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小沢氏の政倫審出席 困った反小沢一同
28日小沢元民主党代表は、岡田幹事長に政治倫理審査会に出席すると伝えた。小沢氏は離党圧力で方針転換と毎日新聞は、さも追い詰められたような見出しであるが、そうではない。追い詰められたのは、菅内閣と岡田氏であり野党である。早速、菅氏は、政倫審への出席に条件を付けるべきではないと反発したが、それは違うだろう。
三権分立の建前をさて措いて出席するのだ。小沢氏の言うことは当然のことだ。
小沢氏が記者会見で、政倫審に出席する見解を文章で配布した。これで菅・岡田氏はもちろん、マスコミも小沢氏の発言内容を歪曲して報道することが出来なくなった。
これまでマスコミは、菅・岡田氏が「小沢氏は政倫審への出席を拒否した」との発言だけを報道して来た。どちらが意図したかは承知しないが、さも、小沢氏が頑なに政倫審への出席を拒んでいるとの印象を国民に与えてきたのは否定できない事実だ。
一方小沢氏は両氏との会談の内容については、「会談は二人きりだったので、その中身を言う訳にはいかない」と対応していた。だが、23日のUstreamTVでの対談で「僕が(政倫審に)出ることによって国会の議論がスムーズに行くとか、支持が上がるとか、そういうことがあるなら出ることは、やぶさかではない」と語ったように頑なに出席を拒否していた訳ではなかった。
話は変わるが、小沢氏に近い増田岩手県知事が、11月下旬に小沢氏を訪問した時の話がザ・ジャーナルに載っている。それを下記に転載する。(以下引用)
東京に行く用事があり、小沢一郎氏と面会する機会があった。小沢氏は、民主党政権が崩壊の危機であることを心配して、挙党体制の再構築の必要性を感じていた。
この期に及んで、菅首相を支える体制強化の可能性を探るとは、なんと人がいいことか、と一瞬思ったが、このような危急存亡の秋(とき)だからこそ、国家・国民のために挙党体制を模索する、まさに王道である。小沢vs反小沢というような狭い了見にとらわれていない。私は不明を恥じた。しかし、菅首相からのSOS(=協力要請)は、その形跡が無い。(引用終り)
今回、小沢氏が記者会見で読み上げ、配布した文章の表題は「挙党一致で『国民の生活が第一。』の政治を実現するために」となっていた。そしてその中で、「国民の生活に最も関連の深い予算案の審議に全力で取り組み、その一日も早い成立を図らなければなりません」と述べている。小沢氏は、一国の政治にとって何が一番大事なことか、それを考えている。菅政権に欠けているのは、この政治哲学だと言える。
菅政権は、小沢氏の言い訳をしない寡黙な性格に付けこみ、マスコミの異常な小沢バッシング*に便乗し、「脱・小沢」で政権浮揚を図ろうとした。そして政倫審に出席を拒否する小沢一郎という「虚像」を創作した。だが、小沢氏が政倫審への出席を表明した以上、この「虚像」をもう利用できない。今後、野党が証人喚問を要求したからと言って、菅氏が得意とする抱きつきで、「今度は証人喚問」だとは言えない。
小沢氏の政倫審出席表明で、一番困ったのは野党と民主党内の反小沢の面々だろう。
そして一番喜んだのが検察官役の指定弁護士。その一人、大室弁護士が「小沢氏の政倫審での発言を聞いた上で小沢氏に聴取を要請すべきか判断することを決めた」と述べた(毎日新聞)。任命されて以来2ヶ月以上経過しても、なぜ提訴できないのかと批判されている事態から、一時的に避難できたと言うことになる。
これで強制起訴も起訴だとの理由で、小沢氏への離党勧告も出来なくなった。マスコミは、小沢氏の政倫審出席拒否→離党勧告→民主党分裂(=小沢氏離党)を盛んに煽っていたが、その目論見も崩れた。反小沢一派にとって、次のカードはもう無いようなものである。岡田幹事長が、小沢氏に対して条件を付けるなとの手紙を出したが、その効果も全く無いと言える。
なぜならその手紙には、「来年通常国会開会までに、小沢元代表が自らのご判断で政倫審に出席されることが望ましい。それが実現しない場合、党として、政倫審で申立ての議決を行い、小沢元代表にご出席いただく」と書いてある。だが「党として、政倫審で申立ての議決を行う」と言うが、政倫審の「行為規範」の何に該当するのかを挙げることは出来ないし、仮に党として政倫審へ申立しても、野党は政倫審開催を要求しないだろう。さて、岡田幹事長殿どう致しますか。(笑)
最後になりましたが、この1年読者の方から多数のご意見・コメントを賜りましたことに深謝申し上げます。
皆様方には、良いお年をお迎えになることを祈念致しております。
*追記:マスコミが小沢氏を異常にバッシングする理由は、記者クラブの全面開放、クロスオーナーシップの禁止、新聞の再販価格制度の廃止、電波オークションなど、マスコミの既得権排除を、小沢氏が謳っているからである。
<徳山 勝> ( 2010/12/29 18:30 )
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?m=0&i=0
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