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<2010年政治回顧>
日本近代化といっても、明治以降の戦前は天皇制国家主義という特異な政治体制であった。主役は議会ではなかった。官僚・官閥だった。そこに食い込んだ政商・財閥であった。悪しき侵略・植民地政策は、脱亜入欧の列強の手口を見習って、とどのつまりは亡国でしかなかった。戦後も官閥主体の保守政治構造に大きな変化は見られなかった。
財閥が背後を固めた。その路線は日米同盟と言う名のワシントンの従僕である。それを脱官僚・日米対等・アジア重視という鳩山政権が始動した2010年は、正に日本近代化の夜明けのはずだった。だが、官閥も財閥も民意を受け入れようとせずに陰謀工作を断行した。前年から引き続いて鳩山倒閣運動を続けた。
検察とマスコミを動員して、総理の金銭問題を追及させたのである。内側から松下政経塾も決起させた。挟み撃ちにされてしまった鳩山内閣に、ワシントンも外から深く介入してきた。沖縄問題で鳩山公約を押しつぶしてしまったのだ。
<初の政治主導内閣>
官閥と財閥、身内の政経塾、そしてワシントンとの攻防に敗北してしまった鳩山内閣である。せっかく芽を出した近代政治の歯車を、旧来の勢力に破れてしまったのである。用意周到という言葉を、政権交代後の政府は軽視していたことになる。ワシントンにはCIAという謀略なんでもありの合法・非合法組織がある。日本国内に限ったことではないが、特に日本の内情は細かく掌握している。
そこと政経塾が連動したかどうか、証拠はつかめないが、恐らく連携していたはずだ。官閥の所持する情報も腐るほど眠っていた。鳩山も小沢もこの罠に引っ掛かってしまったのだ。日本政治の近代化という構造的な変動を考慮すると、返す返す残念な結末となってしまった。自民党時代に逆戻りしてしまったのだから。
本来、日本に健全なジャーナリズムが存在すれば、存続発展の契機となるはずだった。筆者はそこに期待したのだが、現実は官閥と財閥の走狗となって政治の逆転に貢献してしまった。金で動くメディアを露骨に立証したことになる。民意主導・脱官僚政治の骨格は、アジア重視だった。日米対等による沖縄の米軍基地撤廃への助走のはずだったのである。
<官閥と財閥に屈した鳩山内閣>
自立する日本、独立国日本の夜明けのはずだったが、官閥と財閥がそれを許さなかった。官閥と財閥の走狗でしかない悪しき検察が、鳩山と小沢におそいかかり、これを愚かなマスコミがあることないことを競争して報道したものだから、国民の認識は完璧に狂わされてしまった。
壮大なる権力抗争は、日本政治の根幹を巻きこんだものとなった。従来の自民党の抗争に財閥や官閥が総体として行動することはなかった。今回は違ったのである。外側からは見えない。なぜかというと、マスコミが官財閥の走狗でしかなかったからである。確認したわけではないが、鳩山も小沢も想定しなかった検察とメディアの連携ではなかったろうか。それは今も続いている。役人天国の時代は今後も継続して、太平洋に沈むのであろうか。
<小沢排除で暮れる2010年>
普天間問題で鳩山総理はワシントンの鋼鉄を破ることが出来なかった。これが退陣の式典となった。東アジア共同体・地球温暖化抑止という希望のスローガンを挫折してしまった彼の無念は、いかばかりであろうか。祖父の遺言を処理しようとした北方領土問題解決にモスクワも態度を和らげていた。
だが、事態は鳩山退陣、鈴木宗男の収監でモスクワは態度を硬化させた。メドベージェフの北方領土視察など、事態は敗戦時に戻ってしまった。菅内閣のもとで、中国敵視政策が具体化してしまった。日米韓の軍事的共闘路線も定着させている。他方、国内政局はメディアを先頭に小沢排除闘争を繰り広げ、国民の求める福祉政策は後退するばかりである。
党内抗争に明け暮れる政経塾と小沢・鳩山の攻防戦は、2011年に持ち越される。その狙いは右翼連合・大連立にある。軍閥の復活を狙う憲法解体構想への助走である。松下傀儡政権の次なる一手が年明けから始まる。その下打ち合わせに前原・政経塾がワシントンに参勤交代して、事前の了解を得ることになりそうである。
<正念場の2011年>
財閥・官閥主導の日本政府が、破綻財政の責任者である。それを大連立で処理するのだという。無理である。やっていることは、超インフレ政策か戦争ということなのであろう。日本国民もアジアの人民も、来年は正念場を迎えることになるのかもしれない。要警戒である。 2010年12月31日記
http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/51704690.html
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