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夏の参院選、鳩山政権の中間評価 民主単独過半数が焦点
2010年1月1日10時7分
政権交代後初の本格的な国政選挙となる参院選が、今年夏に投開票される。昨年8月の総選挙で300を超える衆院の議席を獲得した民主が、参院で単独過半数を確保し、政権基盤を安定させることができるかが最大の焦点だ。マニフェスト(政権公約)の一部違反や、鳩山由紀夫首相をめぐる「政治とカネ」の問題などを含め、有権者が民主党政権に中間評価を下す機会になる。
■7議席
参院の総定数は242。3年ごとに半数121(選挙区73、比例区48)の改選で、今回の改選議員は7月25日に任期満了を迎える。現在、民主は115議席で過半数(122)に7議席足りない。非改選は62議席のため、単独過半数に達するには、改選53議席を7議席上回る60議席が必要だ。参院選の指揮を執る小沢一郎幹事長は、改選過半数の61議席以上を目標に掲げる。
1人区で23勝6敗(推薦を含む)と歴史的な勝利を飾った2007年参院選でも、民主の獲得議席は60。高いハードルを越えるため、小沢氏は全国に12ある2人区で2人擁立する方針を示した。2人を競わせ、うまくいけば総取り、少なくとも比例票の掘り起こしを図るとの計算。具体的には、1人が労組支援が主力の「組織系」ならば、もう1人は無党派層を意識した「政党系」ですみ分け――というわけだ。
しかし、今のところ、複数擁立は順調ではない。票の分散による現職の落選や共倒れを懸念し、福島や茨城、静岡、京都などでは、府県連や支持組織の連合の中に2人目擁立への慎重論が強い。2人擁立の方針を決めた北海道では、4期目をめざす自治労出身の峰崎直樹財務副大臣に対し、道連が引退を求めた問題が尾を引き、1人も候補が決まっていない。
http://www.asahi.com/politics/update/0101/TKY201001010011.html
2人区では、連立を組む社民、国民新への配慮もある。福岡では現職に加え、社民と無所属統一候補擁立を決定。新潟は社民、広島は国民新の現職がともに改選を迎え、党本部は複数擁立を見送る方向だ。ただ、新潟では地元の連合が2人目を求めている。
今回も勝敗のカギを握る1人区のうち、候補者が決まっていない空白区では、公募などで選定を急ぐ。自民の擁立状況をみながら「高齢男性には若い女性」「官僚出身者には民間出身者」というように効果的な人材を立てる方針。党選対幹部は、早ければ12日の常任幹事会で比例区を含め1次公認を決定。16日の党大会でお披露目したい考えだ。
社民と国民新は、連立政権を支える立場と埋没を避けるための独自性をどう両立させるかが課題。6議席(選挙区3、比例区3)獲得が目標の社民は、選挙区での公認発表は新潟と愛知だけだが、県連合レベルでは、そのほかにも擁立の動きがある。
■苦しむ自民
政権奪還への足がかりを築きたい自民は、改選議席で民主を上回る「比較第1党」をめざす。しかし、高齢・多選の現職から、党再生をアピールする「勝てる候補」への差し替えは、思うようには進んでいない。野党転落で公明や業界団体が離れつつあり、道のりは険しい。
自民の候補者選考で目立つのが、公募や予備選の実施。予定を含めると10選挙区以上で、1人区の山梨、奈良、高知では30代の新顔を決めた。公募実施に伴い、栃木と熊本では現職が出馬を辞退。鳥取や福岡では公募をめぐる対立で現職が離党届を提出した。ただ、青森や富山は07年の落選組、長野は現職の長男を選ぶなど、新陳代謝につながっていない例もある。
「参院のドン」青木幹雄氏の島根をはじめ、北海道や宮城、愛知で70代の現職の去就が決まっていない。擁立作業は遅れ気味で、選挙区の公認は25人にとどまる。
http://www.asahi.com/politics/update/0101/TKY201001010011_01.html
公明が自公路線からの転換をめざし、選挙協力に距離を置いているのも懸念材料。1人区では公明の基礎票に支えられて民主に競り勝ってきた候補も多く、影響は深刻だ。野党転落は比例区も直撃。これまで選挙運動を支えてきた業界団体が相次いで離れ、日本歯科医師連盟は「野党からは擁立しない」と内定者を取り下げ。全体に守りの選挙を強いられそうだ。
公明は07年に落選した埼玉から撤退し、選挙区の擁立を東京と大阪に絞る。昨年の総選挙では小選挙区で全敗。比例区の改選8議席に加え、30〜40代の新顔を立てる選挙区の2議席確保を至上命題と位置づける。
共産は比例区で650万票以上、5議席確保をめざす。選挙区は、秋田、佐賀、沖縄を除く44選挙区で候補が決まった。最重点は東京。比例区現職の小池晃政策委員長がくら替えする。みんなは「政策本位の政界再編」を訴え、神奈川で擁立を決定。比例区と合わせ、与野党間でキャスチングボートを握る議席数獲得を狙う。
http://www.asahi.com/politics/update/0101/TKY201001010011_02.html