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Like a rolling bean (new) 出来事録http://ameblo.jp/garbanzo04/day-20091214.html
2009-12-14
どうしても築地地上げをしたい東京都が集める仲卸への移転関係「ヒアリングシート」と個別面談
東京都は11月27日付けで、仲卸業者の方々に、築地市場の官製地上げのために(としかわたしには思えません)、業務と移転に関する「ヒアリングシート」というものを配布し、それをなんとしても12月12日に集めよう、つまり、移転を強行するという態度で臨んでいます。
このシートを本エントリーではアップしますが、あまりにひどい内容です!!!
本来、豊洲への移転はしないはずですが、表紙には、いきなり、
「さて、都としましては、新市場への移転に当たりまして、仲卸業者の皆様が、円滑に新市場での事業継続が図れるよう、実情に即した必要な支援策を検討していくこととしております。」
なんて書いてあります。
なんでしょう、これ??
丁寧語を使えばいいってもんじゃありません。
実際の
これがシートです。
ええと、社会人は新人研修などで勉強すると思いますが、紙ベースで書くときは「御社」ではなく「貴社」ですよね。
というベーシックな突っ込みはさておき、内容です。
シート本体の1ページめです。
回答の選択肢をすべて挙げることはしませんが、質問は以下の通り。
1 御社の事業の現状についてお答えください。
(1)御社事業の現状は過去数年と比べて・・・
(管理人:企業規模で移転の足きりをしようというわけです。ここでふるい分けをしたいのではないでしょうか?)
(2)現在までの経営上の課題について、特に重要と考えている事項に○をつけてください。(3個まで)
(管理人:ここでの選択肢は一見普通に見えますが、「量販店対応」「加工・配送など」に○がつく割合が高いほどお東京都様はうれしいのでしょう!)
2 今後、仲卸業務を行なうなかで、経営上、どのような事項を特に積極的に実現すべきと考えますか。以下の事項から○をつけてください。(3個まで)
(管理人:この「2」では、流通センター化しなくてはならない、現在地再整備できない、という結論を引き出そうとしているもののように見えます。ここだけ、選択肢を列記してみます)
ア:経営統合・合併等による事業拡大
イ:卸売業者と連携した品揃えの強化
ウ:仕分け・小分け・包装処理(ピッキング・パッキング)
エ:加工機能(下処理、調味処理、調理代行)
オ:卸売業者と量販店を仲介するバックヤード機能(在庫保持と即時納入)
カ:量販店・小売店に対する商品提案や売り場提案・調理提案
キ:品質保持・衛生管理への取組み(保冷庫の購入、国際規格の取得など)
ク:独自の産地開発や新商品開発
ケ:異業種との事業連携
コ:消費者啓発活動(食育と仲卸業のPR)
サ:人材の確保(後継者・従業員)と育成
シ:その他[ ]
(管理人:仲卸の支援のアンケートと言いながら、流通センターを作るための項目がいかに多いことでしょうか。
3つ○をつけるうちに、「ウ:仕分け・小分け・包装処理」も必要だと考えたら、都がデータをまとめる際に「現状は狭くて効率的な作業ができていない」と結論付けるでしょう。
うっかり「ア」に○をつけようものなら、「仲卸の円滑なリタイア」(かつての自公時代の農水省資料)に向けてまっしぐらでしょうし、落とし穴項目だらけです)
さて、これ↓が2ページめです。どんどん露骨になってきます。
設問を抜き出します。
3 都は平成26年12月開場を目標に、新市場への移転を計画していますが、御社の取組みとして、現在移転に向けた準備などを行なっていますか。
ア:準備を行なっている
イ:準備しようとしている
ウ:準備していない
(管理人:そして、ア以外に答えた方には、次の分岐質問があります)
⇒上記でイ・ウに回答頂いた方にお伺いします。
移転に際して、今後どのような準備や検討を行なうつもりですか。または必要だと考えていますか。
(複数回答可、個数は問いません)
ア:移転費用の確保
イ:什器備品・車両等の新規購入や交換時期の検討
ウ:事業資金の確保
エ:後継者・従業員の確保
オ:新規事業の立ち上げ
カ:事業継続の判断
キ:その他[ ]
(管理人:なんでしょうね???もろに「移転ありき」ですね!
そもそも現在地再整備を考えるのだから準備していくても、この移転アンケートという大前提は、お東京都様は、「移転しない」イコール「廃業」、と見なそうとしているようです)
そして、次の質問。
4 都や移転に際し、移転を希望される市場業者の皆様が新市場において円滑に事業継続が図れるような移転支援策の実施を予定しており、過去の移転支援策(別紙 参考資料)を参考に今後その内容を検討していく予定です。
仲卸業者の皆様は、移転に際しどんな支援策をお望みですか。以下の欄に具体的にご記入ください(3個まで)。
(例)移転資金に係る利子補給や保障量補助
(管理人:この例ひとつにしても、金で人を動かせばいい、という、およそ信義の態度に欠けるありようを読み取るのはわたしだけでしょうか)
5 その他、都に対するご意見や要望などございましたら、お書きください。
(管理人: こんなアンケートは無効であると思います。そもそも、提出しなければ好き勝手にされてしまうという恐怖心をあおるような項目が不公正です。ただ、そうしたそもそも論などは無視するつもりなのでしょう!)
そして下記は、大田市場移転の際の貸付支援策の実績です。
この通りにする、などとは一言も言っていません。
バーチャル札束提示、という位置づけだとわたしは見ます。
さて、ヒアリングシートの2ページめをもう一度見てみます。
最後にこんなことが書いてあります!
なお、後日、当調査票に沿いながらもう少し詳しくお話を伺いたく、個別面談を実施させて頂きます。日程につきましては、組合を通して調整させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
多くの方のご参加をお願い致します。
ここで、「組合を通して調整」するからこそ、東京都は、東卸組合には移転賛成派の理事長を立てなくてはならなかったということがよくわかります。
また、「個別面談」とは、要するに、個人情報だからという口実で一人一人での切り崩しを図りますと宣言しているわけで、応じられる性質のものではありません。
これは、一見、普通の「おうかがい」に見えて、その実、ダムや道路や原発開発での分断、また、企業の不当なリストラの際の個人の弱みを密室で突いて、思いのままに従わせる際に行なわれる、きわめて悪質な手法が取られていると考えます。
何度要望しても、東京都は決して開かれた意見交換には応じることがなく、いつもこうした密室での囲い込みを進めようと試み、そのあげくに達成しようとするのは、築地の官製地上げです。
また、食を投機の対象にして、品質を工業製品のように管理し、日本の固有の食を壊し、あるいは本当に美味なものを手に入れるのは金次第(自己責任)、という無残な米国式の流通センター化です(築地担当の都職員、森本場長はすでに築地が流通センターだ、なんて詭弁を弄しています)。
鳩山総理は、豊洲移転させないと言っているのですから(下記に「みなと新聞」の12月2日記事を示します)、そもそもこんなアンケートを仲卸の方々が強制され、そこに消費者の合意もない、なんて勝手が通るはずがありません。
みなと新聞 2009/12/2
この政治的変化と民意を徹底無視するお東京都様の強固な意志だけ見ても、単に官僚機構の硬直性だけでは片付けられないものがある、と分かると思います。
都はこれまでも都議会を騙してきましたから、これからも継続して欺くことに対しても「痛くもかゆくもない」のでしょう、クビ長イシハラと同じように。
東京発での日本の食文化の破壊と売り飛ばしに、さらに声を大きくして、消費者全体がNOを訴えなくてはなりません。