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今まで自民党与党時代から数えて、総理大臣をやった人物には、実に色々な政治家がいた。有能で国民のために行動したが潰された人物や、アメリカにおもねって上手く立ち回った人物、パフォーマンスばっかりで実情は伴わなかった人物、アメリカの言うがままに国を破壊した人物、驚くほど短命で何もしなかった人物。実にさまざまだ。
その中でも現在の菅総理というのは、一番愚かで、一番実害のある人物ではないだろうかと最近思う。自民党から民主党へ与党が変わったのは、いわば戦後から続いたアメリカ支配に、初めて国民が立ち上がって「NO」を突き付けた歴史的瞬間だった。これは支持政党がどこであろうと、確実に日本という国としては「良かった」ことであると思う。
日本人は戦後長く安定した暮らしが続いたため、すっかり保守的になり、政治と自らの生活が根底では結び付いているということを知りながら、ずっと見て見ぬふりをしてきた。政治家が国民の税金で何をやっていようと、何の問題を根底に抱えていようと、好景気の後押しがあったため、働けば働いただけ生活が報われたためだ。しかし不況の波が押し寄せてきて、今まで見て見ぬふりをしてきたことを、国民は直視せざるを得なくなった。それが現在の、問題だらけの現状である。
領土問題に代表されるこれらのほとんどは、日本が戦後からずっと引きずり、先送りにしてきた問題である。このことで民主が問題を大きくしたみたいに言っている輩がたまにいるが、正直お門違いと言わざるを得ない。現総理のスカな対応はこの際置いておくとして、これらの問題は本来なら疾うに前与党であった自民党が、向き合っていなければならないことだった。
しかし現在まで何十年もの間、ほとんど進展らしい進展をしていない現状を見れば、自民党が自ら解決をつける気などは全くなかったであろうことは、改めて言うまでもないだろう。特に現在の自民党は、親の土壌をそのまま受け継いだぬるい世襲制議員が多い。問題は先送りにしていれば、平穏なまま議員を辞め、あとは老後は議員年金でのんびり。そんな思惑の議員がほとんどなのは、想像に痛くない。
何故なら親は子の鏡であり、彼らの親である政治家たちはみんな、今までそうしてきたからだ。勿論、実際のところこれらは、自民党ばかりを責められない問題でもある。政治家をこれほど野放し状態にしてきた国民にも、その責任は大いにある。しかし自民党のままでは、このまま下手をすれば何年、何十年と、埋められた末、有耶無耶か、もしくは発覚時には手の付けようがなくなっていたかもしれない問題を掘り起こしたという意味では、民主党に与党が変わった意味はあったと思う。
もっとも現状を見れば、もはや遅きに達したともいえるかもしれないが。それでもこれらは自民党が与党のままでは、間違っても取り返しのつかないことになるまでは、掘り起こされすらしない問題であったことだろう。日本は戦後の長い間に、すっかりマスコミが自民党に飼いならされ、現状は中国や朝鮮と大差ない情報統制国家になり果てているからだ。
しかしそんな中でも、国民の多くがこのままでは駄目だと考え、政治家に「NO」を突き付け、国を動かした。これは素晴らしく意義のあることであり、今まで政治に無関心だった日本国民が少しでも「前進」した瞬間であったと思う。しかしそんな国民の大いなる一歩とでもいうものを、最もひどい形で踏みにじろうとしている存在がいる。それが現在の、菅総理に代表される民主党首脳部である。
国民の多くは、民主党に与党が代わり、国が少しでも良い方向に変わろうとすることに期待をしただろう。マスコミは連日首をとったように与党を貶めて騒いでいるが、しかし多くの国民は声をあげないだけで、それほど馬鹿ではない。今の問題の根幹が、自民党時代からの問題の先送りにあったこともわかっているだろうし、与党が変わったぐらいで、それほど急激に生活が良くなるなどとは、ほとんどの人が思ってはいないだろう。
しかし問題は、現総理のまったくというくらいに、国民を顧みない態度にある。増税発言に代表されるように、マニュフェストはすでに形骸化されているようだし、それらは間違いなく民主党の支持率低下に直結している。それに拍車をかけているのは、支持率を回復しようと色々な問題をそっちのけにして現首相がしている、連立の画策だったり、内輪もめ(小沢氏問題)だったりに他ならない。
これが、長年惰性投票で続いていた自民党の総理だったら、国民の失望もここまで大きくはならなかっただろう。しかし民主党は、戦後国民の多くが初めて自らの意思で政治を任せた政党である。その首相がここまで国民のことも国のことも考えず、保身や言いわけにばかり走っているため、国民の多くは失望しているのである。
このまま菅政権が続けば、下手をすれば国民の成長の証とも言えた「一歩」ですら無駄であったと、多くの国民は考えかねない。それは、さらなる政治への無関心と諦観を増長し、少しでも前進したはずの国民が、再び元の木阿弥どころか、さらなる後退を余儀なくされる事態すら考えられる。そうすれば、ますます政治が国民の手を離れるのは間違いない。国の主は政治家ではない、国民である。それがわからない政治家が首相を務めることは、日本国民全体の不幸であると思う。
http://www.olive-x.com/news_ex/newsdisp.php?n=102006
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