小泉(血筋は薩摩)政権成立と殆ど同時に、山県有朋以来の長州閥となる、この羽毛田信吾なる宮廷官僚が登場して来たことや、この発言にいち早く呼応したのが同じく長州閥の安倍晋三(ご承知の様に、安倍一族は、昭和から平成に掛けての、長州閥の頂点に居る)だったことは、果たして、単なる偶然だったのかどうか?
この辺を理解する為に、「南部大統領と薩長政権」というタイトルで、以下のスレッドを建てていますので、参考にして下さい。
http://www.asyura2.com/09/idletalk37/msg/190.html
「第一の開国」が当時の覇権国家大英帝国をバックにしたものであったとしたら、敗戦による「第二の開国」は米国の直接の影響下において。
そして、処刑された所謂「A級戦犯」に比して、同じ「A級戦犯」であった長州閥の巨頭岸信介の処遇は、海軍首脳即ち薩摩閥の免罪と共に、薩長閥=近代日本のエスタブリッシュメント(支配層)を温存し、彼らを(リモート)コントロールすることによって日本を支配下に置くという、英米アングロ諸国の植民地策(地域の有力部族をコントロールする事による統治)の日本への適応であったことは間違いない、と思います。
地縁とか血縁、或いは人脈なんて、と思ってる人は民主主義の幻想(誰でも同じ様な能力があり、権利がある!)に支配されているに過ぎないのであって、少しでも政治を見聞したことのある人は、ブルデューのいうchamp<界>のルールというか法則が活きているのが分かると思います。
端折って言えば、幕末・維新から現在までの対立の根底に在る構図とは、薩長=近代日本のエスタブリッシュメント(支配層)VS反主流(土佐)+旧幕勢力であり、それが現在の<官僚>対<政治家>に形を替えて引き継がれている、とみるべきです。
この辺の理解は下記のスレッドを参照して下さい。
http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/103.html
この夏、民主党への「政権交代」が必須となった時点で、必ずや問題となるのはこのレジティマシー<正統性>だと考え、分かり易く、整理してみました。
この意味が解れば「天皇のお言葉に工夫を」との岡田外相の発言の意味する処も直ぐに解ったでしょう。
外相のこの発言は、官僚達の面従腹背、或いは様々な形でのサボタージュに直面していること、そしてそれへの対処は政治家のレベルを超えたものであることを示したもの、と見るべきだからです。 言い換えればそれは、官僚が鳩山政権の政治的正統性を承認していないことを示すものだからです。
そのことを逆に言うなら、オバマ政権と鳩山政権は、其々「正統性の変更」という隠れた目的を担って登場してきたことも分かるでしょう。