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http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-12-30_13291/
前原誠司外務大臣は沖縄タイムスなどとのインタビューで、米海兵隊普天間飛行場の移設問題で当初、県外や国外移転を検討したことを明らかにした。安保の負担を本土側が嫌がっているため沖縄に頼むしかない、という政府の本音が見える。
前原外相によると、受け入れてもいいと申し出た自治体もあったが運用上の適地でなかった。一方、移設を打診した別の自治体には拒否された。鳩山政権による「根回し」のまずさを認めた。
さらにこの間、県外移転の検討を米側へ打診していなかったという。
沖縄の期待値を上げ失望させたことについて、「率直におわびするしかない」と述べた前原外相は、その言葉の重さをどれほど認識しているのだろうか。
大の虫を生かすため小の虫は犠牲になれ、という安保政策があらわになる。
歴史をさかのぼれば、普天間を使う海兵隊は1950年代に岐阜県、山梨県から沖縄に移駐してきた。そもそも日本配備は朝鮮半島情勢を警戒するためで、軍事的に沖縄に駐留する必要はなかった。
政治は安保問題を沖縄に封印し、基地が固定化された。
95年の米兵暴行事件をきっかけに沖縄問題が日米同盟の重要案件になり、米政府は在沖部隊の本土移転に柔軟だった。当時のペリー国防長官が上院議会でそう証言した。ところが日本政府は「地政学」という言葉を持ち出して沖縄から本土へ基地問題が飛び火することを防いだ。
鳩山由紀夫前首相が名護市辺野古移設を決めたとき、「学べば学ぶほど」と言いながら語った「抑止力」「地理的優位性」の内実はいったい何だったのか。
本当に学んだのは、本土はどこも反対だから、安保の負担を沖縄に集中させるしかない、という国内政治の現実だったのではないだろうか。
沖縄問題は外交防衛問題ですらなく、差別的に負担を押し付ける日本の「内患」そのものだ。
9月の防衛白書は、沖縄を中心に同心円を描いた地図を用いて海兵隊沖縄配備の必要性を強調した。あれもこれも沖縄に基地を押し込めておく口実にすぎない。白書ですら虚偽を記載するのは国民に対する背任行為だ。
そして13日に仙谷由人官房長官が記者会見で述べた「甘受していただく」という発言につながる。米軍基地がこれほど集中するのは世界でもまれなのに、菅内閣の認識はそれほどでしかない。
もしかすると、前原外相が真実を明かしたのは、政府の開き直りかもしれない。
外相は自身の発言を思い出してもらいたい。「いろんなプロセスを踏んで海兵隊を最終的に国外へ持っていく」(2005年4月、本紙インタビュー)
いまこそ国外移転の可能性を探るべきだ。対テロ戦争で不在が多い海兵隊が日本の安保に不可欠なのかを含め議論を起こす必要がある。
わびることで、沖縄の叫び声を封印するのでは、同盟は時限爆弾を解除できない。
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