★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK76 > 1007.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
本稿では過去、政権抗争の渦中で倒閣を狙った疑獄事件において検察がマスコミへの情報リークを利用し成功してきた事実が紹介され、今回の鳩山、小沢問題も検察が民主党政権の転覆を狙ったものであることが明らかとされている。
「検察ファッショ」にどう対応するか新政権の手腕が注目される。
(以下転載)
http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-178.html
相も変わらず毎日、検察によるリーク情報がマスコミに垂れ流されている。
「関係者によると」「捜査当局では」「大筋で認めた模様だ」など
本(12/30)の毎日新聞の記事にも捜査当局しか把握できない「本人が関与を認めた模様だ」として立件が決まったかのような見出しを打ち出している。
元東京地検特捜部長の宗像紀夫氏が以前、朝日新聞のインタビュー記事の「特捜の体質変容を危惧」の中で、メディアと検察の関係について
「マスコミは検察と一体になってしまっていますね。弱者の目を持たなければならないのに、強者の目で事件を見ているように見える。私は在職中は検察に好意的な新聞記事を読むと心地よかったのですが、検察の磁場を離れた今、そうした記事を読むと異常な感じがします」と述べている。
自民党政権時代より、この検察リーク問題は疑獄事件と言われるものにはつきものだった。有名なのが「帝人事件」と言われる疑獄事件で、今回の西松事件の共通点も多いという見立てもある。
かいつまんでWIKIより要約すると、事件は、帝国人造絹絲株式会社(帝人)は鈴木商店の系列会社であったが、その親会社の鈴木商店が倒産すると、帝人の株式22万株は台湾銀行の担保になった。
帝人自体は業績が良好で株価が上がったため、元鈴木商店の金子直吉が株を買戻すため、鳩山一郎や「番町会」という財界人グループに働きかけ、11万株を買戻した。その後帝人が増資を決定したため、株価は大きく値上がりした。
それを福田諭吉が創設した政論紙の時事新報が、1934年初頭から、実名入りの大キャンペーン「番町会をあばく」を連載し、この帝人の政治家と財界の贈収賄疑惑を報道。
当時文部大臣の鳩山一郎(鳩山総理の祖父)は議会で関連を追及され「明鏡止水の心境」と述べたところ、辞任の意思表示だと報道されたため、嫌気がさして辞任。
その後、帝人社長や台湾銀行頭取、番町会の永野護、大蔵省の次官・銀行局長ら全16人が起訴された。これにより政府批判が高まり、同年7月に斎藤内閣は総辞職した。なお、この事件の逮捕者の拘留期間は200日に及び、拷問による自白の強要もあったという。
2年後の1937年、起訴された全員が無罪となった。検察による強引な取調べと起訴が批判され、「検察ファシズム」といわれた。
この事件は、一方では明らかに倒閣を目的とした政治疑獄であり、それとしては十分目的を達していた。その張本人が当時枢密院副議長の平沼騏一郎であったと言われている。
権力闘争に敗れていた平沼が検察の大物塩野季彦(第一次近衛内閣の法相)を使って、この事件をデッチあげさせたといわれていて、それに一役買っているのが、マスコミの時事新報であった。
*****政治ブログ***********
また宗像紀夫氏が上記のインタビュー記事で
「『帝人事件』は34年、現職大臣2人や大蔵次官、大蔵省銀行局長、財界人など十数人が贈収賄容疑などで検察に逮捕・起訴され、斉藤実内閣が総辞職するなど政局に大きな影響を与えながら、裁判では全員無罪となり、世間から『検察ファッショ』と非難を浴びた事件です。
検事は本当に大きな権力を与えられている職業だと思います。だから、『検察は自己抑制を忘れてはいけない』という教訓にしようと思い、この事件の文献を特捜部の仲間とも回し読みしました。検察はいつでもどんな事件でもやれるということになったら『検察国家』になってしまいます」と最後に述べている。
今の検察はこの教訓が全然活かされてはいないし、その後小泉政権以降、より「検察ファッショ」が酷くなり、今日に至っては最高権力をも手中に収めようとしてさえいる、と言える。
今回の鳩山・小沢問題についても「帝人事件」の再来とも言われ、2年間の裁判で無罪になっても、その間政権は転覆し仕掛け人と検察の目的は達したということになったが、今回も裁判の結果というより、民主党政権転覆が目的であることは明らかである。
今日の毎日新聞の中身を見ても
「陸山会不透明会計:石川議員立件へ 報告書記載ミス認める」の見出し「石川知裕衆院議員が「政治資金収支報告書を訂正せざるを得ないミスがあったのは否定できない」と周辺に話していることが分かった。
東京地検特捜部の事情聴取にも記載ミスや自らの関与を認めた模様だ。石川氏は政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で告発されており、特捜部による立件は不可避の情勢になった」と報道されていて、本人が検察に応えた内容が漏れていることがわかる。
情報漏えいであり、公務員の守秘義務違反ではないか?
国家公務員法100条には「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする」とある。
リクルート事件で、連日竹下首相の疑惑な報じられた時、自民党はこうしたリーク報道に対し、「検察の情報管理のあり方を検討する調査会」を作って、当時の自民党の広報本部長は与謝野大臣「現場の検察官がしゃべるのは国家公務員の守秘義務違反である」と明言している。
国会でもこの「検察リーク」については取り上げられているが、官僚答弁はいつものらりくらりで、はぐらかしている鈴木宗男議員の質問趣意書の回答でも、
「東京地方検察庁特別捜査部の取材対応のあり方等に関する第三回質問主意書」に対する回答 大野市太郎最高裁判所刑事局長
「東京地検におきましては、報道機関の取材対応について、特段定まった規定等を設けて対応しているわけではない、適宜適切に対応しているというように承知しております。
具体的に申し上げますと、…適時適切に被疑事実、公訴事実の概要等について次席検事等の幹部検察官が記者発表したり記者会見をすることがあるというように承知しております。…それ以外の場で対応することもあるわけでありますけれども、先ほども申し上げたように、特にそうしたことについて定まった規定が置かれているわけではない。
なお、部長、副部長以外の検察官あるいは検察事務官に対しては接触をしないように報道機関に対してお願いをしているということでございます。」
ここでマスコミ対応できるのは部長、副部長のみと報道機関にお願いしていて、自分達では関係ないとでもいいたいようだ。なんら自己規範的なものつくってないことを露呈させている。
*****政治ブログ***********
また法務委員会でも、山田正彦民主党衆議院委員の「検察側じゃないとわからないような捜査事実がどんどん漏れているという事実はあるかないか」との質問に対して
大野恒太郎法務省刑事局長が「個別の報道につきましては、一々コメントすることは避けさせていただきたいと思います。 社会の耳目を集める事件ということになりますと、マスコミは、大変広く、あるいは深く、さまざまな取材活動を行われるわけでありまして、それに基づいてさまざまな報道が行われるわけでございます。
ただ、検察といたしましては、いわゆる捜査の秘密を守らなければ、捜査に支障を生じ、関係者のプライバシー等に影響があり、あるいは関係者の協力が得られなくなるというようなことから、従来からそうした捜査の秘密の保持には格別の配慮を払ってきたものというように承知しております」と答弁。
おいおい配慮だけかよ。
民主党が今年4月に作り6月答申が出た「政治・検察・報道のあり方に関する有識者会議」では
「法務省刑事局をはじめ同省幹部の枢要ポストは検察庁から出向した検事で占められているという独特の人事配置がなされていることから、法務省と検察庁はきわめて密接な関係を有しており、両者は実質上一体的な組織であるとみて差し支えない実態がある」と指摘している。
やはり検察には人事で対抗していくしかないということか
公務員制度改革本部事務局長ら10人を更迭 事務局長の後任置かず
「仙谷由人行政刷新担当相は17日の記者会見で、政府の国家公務員制度改革推進本部の立花宏事務局長ら幹部10人を同日付で更迭し、大島敦内閣府副大臣が統括することを発表した。
仙谷氏は「前政権下の体制は私どもの考える改革と同じか分からない。労働基本権回復の問題があるのでゼロからスタートした方がいい」と述べた。事務局長の後任は当面、置かない」