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掲示板の阿修羅でも取り上げられていたが、「反戦な家づくり」というブログを出している建築士の方が米軍の普天間基地移設問題について興味深い資料を紹介している。
「普天間基地はグアムに移転するようだ」 from 「反戦な家づくり」
http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-803.html
この記事では、ブログの表題がそのまま注目されているのだが、それ以上に俺が驚いたのは、紹介されている宜野湾市の伊波洋一市長署名入りの「普天間基地のグアム移転の可能性について」という公式資料である。その中にこんな記述がある。
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2.なぜ、司令部だけがグアムに行くとされてきたのか。
理由は、1996 年のSACO合意だった海兵隊ヘリ部隊の辺野古移転のイメージを基にした国会審議での答弁や、米国政府関係者の意図的な「発言」だけが報道され、2006 年5 月の「再編実施のための日米ロードマップ」合意に基づいて太平洋米軍司令部が策定した「グアム統合軍事開発計画」と実行されている同計画に基づく環境影響評価などの「事実」は報道もされず、検証もされなかったことによる。
日本政府は、意図的に同計画について米国に照会することをせず、日米両政府は「グアム統合軍事開発計画」について「正式な決定ではない」として詳細は未定と押し通してきた。その結果、国会での答弁や日米政府関係者の発言は、「グアム統合軍事開発計画」について踏み込まず、2005 年10 月の「日米同盟:未来のための変革と再編」の合意の時点に固定されたままになった。結果的に、「発言や答弁」の報道に終始するマスコミの報道も同様となり、現在進行している「事実」は、国会議員にも政府関係者にも、国民にも共有されていない。
「普天間基地のグアム移転の可能性について」
http://www.city.ginowan.okinawa.jp/DAT/LIB/WEB/1/091126_mayor_5.pdf
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これを読んで俺は、当然(少なくとも俺にとっては)、外務省とか防衛省に米軍の再編計画に関する資料があるのかと思っていた。それに基づいてマスコミは報道しているのかと思っていた。なぜなら、そうした具体的な計画を知らずに辺野古への移転が必要とか、そんなことは議論のしようがないからだ。前提がないものを議論のしようがない。しかし、見落としていない限り、外務省にも防衛省にも、その種の米軍再編に関する具体的な資料はどこを探してもないのだ。
そうなると例えば現在マスコミとかがさかんに報道しているように、合意を守って辺野古に基地を新設したとして、米国が建設途中でやっぱりいりません、あるいは一年後にその基地は不要になりましたって言い出すことことだってあり得るわけだ。単に期限とか合意とか言う前に、そもそも宜野湾市の資料で指摘されているように、米軍の再編計画、グアム移転計画の具体的な内容を知ってから、移転の問題を話し合ったって遅くはないだろう。というより、具体的な内容を知らないで、移転とか予算の話をする方が間違っている。
関連:
二人の米国民が見たオバマの戦争 2
http://ootw-corner.asablo.jp/blog/2009/12/12/4754042