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今何と言っても面白いのが西岡武夫だ。民主党出身の参院議長職にありながら時の政権批判を繰り返す。その発言も実にジャーナリスティックで痛快無比に的を射ている。月刊誌で首相・菅直人と官房長官・仙谷由人を「国を担う資格なし」と一刀両断。これほど自らの考えを露出させる議長も珍しい。狙いはどこにあるのか。
西岡は就任以来参院議長としては初めて定例記者会見の場を設け、自らの考えを積極的に表明している。参院と言えば衆院のコピーとか「床の間の天井で誰も見ない」と言われてきたが、議長に至っては「床の間の天井裏で見ようがない」のが実情。しかし西岡は違う。就任以来、かねてから筆者もだらしがないと批判しているクールビズを「本会議場、委員会室での議案審議に際してはネクタイ着用を義務化したい」と提案したかと思うと、今をときめく蓮舫を批判。ファッション雑誌の写真撮影に応じた問題について、「国会はコマーシャルの場ではない。国会議員の品位を逸脱している」とこき下ろした。
菅に対してもその発言は厳しく、かって諫早開門の対応について「個人的な浅い知識に基づいて、長崎が半世紀かけてやってきたことに詳しいとおっしゃるんだから、ちゃんちゃらおかしい」と決めつけた。そして文藝春秋の発言だ。「菅・仙谷には国を任せられない」と題し、菅に対しては「あまりにも思いつきで物を言うことが多すぎる。すべてがスタンドプレーありき」。子ども手当についても「所得制限もなくバラまくなんて、社会主義的発想がよみがえったかのようだ」と酷評。仙石に対しては問責決議について「法的拘束力のなさを理由に平然としているのはいかがなものか」と露骨に交代を主張。普段の発言についても「論点をそらす非常に意図的なテクニック。法廷闘争のやり方だ」と発言。いずれも当を得ていて胸がすく発言だ。
過去に存在感のあった参院議長は重宗祐三と河野謙三だ。特に重宗は全盛時代の自民党を背景に、参院が「重宗王国」と言われるほど政界に重きをなした。佐藤栄作が議長室詣でをしたほどだ。キングメーカー的でもあり「三角大福」と佐藤後継候補を名付けて、ずばり当たった。一方、西岡は民主党出身ながら、菅改造内閣に対しては参議院議長として是々非々の立場を採ってきたように見えるが、今回の発言はあまりにも強烈すぎる。これほどの発言は、重宗らが目指した「参院の独自性確保」の域をはるかに超えている。またねじれを意識した、野党への均衡意識の発言の範ちゅうも越えている。まさに独自性の強い倒閣宣言である。菅政権も本来ならば政争には超然としているはずの参院議長まで敵に回して、まさに四面楚歌的な情況になりつつある。
【朝刊トップ3分勝負】
★朝日
自動車保険料、年代別に 60歳以上は負担大 損保大手
損害保険大手各社は4月以降、自動車保険の保険料を年代ごとに細かく分ける新しい料金体系を順次導入する。現行では35歳以上なら保険料は同じだが、高齢者の事故の増加で保険金の支払いが増えているため、60歳以上のドライバーには若年層よりも保険料を大幅に高くする方針だ。
★毎日
米のテロ4割が米国民米テロ:4割が米国民 09年以降、訴追急増126人
【ロサンゼルス吉富裕倫】09〜10年にあった米国を標的にした未遂を含むテロ事件で、米当局が訴追した126被告のうち約4割が米国民だったことが、米司法省国家安全保障部(NSD)への取材で分かった。同部は「この2年間の米国へのテロの試みは9・11(01年の米同時多発テロ)以来最悪のペースで起きている」とし、米国で育った(ホームグロウン)テロリストとの戦いが「テロ対策の中心になった」と指摘。対テロ戦10年の負の側面を浮き彫りにした。NSDのディーン・ボイド広報官が毎日新聞に明らかにした。
★読売
海底レアメタル採掘へ、沖縄・小笠原に深海ロボ
政府は、手がつけられなかった日本周辺の海底に眠る世界有数の金銀やレアメタル(希少金属)など深海資源を採掘する技術の実用化に乗り出す。
★産経
内閣改造17日に
菅直人首相は6日、内閣改造を17日に行う方針を固めた。昨秋の臨時国会で問責決議された仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国土交通相を交代させる一方、前原誠司外相、野田佳彦財務相らは留任させる方向で調整。民主党役員人事では岡田克也幹事長を続投させ、仙谷氏を代表代行など重要ポストでの処遇を検討している。通常国会は28日に召集し、会期末は6月26日となる見通し。内閣支持率の低迷が続く中、人心一新を図った上でねじれ国会に臨む。
★日経
省エネ家電、新エコ割引導入へ
テレビ・エアコン買い替え時、CO2削減分還元
電機業界が省エネ家電への買い替えで新たな割引制度の創設に乗り出す。家電の省エネ化による家庭の二酸化炭素(CO2)の削減分を消費者に還元する仕組みを構築する。薄型テレビやエアコン、冷蔵庫などが対象で削減効果に応じて還元額を決める。家電買い替え促進策として2013年度の導入を目指す。
http://thenagatachou.blog.so-net.ne.jp/2011-01-07
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