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http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-154636-storytopic-11.html
社説 冷戦と普天間 「大義」訴えることが肝要
2009年12月22日
辺野古移設か県外・国外移設かで揺れ続ける普天間飛行場代替施設問題で、旧ソ連大統領のミハイル・ゴルバチョフ氏が本紙に見解を寄せた。
オバマ米大統領の来日を前に、本紙が11月に実施した県民世論調査の結果などを踏まえて、「県民の7割が反対を表明している事実は重い。両政府は重く受け止めるべきだ」と、日米両政府にくぎを刺している。
大国ソ連を指導し、米ソの冷戦を終結させた同氏の発言には重みがある。「外交とは主権のぶつかり合い」「独り勝ちはない。論議を尽くして着地点を見いだすことだ」との言葉も大統領経験者ならではだろう。
民主党が衆議院選挙で過半数を制して政権を奪取し、鳩山由紀夫首相が誕生してから約3カ月。この間、「日米合意案の速やかな履行」を強硬に求める米側に対して、鳩山首相は「辺野古移設が前提ではない」として移設先を模索してきた。
普天間問題が極めて高度な政治問題に浮上している中、ゴルバチョフ氏は「政府がチェンジしたということは政策もチェンジするということだ」と指摘している。
鳩山首相はデンマークのコペンハーゲンで、米国のクリントン国務長官に「(辺野古移設の)強行は危険」と指摘、政府の方針を伝えて理解を得たとされる。
米側の理解度がいかほどかは定かではない。だが、日本としては、かたくなな米側を軟化させる「着地点」を見いだす努力を今後とも継続していかねばならない。
普天間飛行場移設に関し、政府は新たに与党3党の実務者で協議する委員会を設置し、来年5月までに結論を出す方針を打ち出した。
来年度予算編成では移設関係経費1千億円が予備費に盛り込まれている。特定の移設先や使途が決められているわけではないけれども、辺野古移設が選択肢の一つであることに変わりはない。
ゴルバチョフ氏は「政治は民意が大義だ」と強調している。本紙の世論調査結果や県内移設に反対する集会に2万1千人余が集結したのは、県民の総意にほかならない。
大事なことは同氏の助言のように「ホワイトハウスにメッセージを送ること」だろう。県内から絶えず県内移設反対の民意を発信し続けることこそが肝要だ。