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海部元総理の「政治とカネ」(新潮新書・714円)を読んだ。
この話、墓場まで……持っていくのはやめた」永田町激震! 元総理が全て書いた。「私は墓場まで持っていかない。隠し立てせずにありのままを書く」。冷戦終結、湾岸戦争、バブル崩壊……。時代の大きな転換点にあって、次々と押し寄せる難局に、首相としていかに立ち向かったのか。自民党、新進党、自由党で三度も組んだ小沢一郎とは何物なのか。政治の師・三木武夫元総理の遺志を継ぎ、クリーンな政治を目指して「金権」と闘い続けた五十年。戦後政治の光と影を知る、首相経験者による前代未聞の証言。
≪この話、墓場まで・・・・持っていくのやめた≫というこの本の見出しに、自民党の官房副長官、内閣総理大臣などを歴任しているので、もしかしたら官房機密費についても、少し位触れているかと思い、買って読んだが見事裏切られた。
官房機密費をそれなりに知っているはずであるが、そのことに関して一言の記載もない。単なる海部元総理の、自分は汚れる自民党の金権政治の中でそれなりに戦ったという自慢話というか「懺悔録」でしかない。
しかし、海部俊樹という自民党の国会議員⇒内閣総理大臣⇒自民党離党⇒新生党などの総理に担がれるが村山社会党・自民党の連合軍に敗れる⇒新進党(党首・小澤幹事長)⇒新進党党首を降りる(小澤党首)⇒新進党解党⇒自由党(最高顧問)⇒保守党(最高顧問)⇒自民党という国会議員の軌跡を知るには面白い。
自民党時代は海部は三木派に属し
≪1972年、三木氏が三度目の総裁選に挑んで敗れたとき、クリーンと謳われた三木さんだって、実際には各派に金を配った。使い走りをしたひとりがこの私で、何人もの議員が、私から金を受け取った。受領した人々が約束を守っていれば、三木氏の票はもっと伸びたはずだ≫
≪あの頃の自民党総裁選は、大枚が飛び交っていた。その総裁選に二度出馬した河本氏も例外ではなく、誠に恥ずかしい話だが、河本派代貸しの私も各派にカネを運んだのだ。嫌な仕事だったが、「政策を通すための潤滑油、必要悪」と割り切るしかなかった≫
≪政界では、「立たぬ札束」は端金と言われる。金は、三百万円積んではじめて「立つ」。三光汽船のオーナーだった河本氏は、「立つ金」を議
員たちに気前よく配った。が、開票してみれば、あっちも裏切りこっちも裏切り≫
≪一方、野党も野党でひどかった。 政界には「寝起こし賃」という隠語がある。「寝る」とは、審議を拒否すること。「寝ている」野党を「起こす」ためには、「寝起こし賃」が必要で、私が「賃渡し」を命じられたこともある。相手のメンツもあるから、忘れたふりをして置いてくるなど、賃渡しにはそれなりの芸が必要で、とにかく嫌な仕事だった≫
などと面白いといえば面白いが、これが自民党が政権を持つ時に出版されたのなら大ニュースであるが、今頃出版されたのでは、所詮、政権から落ちた没落する過去の自民党や消滅した社会党の裏の歴史でしかない。
本書の内容は一応は「自民党金権政治への批判=自分はそうではなかった」「首相時代の外交問題=読む価値が全くない」「小沢一郎について=これは面白い」の3つであるが、小沢批判だけは今の政権政党の影の実力者の裏話であるが故に読むと面白い。
小沢については、
自民党の総理就任時に「担ぐ神輿は、軽くてパーなヤツが一番いい」と小沢から揶揄されたことの恨みがあるのか、小沢を厳しく批判というか、罵倒してい
る。
≪人の陣地に手を入れて、誘惑してその気にさせて、壊す。あの性癖は、死ぬまで治らないのではないか。業というか、あそこまでいくと、もう病いとしか言いようがない≫
≪物事がまとまりかけると自分の存在価値が低くなるから潰す。潰すためには横車でも何でもゴリゴリ押して荒れるなら荒れるでよろしい。何かがチョット育つとゴツン、少し芽がでるとゴツンと叩く性癖のい壊し屋とう異名がつけられる≫
≪小沢一郎が新進党の党首だったころ、「小沢氏との確執で、党員たちが櫛の歯が抜けるように離党していった」「彼の問答無用のやり方、会議に出ないこと、密室政治、人を呼び出す傲慢さ、反対派への報復人事等が原因だった。思えば小沢氏ほど側近の出入りが激しい政治家もいない・・・つまり誰にとっても心の通い路を作れない相手なのだ≫
この苦い経験から、昨年総選挙の前に、民主党の新人議員達が≪抜けないように≫に500万円ずつ改革フォーラムのカネを配ったのかと疑いたくなる。
海部の小沢への評価だが、自民党、新進党、自由党で3度組んだ海部のエピソードであるがゆえに、興味深い。
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/62427577.html
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