★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK76 > 308.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://www.pjnews.net/news/712/20091216_5
PJ: 山本 ケイ霞に包まれた「国会記者会館」に行ってみた
2009年12月16日 09:07 JST
政治報道の中枢にある国会記者会館(撮影:山本ケイ、12月14日)
【PJニュース 2009年12月16日】新政権下で批判が高まっている「記者クラブ」と「記者会見」についていろんな角度から取材を進めているが、14日に東京・永田町にある「国会記者会館」なるものについて確認に行った。そもそも記者クラブは「公的機関などを継続的に取材するジャーナリストたちによって構成される取材・報道のための自主的な組織」(日本新聞協会06年見解)ということになっているが、法的に規定されているわけではないので記者クラブを取材しようとしても、窓口は無いのである。
国会記者会館と銘打っているのだから記者クラブの本部みたいなものがここにあれば、今、起こっている記者クラブと記者会見問題の舞台になるはずだ。会館は首相官邸、国会議事堂、内閣府の三角形の中にあり、まさに政治報道のヘソの部分に位置している。訪問した日はちょうど、中国の習近平国家副主席が来日した日であり、いつもにも増して周辺の警備が厳重だった。私は今後の執筆記事に添えるための主要官庁の外観写真を撮影するために、カバンとカメラを持ってうろうろしていたので、不審人物丸出しだったに違いない。職務質問されることは無かったものの、警備の警官の前を通りすぎる際に無線で服装などを報告されていた。
会館の内部を探るため1階ホールの受け付けに申し出ると「1階は自由に見てもらっていいですが、2階から上は行くことができません」とのこと。その間にも若い記者が頻繁にエレベーターで上階に上がっていた。なんとも謎に包まれた建物である。通常なら1階に上階の入居先が記されているものだが、それも無し。外の駐車場には黒塗りの高級はイヤーが停車して記者を待っていた。記者クラブ記者の特権意識が問題視されているが、こうした待遇を受ければたいていの人間は自分が日本の政治の中枢にいると「錯覚」するに違いない。
この会館の役割はジャーナリストの松田光世氏によると「首相官邸の東向かいに大手の新聞、テレビ、通信社のブースが並ぶ国会記者会館が建っている。普段は論説委員や解説委員といった『大御所』が使い、テレビの国会レポートが中継されるサテライトスタジオもある。政治部会など大人数の集まりは、ここで開かれることが多い」(SAPIO 2008年11月12日号掲載)という。私も知人の記者に聞いたが、政治部デスクもここに詰め、記者に指示を飛ばしているのだという。だが記者クラブという組織はあくまで任意の団体であるので、本部や窓口はここにも無い。
東京ではこの1-2カ月と来年にかけて新政権と報道をテーマにしたシンポジウムや勉強会が頻繁に開催され、予定されている。多くは記者クラブや記者会見に批判的なもので、クラブを構成する各メディアは肩身の狭い思いをしていることだろう。こうした状況をネガティブにとらえるべきではない。日本の報道が国民に身近になる絶好の機会である。クラブ廃止論や擁護論、会見の解放問題まで徹底的に議論すればいい。大マスコミはもう「霞(かすみ)」の中に隠れていることは許されない状況に置かれているのである。【了】
■関連情報
日本新聞協会