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2011年01月06日
昨夜、筆者は数人の民主党ウォツチャー達と意見交換をした。そこで出た色々な意見を、今夜は総合的に解説してみようと思う。 全員の一致した意見は、「小沢一郎の今後の政治行動が今ひとつ読めないと云う疑問」と云う点だった。なんとも締まらない一致点だ。
いささか殴られっぱなしだが、反撃は何時かと親小沢の人々が固唾をのんで見守るのだが、今ひとつ、否、二つ三つ見えない。それに比べて、菅直人の攻撃は全裸状態で見えている。 党規約にある両院議員総会の開催を要求しない根拠は何だろうかという疑問。
13日は党大会だ。ここで菅代表の解任動議を出すと云う手もゼロではないが、議題にない事を議決するのは無理だろう。逆に、13日までに検察官役の弁護士が地裁に起訴する可能性が高いのだ。勝てる起訴状である必要はなく、控訴棄却の起訴状でも、当面は小沢一郎を刑事被告人と呼べる。
ここまで考えて、筆者は菅直人の脱小沢、連立政権樹立のシナリオを基軸に、今後を占う方が、正解に接近するかもしれないと考えるに至った。つまり、見えるものを基軸に、政局を読み解く手法にチェンジしてみた。 筆者が怖れるのは、サンドバック並に殴られっぱなしの小沢を見て、あまりの惨状に、期待が徐々にしぼむリスクはあると考えている。
小沢が、グループ内の議員に「動くな!」と命じているのは事実だが、何処で動くのかとなると、10種類以上の展開が語られる。つまり、小沢一郎以外知らないのが現実だ。それでは小沢が決めているかと云うと、五本の指くらいまでは選択肢は狭まっている。 マスメディアは「小沢、カード切れか?」と今や戦勝気分で、菅政権ヨイショ記事を配信している。朝日・読売・毎日・時事・産経各紙の見出しをランダムに拾いだしてみた。
≪岡田幹事長、小沢氏政倫審の公開主張≫ ≪「いろいろ考えなきゃと、熟慮中です」5日の菅首相≫
≪グアムへの戦闘機訓練移転「米側と交渉中」 防衛相≫ ≪首相バッサリ「小沢切り宣言」 年頭会見、自ら発言練る≫ ≪内閣改造・人事、通常国会前に…首相が方針明言≫ ≪安定財源、超党派の議論開始を…首相呼びかけ≫ ≪菅首相「平成の開国やる」…TPPなど念頭≫ ≪菅首相:新年会はしご 改革断行をアピール≫ ≪菅首相:「平成の開国」に向け閣僚は奮闘努力を 初閣議で≫ ≪北沢防衛相:普天間・ヘリ訓練の本土移転に意欲示す≫ ≪閣僚給与2割返納を検討=首相≫ ≪通常国会前に改造・党人事=首相が表明≫ ≪社会保障改革に「政治生命」=財源に消費増税、国民も理解−首相≫ ≪提供区域外で訓練せず=米軍が外務省に回答−沖縄≫ ≪首相「国益の国会に」=与野党5党首が舌戦−時事互礼会≫ ≪今夏までに公約見直し=民主幹事長≫ ≪閣僚から支持する声=首相の「小沢排除」に≫ ≪小沢氏は「しっかりした判断をされるだろう」 首相が報道番組で≫ ≪首相「消費税、公務員改革に政治生命懸ける」≫
等々だが、真面目に読む人ほど、菅政権チャンとやっているよね。どうして人気ないのかしら?と思われるほど、盛りだくさんに、財界、米軍、財務省、防衛省の為に働いている。ただ、見出しだけみる人々には、如何にも真剣に政治をしているように思えてしまうから不思議だ。
これから連日連夜、菅政権閣僚のアピール合戦が繰り広げられる。何といっても内閣改造だ。仙谷・馬渕だけの更迭だけとは限らない、俺(私も)もヤバいかも? 疑心暗鬼な人ほど菅直人への忠誠発言に終始するだろう。しかし、その発言一つひとつが報道され、如何にも政権が菅直人のリーダーシップで政治をしているように見せかけられるのだから、報道と云うものは怖ろしい。
多分、マスメディアと云う権力は、三権の上位に位置する第四の権力。宮崎学氏曰く、政治家官僚裁判官の上位階層に棲む階級権力だと喝破している。
このような状況の中、民主党役員会で国会開会前の小沢証人喚問が議決される。次に、検察役・弁護士が地裁に起訴「刑事被告人」。緊急の役員会を再度召集、「離党勧告」を出すかどうか。13日党大会終了まで保留か、そこは微妙だ。先ずは役員会における「政倫審、開会まで開催。全面公開」と云う議決だろう。それ以上の言及は、大会の前だけに抑制すると思われる。
かくして、「好きなようにやるぞ!宣言」の菅政権の既得権益維持強化政策が国民に示される。問題は、13日の党大会だ。規約上、菅政権の連戦連敗責任追及やマニュフェスト見直し方針など、地方代表がどこまで怒りの声を発信するかが、注目点だ。
菅政権側は、相当言われるだろうが、忍の一字で乗り越えようと腹を括って、時間も迫って来たので、と云う理由で押し通すだろうが、紛糾度が注目なのだ。オープン原理主義の岡田幹事長が大会を実況中継させるかどうか見物だが、原理主義の原則を守り、民主党HP上で公開するのが筋だろう。
実は筆者は、小沢一郎は自分の個人的状況の変化よりも、この民主党大会の推移を注目している気がする。どこまで怒りが沸騰するか、沸点に達していないようなら、動くのはまだ先だと思うような気がする。内閣改造は、菅直人のすることであり、特に興味はない。小沢一郎が起訴された事実は大きいと、親小沢系議員の切り崩しに、この改造が利用される可能性はある。それも、観察手の一つだろう。
現在のメディアスクラムが起こす風は強風であり、大連立構想に向けて港を出港してしまったのが現実だ。菅政権も、このメディアスクラムに乗せられた神輿なのだから、一蓮托生。帰る母港は鎖されている。自民・公明・みんなと云う魚を釣り上げずに戻ることは不可能だ。それだけに必死である。火事場の馬鹿力を発揮するか、人格を覗かれ、誰にも信用されず太平洋の藻屑となるか、本当の瀬戸際の勝負に出た。
なにせ、菅直人は政権を握っていない、と半年以上思っていたらしく、今年から政治をやりますと目覚めたようである。その為には「小沢一郎はいらない」「官僚と仲良くする、次官さんも一緒にね」「日米の深化はもっと縛って!奪って!」「経済界の要望は聞きます、だから雇用を。トヨタさんありがとう!」。
さて、ここで一段落だ。政倫審に出席した小沢一郎の説明責任は不十分、「離党勧告」が出るかもしれない。筆者は「除籍」は口にしているものの、現実に行使するのは難しいと考えている。
次は国会だ。野党に擦り寄ると云うより、自民党、公明党の主張を継ぎはぎでパクッタのが菅の方針だから、そこで問題が生じるわけではない。まぁ、仙谷と岡田のチェンジなどやれば、それはマヤカシの更迭だと、自公としても対決姿勢を強める。 大連立のラブコールは、そこが生命線なのだから、菅政権、メディアスクラムが連日報道してくるだろう。世論調査も矢継ぎ早に実施、菅政権支持50%くらいまで持ち上げるだろう。
しかし、昨年の参議院選以降、菅直人は概ね全選挙に惨敗しているわけで、余程の「大義」がないと、自公は民主党との連立に動けない。まして、4月の統一地方選で優勢な状況で連立を組むことは、地方が許さない状況になっている。
つまり、統一地方選終了まで、自民公明は動けない。となると、菅政権を追い詰めるほうが得策になる。しかし、大連立したい自民党議員も多いだけに、この辺は微妙な問題が残るだろう。党の財政もそろそろ行き詰っている筈だ。与党になりたい衝動は強いのが悩みだ。
そうこうしている間に、予算を決める3月末が来る。予算の通過を何処までも阻止する事も可能だが、結果的に自党の主張を強く取り入れたと云う評価で、予算は通過するのでないだろうか。ただ、その間も売国政権は、売国に磨きをかけ歴史的売国奴となるのだろう。
国会予算通過の阻止に自民党谷垣が本気で動いたら、衆議院の不信任決議案も視野に入る。この時、小沢は状況により動くかもしれない。ただ、小沢系議員の意志の固さ、結束がいかほどのものか、見定める冷徹な政治家の眼を重視するだろう。国民の生活第一の政治を絶対に成し遂げる決断を見ようとしている。それが確認できれば、不信任決議案の採決を欠席する可能性はある。
その時、小沢一郎が民主党内に居るか、一人離党しているかは、情勢次第。どちらでも良い事だ。 実は、筆者が最終的に小沢一郎が動きやすいのは、統一地方選終了後ではないのか、と思っている。あまりに菅直人が、絞め殺される前のニワトリのように騒ぎだすとは思わなかった。年明け以降、テンションは上がりっぱなしだ。こう云う状態は、常に長続きしない。どこかで息が切れるかだが、国会開会後2週間くらいまでしか持たないだろう。
多分、会期中に閣僚のドジか、新官房長官のドジ、菅自身のドジが出るかもしれないのだ。 このメディアスクラムは現状未だ力を有している。ここでカードを切ることは、得策ではない、と小沢が判断している雰囲気だ。
「小沢被告」と云うフレーズは愚衆には効果てき面だ。被告人って悪いことした人、としか思わないレベルの国民なのだ。であれば、敢えてこの時期に動くのは得策ではないと判断する可能性は高い。両院議員総会の核弾頭は、撃たずに格納しておくことになりそうだ。
しかし、統一地方選が終了する頃には、小沢被告と云う呼び名にも慣れてくる。そして、9分9厘、民主党は惨敗する。筆者はここが大きな節目になると、現時点の菅直人の攻撃性とメディアスクラムを観て、考えを変えた。
今、カードを切るのは早過ぎる。菅のカードをもう少し出させてからが得策。小沢一郎が動かないのは、そういう判断なのではないかと思う。 民主党内で国会会期中に、中間派から菅降ろしの声が出たり、自公から不信任が出た場合、両院議員総会はあり得るし、決定的菅降ろしに繋がる事もあるだろう。
国会が始まれば、菅政権は予算通過に死に物狂い、ドジを踏む確率も5割はあるから、そこもチャンスだ。統一地方選は絶対に負けるから、当然そこもチャンスだ。
このように考えて行くと、政治は魔物。菅直人のように、策略だけ巡らす政権は、予期せぬドジを踏む。最期には、絶対負ける統一地方選が待っている。
考えると、小沢一郎が動かない事情も納得出来る。ただ、殴られっぱなしのボスの姿に、心揺れる議員が居るのも事実だ。小沢被告と云うメディアスクラムが作るイメージにも参ってしまう支持議員や支持者もいるだろうが、それは致し方のないことである。
最期に小沢一郎の政治理念が実現すれば、それが小沢一郎の勝利なのである。
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