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カテゴリ: モノになるのか小沢チルドレン の記事一覧
小沢が描く政界再編とはどういうものか
<小沢チルドレン>中堅議員を鍛えあげる一石二鳥
<小沢ガールズ>忠誠心のウラにある秘密
<小沢チルドレン>小沢理念を理解しているのは50人
<小沢チルドレン>小泉チルドレンとの決定的な違いは“鉄の結束”
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2010/01/03(日)
[モノになるのか小沢チルドレン] 小沢が描く政界再編とはどういうものか
チルドレン143人を引き連れて、小沢一郎は何をやろうとしているのか。
チルドレンのひとりはこう言った。
「政界再編に向かうのでしょうが、どんなシナリオを描いていらっしゃるのかは分かりません。そうしたことは一切おっしゃらないのです」(小選挙区当選、愛知)
小沢は一貫して、政治家とは何かを彼らに叩き込んでいるが、その先に描く道筋は伝えていない。
小沢が描く最終目標は、日本に「常に政権交代可能な保守2大政党制」を定着させることだ。143人のチルドレン、そして2回生以上の小沢グループを合わせた一大勢力を維持していく目的も、そこにある。
「政権交代は、小沢さんにとっては手段であり目的ではない。まずは政権交代して今までの自民党を中心につくられた政治の仕組みをぶち壊す。そのあと民主党を巨大政党にしてから真っ二つに割り、保守2大政党へと再編していくことなんだ」(あるベテラン議員)
民主党は、決して一枚岩ではない。安全保障や経済政策など、政策・理念を突き詰めれば、いずれ割れざるを得ない。小沢は、そのとき、自ら2大政党の一角を形成し、政策・理念を同じくする同志を集めるハラなのだという。
細野豪志が注目されるワケ
かつて自民党最大派閥の経世会時代、小沢は、経世会を200人以上に膨らませてから2つに割り、2大政党の核にすると語っていた。「経世会を民主党にかえてみれば分かりやすい」(前出のベテラン議員)のである。
ただし、2大政党の一角を担うためには、人数だけでなく、一騎当千の力を備えた仲間や、党の「顔」になり得るメンバーが不可欠。経世会に多くの実力者がいたように、いま小沢は、大急ぎで人材を育てている。
小沢が期待しているひとりが、幹事長代理に起用した細野豪志(38=4回生)だ。総選挙終了直後から、小沢は、参院補選の選挙区回りに同行させ、帝王学を教えている。
「小沢さんが細野を買っているのは政策通である以上に、地盤、看板、カバンなしの落下傘候補なのに、ドブ板で勝ち続けてきた。大衆の声を聞くという細野の選挙姿勢を高く評価している」(前出のベテラン議員)
このほか、元政調会長の松本剛明(たけあき、50=4回生)、三井辨雄(わきお)・国対委員長代理(67=4回生)らも小沢が目をかけている。選挙は細野、政策は松本、国対は三井…と役割分担を考えているらしい。そこに新人チルドレンたちが連なっていくという構図だ。
保守2大政党の一角をつくるという小沢の政権交代後の第2幕は、すでに始動している。
チルドレンは政界再編に翻弄されることになりそうだ。
(おわり)
【モノになるのか 小沢チルドレン143人】D
ジャーナリスト(BS11キャスター)・鈴木哲夫著
(日刊ゲンダイ 2009/12/28 掲載)
有能なリーダーは“有能なスタッフ”を持ち、育てます。
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◆「マスコミは無知」 小沢氏、借金増批判に反発 (⇒09/12/26 産経ニュースより)
民主党の小沢一郎幹事長は26日夜、兵庫県尼崎市内で開かれた党所属議員のパーティーであいさつし、平成22年度予算案の新規国債の発行額が過去最大になったことへの批判に反論した。
小沢氏は「マスコミが『小沢一郎はカネはなんぼでもあるといってたじゃないか』とすぐ言うが、まったく勉強不足の無知な報道だ。特殊法人や独立行政法人など、無駄な補助金まだまだあるが、公務員制度改革、行政改革を大胆に実行しないと本当の無駄を省くことはできない」と述べた。衆院選マニフェスト(政権公約)実行のための財源を公務員制度改革などを通じて生み出す考えを示したものだ。
また「(政府の)予算編成が終わったが、新聞やテレビは揚げ足をとって、小沢一郎が一番悪いという報道ばっかりだが、誰か悪者にならないといけない。私がなるのは一向に構わない」とも語った。
来夏の参院選については「社民党、国民新党、新党日本との連携を崩すつもりはないが、いざというときに過半数がなければ、思い切ったことはできない。複数の定員のところは複数の候補者を立て過半数を目指す。先頭に立って来年も頑張って参りたい」と述べた。
「本当の安定政権を取って皆さんとの約束を実行するためには何としても必要なことだ」とも語っています。
小沢さんが選挙に力を入れるのは、決して自民のような邪(よこしま)な目的ではない―、と信じて当ブログは、今年も民主党政権を応援していきます。
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2010/01/03(日)
[モノになるのか小沢チルドレン] <小沢チルドレン>中堅議員を鍛えあげる一石二鳥
新人を10班に分ける狙い
国会の仕組みすら知らなかった小沢チルドレンに対して、小沢は早い時期から新人研修をスタートさせた。全体研修は臨時国会の召集直後に全員が集められたが、その後、新人たちはグループ分けされた。私の手元に、その名簿がある。
そこでは143人が1班から10班に振り分けられ、それぞれに2回生以上の先輩議員が班長として2人ずつつけられている。
一見すると、まるで修学旅行の名簿のようだ。
「選挙区が近い連中が同じ班に入っている。初めて顔を合わせる人たちもいたが、だいたい地域的なものや、年齢を基準にメンバーを決めたようです」(新人議員)
ただ、第10班は地域に関係なく年齢だけでひとまとめにした「シニア班」(同議員)になっている。
小沢はなぜこうした班制度をとったのか。
小沢グループのベテラン議員が解説する。
「いつも全員が集まって勉強会をやるのは大変だ。大きな話はそれでもいいが、小さな話はやはり班分けした方がいいし、コミュニケーションも取れる。兄貴分をつけて、より相談しやすくするために考えた」
実際の班の会合では、「ヤジはどうすればいいのか」「支部の活動費はどう扱えばいいのか」といった質問に、兄貴分の班長たちが答えているという。
新人にとっては、何でも聞ける格好の場となっているわけだが、小沢の狙いは別にあるという。
「狙いは新人よりも、むしろ班長に任命された2回生以上の議員たちにある」(同議員)というのだ。
班長はざっと、次のようなメンバーだ。
笠浩史(神奈川9区 3回生)、吉田泉(福島5区 3回生)、篠原孝(長野1区 3回生)、内山晃(千葉7区 3回生)、福田昭夫(栃木2区 2回生)、市村浩一郎(兵庫6区 3回生)、石関貴史(群馬2区 2回生)、松木けんこう(北海道12区 3回生)など。
彼らは、ちゃんと班をまとめているか、新人の質問に適切に答えているか、小沢に試されているのだ。
班長のひとりは、新人に群がるマスコミに目を光らせて対応し、ひとりの落後者も出さないように日常活動をチェックするといった目配りの日々だという。
政策的な質問に対しては、小沢の考えを噛み砕いて説くことも重要な仕事である。
「何かあったら小沢さんに怒られる。失敗できない―そんなプレッシャーが常にある。政務官にでもなった方が楽だったかも(苦笑)。ただ、副大臣になるより、政治家としてよほど鍛えられている。試されているのは、むしろオレたちなんだ」
前出の小沢側近のベテランはこうみる。
「ここで新人をまとめきれるかどうかが、参院選や政界再編へ向けて、本当の小沢側近になれるかという最後の分かれ道とみていい」
(つづく)
【モノになるのか 小沢チルドレン143人】C
ジャーナリスト(BS11キャスター)・鈴木哲夫著
(日刊ゲンダイ 2009/12/25 掲載)
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「人を育てる仕事」ほど難しいことはないと思っています。我慢と根気と任せる勇気が必要…。
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2010/01/02(土)
[モノになるのか小沢チルドレン] <小沢ガールズ>忠誠心のウラにある秘密
「よくみると彼女たちには共通点がある。小沢さんの選挙戦術と好みがよく表れている」
小沢幹事長の側近議員がこう話す。チルドレンの中でも、その中核をなし、注目を浴びる小沢ガールズ。
田中美絵子(34)、青木愛(44)、福田衣里子(29)、三宅雪子(44)……。
その共通点は、まずイメージだ。
「とにかくけなげ。一生懸命。全員が、権力という強大なものに立ち向かっていくという構図です。田中美絵子は自民党のドン森喜朗に挑み、青木愛は公明党代表の太田昭宏、福田衣里子は久間章生と戦った。彼女たちの印象は、か弱いが、必死に立ち向かうという姿だった。その姿が有権者の心をつかんだ」(前出の議員)
ほぼ全員がショートカットというもの「懸命さを出す」(同議員)効果を生み出していた。
なにもかもが、小泉チルドレンの「女刺客」と違う。
小泉「女刺客」とは正反対
「女刺客たちはけなげなどころか、みんないわば『できる女』たち。経歴も申し分なく、社会で活躍しているエリートたちだった。財務官僚の片山さつき(50)、エコノミストの佐藤ゆかり(48)、大学教授の猪口邦子(57)……。今回の小沢ガールズはまったく逆」(別の小沢側近)
なるほど、押しが強く、雄弁だった女刺客たちに比べ、ガールズは口下手だが、一生懸命訴える。男と渡り合う刺客に対して、ガールズは手を差し伸べてあげたくなる――。薬害肝炎の福田衣里子などは典型だ。
ガールズの生い立ちも小沢を引きつけるのだという。
「苦労してきた女性が多い。当選後に風俗ライターなど過去を暴かれた田中も、スキャンダルというよりは、むしろ食うために一生懸命生きてきた。青木だって使い捨てのテレビ業界で苦労してきた。小沢さんが好きなのは、たとえば政治家では輿石さん(東・参院議員会長)とか、苦労して戦ってきた人」(同側近)
驚くのは、彼女たちの忠誠心の厚さだ。青木愛は、小沢に命じられるままに参院議員の議席を捨て、衆院選に出馬した。
小泉首相に再登板の目がないと分かると次々にポストを代えた小泉チルドレンの女刺客とは比べ物にならない。
なぜ小沢ガールズは、忠誠心が強いのか。匿名を条件にそのひとりがこう話した。
「過去に傷があった。そんな自分を認めてくれたのが小沢さん。もっと小沢さんの政治姿勢を学んでどこまでも支えていきます」
小沢幹事長は、来夏の参院選でも女性候補を大量に擁立する方向だ。
(つづく)
【モノになるのか 小沢チルドレン143人】B
ジャーナリスト(BS11キャスター)・鈴木哲夫著
(日刊ゲンダイ 2009/12/23 掲載)
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◆鳩山首相が新人議員に「力付け出番待て」 (⇒09/12/15 日刊スポーツより)
鳩山由紀夫首相は15日昼、先の衆院選で初当選した民主党の新人議員約120人と公邸で懇談した。政策決定の政府への一元化のため与党議員が関与できないとの不満があることにも配慮し「まだ出番がないかもしれないが、力を付けて出番に備えて」と激励した。
首相は「将来の首相を目指す人がたくさんいる」と新人議員たちを持ち上げ、記念撮影にも気軽に応じた。田中美絵子衆院議員(比例北信越ブロック)は「政権交代を実感した。首相を見習って頑張らなきゃという気持ちになった」と話していた。(共同)
田中美絵子さんの経歴に関して、
<10月になって地元事務所をようやく小松市内に開設し、県連の催しなどに姿を見せるようになったが、「意図的に経歴を隠し、その後の説明も不十分」と憤る有権者は多く、信頼を回復するのは容易ではない。>と書く朝日新聞。
憤る人は、一体どれほど多くいるのか、そんなのが本当の支持者といえるのか。犯罪歴があったわけでもないのに、彼女のどこに“非”があるというのか。「強くて、優しくて、一生懸命で〜♪」の歌じゃないけれど、それだけでもいいじゃないか。
森喜朗の「日本は神の国」や「無党派層は寝ていればいい」などといった過去の発言は大問題ではないのか!
彼女たちは芸能人ではないのです。出番はずっと先になるでしょうが、今はしっかりと勉強していて欲しい。
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2010/01/02(土)
[モノになるのか小沢チルドレン] <小沢チルドレン>小沢理念を理解しているのは50人
当選後、「小沢チルドレン」の生の声はほとんど伝わらないが、彼らは小沢幹事長をどう見ているのか。どんな距離感なのか。チルドレンと小沢一郎との関係を象徴するエピソードがある。
小沢が主宰する中国大訪問団の募集を前に、小沢チルドレンの何人かが、小沢グループの中堅議員のところにやってきた。
「あの訪問団は、自分も行った方がいいんでしょうか。行かないと小沢さんに睨まれますか」
相談を受けた中堅議員は呆れてこう答えた。
「そんなことは自分で考えることだろう。小沢さんが中国外交をどう考えているのか。君がそれに共感するのかということだろう」
その中堅議員がこう言った。
「カネの面倒を見てもらったとか、小沢さんが怖いとかいう理由でぶら下がっている連中がたくさんいる。小沢さんが目指す政治の理念や政策すら理解していない」
たとえば総選挙前から、小沢はチルドレンたちにこう厳しく言った。
「辻立ち演説1日50回。ひとりでも多くの人と握手しろ」
実は、これは、単なる選挙戦術ではない。小沢が考える政治理念そのものなのだという。
今回2度目の挑戦で勝ち上がったチルドレンのひとり、杉本和巳議員(愛知10区)が言う。
「政治は大衆の中に入って大衆の声を聞くことだと小沢さんは考えている。辻立ちも握手もその原点を忘れるなという意味だ。05年に初出馬したときには完全には分からなかった。でも2度目ともなると分かった」
距離感に悩む新人たち
だが、比較的直前の公募で決まったり、急きょ比例名簿に載ったチルドレンは、辻立ちも握手も選挙戦術としかとらえていない。
「チルドレンたちとメシを食った時に『僕は辻立ちを60回やった』と、数をこなした話ばかりしているから、『有権者にどんな声をぶつけられたのか』と聞くと、『聞いてる余裕なんかありませんよ』ときた。これじゃあだめだと思った」(ある中堅議員)
小沢一郎の政策、理念を理解しているチルドレンは果たしてどれほどいるのか。この中堅議員にズバリ聞いてみた。
「いま、真のチルドレンとして資格がある者?そうねえ。20人ぐらいかな」
143人中たった20人―。20人は極端にしても、心酔しているのは、50人程度とも言われる。ただ、小沢一郎は、真のチルドレンが40〜50人もいれば十分と考えているフシもある。
「“数は力”というのが小沢の信条だが、一方で“純化路線”に突き進んできたのも小沢の特色です。ついてこられる議員だけで構わないと考えてきた。それに、本物のチルドレンが50人いれば、143人の大半がついてくるはずです」(民主党関係者)
いまチルドレンは篩(ふるい)にかけられているのかもしれない。
(つづく)
【モノになるのか 小沢チルドレン143人】A
ジャーナリスト(BS11キャスター)・鈴木哲夫著
(日刊ゲンダイ 2009/12/22 掲載)
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組織や集団がうまく機能するかどうかは”リーダーの資質”によります。
新人研修については様々な批判もありましたが、1〜2年の勉強は必要でしょう。念には念を…です。
京セラ元会長稲盛氏が新人研修でこう言ったそうです。
「損得で政治をするな」―。
こんな研修しているのであれば、きっといい政治家が育つと思います。
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2010/01/01(金)
[モノになるのか小沢チルドレン] <小沢チルドレン>小泉チルドレンとの決定的な違いは“鉄の結束”
「胡綿濤と小沢一郎。バックには大訪問団。あの写真、私には、どうしても小沢が角栄に見えて仕方がなかった」
こう話すのは、かつて自民党経世会で働いていた事務方だ。日中国交回復の立役者でもある田中角栄は友人として長く中国に歓待された。角栄が可愛がった小沢がその交流を引き継いできた。
だが、「田中に見えた」のは何も写真だけの話ではない。
いま、小沢が着々と進める組織固めそのものが、師と仰ぐ角栄にウリふたつなのだ。
8月の総選挙で誕生した民主党の新人は143人。その多くが、幹事長の小沢に公認され、選挙のイロハを叩き込まれた候補だ。いわゆる「小沢チルドレン」である。チルドレンの元祖といえば、05年の郵政選挙で大量に当選してきた小泉チルドレン。
しかし、「小沢チルドレン」と「小泉チルドレン」の内実は全く違う。
「たとえば小泉は生みの親かもしれないが、育ての親ではない。
対する小沢は、生んだあとも永遠に親離れさせない。そんな違いがある」(旧経世会議員)
旧「田中派」と同じ組織図
小沢チルドレンと小泉チルドレンは、成り立ちからして異なっている。
小泉チルドレンは「党営選挙」のなかから生まれてきた。候補者の発掘も党がやり、選挙指導も党が行なった。小泉が金銭的な面倒をみることもなかった。チルドレンたちをまとめたのは側近の飯島勲秘書官や幹事長の武部勤。
とても「小泉軍団」と呼べるシロモノではなかった。
だからか、結束が固かったのは初期のみで、やがてバラバラになっていった。そこも小沢チルドレンは違う。
「小沢一郎は、公認決定も自らの手でやり、党からの選挙資金も自分から手渡した。自分の秘書を選挙区に送り込んで当選させている。面倒の見方がハンパじゃない。当選後も『新人は次の選挙だけ考えろ』と指示。また、小沢グループの中堅議員の下に新人勉強会を置くなどピラミッド組織をつくった。カネで面倒を見て、選挙に力を入れ、さらには体育会系の組織の中で忠誠心を養う。この形は、もはや党組織ではない。かつての自民党の派閥そのものです」(同議員)
小沢が企業団体の陳情窓口を幹事長室に一本化したことで、いっそう田中派とイメージをダブらせる。
「カネと選挙と忠誠心。陳情はすべて受け付け総合病院。あの田中派そのものだ」(前出の事務方)
小泉チルドレンは今や誰ひとり残っていない。しょせん、あだ花だったのかもしれない。しかし、角栄が小沢一郎を育て、門下生から、羽田孜、橋本龍太郎、小渕恵三と3人の総理を輩出したように、「小沢チルドレン」からは、将来の政界を背負う人材が育つかもしれない。
(つづく)
【モノになるのか 小沢チルドレン143人】@(全5回)
ジャーナリスト(BS11キャスター)・鈴木哲夫著
(日刊ゲンダイ 2009/12/21 掲載)
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続きにご期待を…
(新世紀人コメント)
二大政党制…これについては実現性は疑問である。
小沢一郎が彼の思想として持つことは勝手なことではあるが、彼はイデオロギーに凝り固まった人物ではない。
彼の最大の特徴は、彼自身の好きな言葉であるところの、
「変わらずに残る為には、変わらなければならない」にある。
この彼の信条?とそれに従った行動とが今までと今の彼の地位を造り上げて来たのだ。
彼が自由党を解散して仲間を引き連れて民主党に入党した時、多くの人が「アッ」と驚いたであろう。
私も驚いた一人であった。
しかし、その時の情勢判断の正しさは今に至って明らかになった。
民主党を中心とする連立政権が実現したからである。彼なくしては政権交替にはもっと時間が必要とされたであろう。
彼の民主党への入党の時に私は、「この男は世界と日本についての情勢認識が変わったな。もしかして大化けするかもしれない」と思ったのだった。
それまでの彼を私は好いてはいなかった。しかし、その時点で彼の推移を見守ろうと考えたのだった。
小沢の大きな変化については、一般的には日本人離れした印象を受ける人も多いであろう。
大陸的なのである。しかし、日本人の中にもこのタイプの人は沢山いる。
台湾国民党の現在の対大陸政策を見ると、それは小沢の大変化に似ている事を見出す事が出来るだろう。
国民党はかつては米国の援助を得て「大陸反抗政策」を採っていたが、米国はベトナム戦争の敗北により中国と和解した。その時に中国との和解の為に台湾を見捨てたのである。
かくして中華民国国民党は、その時の屈辱を忘れる事はなく、簡単に米国の駒として使われる事無く自国の存続の安全を図る戦略を採用するに至ったようである。
現在の米国の有様と世界的地位そして大陸中国の有様と世界的地位を凝視すれば、徒に大陸中国と対立関係を持つことは負として作用する。
むしろ、米国との関係よりも大陸中国との関係を深めて、今後の台湾を含めての中国全体の歴史的推移において台湾の影響力を高める事が国家と党の生命を維持しさらには発展させる上で最上の策であると考えたのであろう。
古代からの政治先進地域としてのチャイナの知恵を見せ付けられた一例である。
ユダヤ人やアングロサクソンと対等にそれ以上にすら渡り合える政治力である。
馬氏の台湾国民党には大いに学ばせていただいた次第である。
小沢はこれに近い政治力を発揮できる人物であると私は見ている。
健康を害して判断力を失えば話は別であるが。かの毛沢東ですら晩年には間違いを犯した。
このままで推移すれば小沢一郎は、やがて二大政党制志向を放棄するのではないだろうか。
かつての日本の自民党と社会党の時代を二大政党制と誤解している人が多いが、社会党は自民党政権の補完物の役割を果たしていたのであって政権担当能力は無かった。
日本の政治は平安末期の平家政権から幕府統治体制に移行し、それが今まで続いている。
幕府に統治力が失われると別の勢力が時代の要請に従った幕府を組織するという形を採る。
その勢力は一つではなく、従って一党独裁の強権体制ではない。
自民公明政権”幕府”は国民によって捨てられ、三党連立”幕府”が開府したと言ってよかろう。
かつて幕府の交替は武力闘争に拠ったが、今では民意の反映による。
民意が民意の要求に応える幕府を呼び寄せ、組織させるに至るのだ。
今のところ豊臣政権から徳川幕府の確立にいたるまでの大阪冬の陣と大阪夏の陣の間の期間に似ているとも言えようか。
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