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「受注は小沢ダム」大久保被告が西松に念押し(読売新聞)
「西松が受注したのは小沢ダム」――。
西松建設から小沢一郎・民主党幹事長側への違法献金事件で、政治資金規正法違反に問われた小沢氏の公設第1秘書・大久保隆規被告(48)の公判が18日、東京地裁で始まった。大久保被告が公共工事受注の見返りとして、露骨に献金を要求していたエピソードを紹介する検察側。検察側が「ダミー」とする団体は「ちゃんとした政治団体」だったと強調する弁護側。政権与党の中枢に座る小沢氏の元「金庫番」を主役とする法廷は、序盤から双方が火花を散らす展開となった。
◆ダミー性◆
大久保被告は午後1時27分に入廷。登石郁朗裁判長から職業を尋ねられると、「国家公務員です」と張りのある声で答えた。大久保被告は逮捕後も小沢氏の公設第1秘書を辞めずにいる。
罪状認否では緊張のため話す内容を忘れたのか、10秒余り沈黙。その後、「あくまで政治団体からの寄付で、政治資金規正法に違反するとは全く考えていなかった」と述べ、起訴事実を否認した。
続いて検察側は冒頭陳述で、小沢事務所では、西松建設がOBを代表として設立した二つの政治団体からの寄付を、西松建設からの寄付として取り扱っていたと主張。大久保被告が2006年に同社に出向く際に、前年の献金実績について、「西松で1300(万円)」と記し、「内訳」として両団体の名前などを併記した書面を別の秘書から受け取っていたと指摘した。
証拠説明では、大久保被告の供述調書を朗読し、両団体について、大久保被告が捜査段階では、「実態は薄々察していた。法の網をかいくぐったダミーであり、トンネルに過ぎないと思っていた」と述べていたことも明らかにした。
これに対し、弁護側は冒頭陳述で、大久保被告が03年暮れ頃、総務部長に献金を依頼した際、両団体について「どんな団体ですか」と尋ねたところ、「二つとも政治団体で、ちゃんと届け出もされている」との説明を受けたと主張。「法律に従った、ちゃんとした政治団体で、実体もあると認識していた」と述べた。
◆天の声◆
検察側の冒頭陳述は、大久保被告が受注業者に西松建設を指名する「天の声」を出していたことも指摘した。2005年頃には、岩手県発注の遠野第2ダム建設工事について、大久保被告が、西松建設の担当者から陳情を受けた際、「よし分かった。西松にしてやる」などと了解を与えていたとした。
供述調書の朗読では、小沢事務所と西松建設の関係も描き出した。同社東北支店の担当者の供述調書によると、同社は業界の「談合決別宣言」をきっかけに小沢氏の選挙応援を控えるようになっていた。同社が06年に岩手県内の胆沢(いさわ)ダム工事を受注した直後、担当者は大久保被告から非難され、「最近、西松は協力してくれないな。西松が受注した胆沢ダムは小沢ダムだ。そのことを忘れず、今後も協力してくれないと困る」と強く迫られたと供述していた。
また、国沢幹雄元社長(71)(政治資金規正法違反などで有罪確定)は、以前は金丸信・元副総理を通じて国会議員に工事受注の要請をしていたが、金丸氏が1992年の5億円違法献金事件で力を失ってからは、東北地方で強大な影響力を持つ小沢事務所に、多額の献金をするようになったと供述していた。
(2009年12月19日01時11分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091219-OYT1T00090.htm?from=navr