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菅首相は、4日、首相官邸で年頭記者会見を開いて、「平成の開国元年としたい」「最小不幸社会を目指す」「不条理をただす政治」の3つの理念を挙げた。今回は特に、会見後の質疑に注目して、その質問と菅首相の答えについて整理してみたい。菅首相の長ったらしい言い訳に惑わされないために、それらを極力そぎ落として、筆者なりに簡素化してみると次の通り。
Q 内閣改造はどうする積りか?
A これから考える。
Q 民主党の小沢一郎元代表の国会招致問題はどうする積りか?
A 国会で説明すべき。起訴されたら出処進退を考えろ。
Q 消費税、社会保障、普天間移設問題についての今後のスケジュールは?
A 消費税と社会保障改革は一体なのでスケジュールはない。普天間は積極的に取り組む。
Q 目標とする時期は?
A 社会保障と財源は、6月頃までを目途にしたい。
Q 予算関連法案が通らなければ解散するのか?
A しない。
Q TPPの交渉参加の是非判断はいつか?またどう対応する積りなのか?
A 最終判断は6月が目途。対策は検討している。
Q 先の臨時国会は野党と話し合いを求めたが、今度の通常国会も同じか?
A 同じ。しっかりと政策を議論していきたい。
Q 小沢氏に"出処進退を明らかにしろ"という発言は議員辞職すべきということか?
A そうだ。
Q 首相は野党時代から情報公開を訴えてきたが、いつやるのか?
A 官房長官と十分相談して対応する。
Q 平成23年度予算案について、調整の可能性はあるのか?
A その必要はない予算として閣議決定したが、国会でより賛成を得たいので調整も考える。
Q 野党とは政策ごとの部分連合を目指すのか、それとも連立政権を目指すのか?
A 部分連合を目指す。
Q 通常国会前に問責決議に対してどのようなスタンスで臨んでいくのか?
A 参院で問責されても解散、総辞職する規定になってない。問責は党や国会で議論する。
Q 開国と農業の再生の両立を図るのなら国内対策など多額の財政措置も必要になるが?
A 財政的な問題よりも、根本的な農業の構造を開かれたものにしたい。
Q 普天間を辺野古に移設しても沖縄に米軍基地が集中する。これも不条理と考えるか?
A 不条理だ。基地負担を引き下げたい。
この質疑ではっきりしていることは、大きく次の2点になると思われる。
1.小沢氏は起訴されたら議員辞職しろ
2.問責決議されても解散しないが、6月までに諸々の法案は通したい
まぁ、1も2も傍からみれば、なんとも自分に都合の良い話に思えて仕方がない。小沢氏に対して除名処分や辞職勧告をすることはできても、議員辞職するかどうかは小沢氏本人が決めることだし、6月までにいくら法案を通したくても、衆院2/3を使えない限り、野党の協力なしでは通せない。
菅首相の質疑の内容は、自分の都合ばかりで相手の事情や考えに対する考慮がなされていない。確かに記者会見の中で国会運営について、触れていることはいるけれど、その中身は「法案通過に協力してくれ」と「質問は24時間前に出してくれ」のお願いだけ。これでは、とても野党に対して配慮しているとはいえない。
野党が参院で問責決議をした以上、それに対するきちんとした答えがなければ、野党も協力する理由がない。でなければ、苦労して問責決議した意味がない。それなのに、菅首相は「解散も総辞職もしない、問責は党や国会で話し合ってくれ」と責任逃れする。「野党時代は政局的な解散ばっかり言ってきたことを反省するから協力してくれ」と口ではいうけれど、本当に反省したのであれあれば、問責については、内閣改造なり、仙谷氏、馬渕氏の人事について示唆する発言があってしかるべき。それがない。
こんな態度では、とても野党がはいそうですかと協力するとは思えない。自分の言っていること、やっていることがチグハグであるのが見えないのか、見ていないのか、それとも見たくないのか。
周りの側近が教えてやってもよさそうなものなのだけれど、官邸でひとりぼっちになって昼食をとっている「孤」な首相様ともなれば、もう誰にも相手にされていないのではないかとさえ。勝手に「ひとりぼっち」になるのは別に咎めやしないけれど、首相の身で行うべきものじゃない。
http://kotobukibune.at.webry.info/201101/article_5.html
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