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鳩山由紀夫前首相から菅直人首相へと今年も首相が任期途中で変わった。何を考えているのか分からないことから「宇宙人」といわれてきた鳩山氏だが、今年は 新たな代名詞を獲得した。米紙ワシントン・ポストのコラムで記された「ルーピー(愚か)」である。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で迷走する鳩山氏を評しての言葉だ。普通なら怒るところだが、鳩山氏はやっぱり違った。
4月21日の党首討論で、「確かにワシントン・ポストの言われるように、私は愚かな総理かもしれません」とあっさりと認めてしまったのだ。
これには討論相手の谷垣禎一自民党総裁もあっけにとられたようで、「日本国総理大臣が『私は愚かだったかもしれない』。何ですか、それは」と言い返すしかなかった。
同紙は後に、ルーピーの意味は「現実から変に遊離した人」という意味だと説明したが、鳩山氏の“自認”した「愚か者」というイメージがすっかりと定着してしまった。
「普天間なんてみなさん知らなかったでしょう。それが国民の一番の関心事になること自体が、何かメディアがいろいろと動きすぎているなと思っている」
鳩山氏は4月にはこう語り、後援者に混迷の責任はマスコミにあるとして「『どうせ鳩山なんだから、できないだろう』とメディアが書いているが、心配なさらないで結構です」と余裕すら示していた。
しかし、決着期限としていた5月末が近づくと、鳩山氏は県外移設は無理だとやっと悟りだす。国民をあぜんとさせるような発言をこれでもかと繰り返したが、まずは訪問先の沖縄で語ったこの言葉だ。
「昨年の衆院選当時は、米海兵隊が抑止力として沖縄に存在しなければならないとは思っていなかった。学べば学ぶにつけ、(米軍の各部隊が)連携し抑止力を維持していることが分かった」
それまでは何も勉強せず、昨年の衆院選では票取りのためだけに県外移設を主張していたということか。鳩山氏はこうも語っている。
「(「最低でも県外」との発言は)党の考えではなく、私自身の代表としての発言だ」
意味が分からない。代表の発言が党の考えではなくて何だというのか。
さすがに批判が与野党からあがると、今度は「場当たり的な発言はしていない」とも強弁した。
結局、県外移設を断念し、6月に辞任を表明。会見では、脈絡もなく韓国・済州島でみた鳥の話を持ち出すが、ここでもムクドリとヒヨドリを間違ってしまい失笑を買ってしまう。
結局、昨年の9月に7割近い支持率で発足した鳩山内閣が7カ月後には「ルーピー」の烙印(らくいん)を押されることになった。
その理由は、与党になりきれなかったことにあるのではないか。
野党ならば、有権者の耳に心地よいことを主張し、政府・与党を批判していればいい。その野党根性から、鳩山氏は抜けきれることはできなかった。
批判が徐々に強まってきた2月の誕生日パーティーでは、ついついこんな本音も飛び出した。
「正直、政権交代する前の方が楽だった。私の名前には『山』がつくが、谷ばかりだ」
谷から転げ落ち、辞任の記者会見ではついでに政界引退も表明した鳩山氏。しばらくはおとなしくしていたのだが、9月の民主党代表選で党内政局が始まると、血が騒いだのか復権のチャンスと踏んだのか、菅首相と小沢一郎元代表の間を「伝書バト」として何度も行き来する。
だが、それも結局は功を奏さず、回避するはずの代表選実施の背中をむしろ押す立役者となる。
「僕は一体、何だったんでしょうね」
側近議員には、目に涙を浮かべながらこう漏らしたという。そして、このあたりから鳩山氏は引退撤回という次なる公約破りに向けて動き出す。
10月には外遊先のベトナムで、党内外からの引退撤回批判に対し、「国難といえるときに、自分だけ辞めて『はい、さようなら』でいいのか」と反論。12月の後援会の会合では、民主党政権を失速させたのは自身であるのに、「民主党の友愛の体質が壊れ始めている」などと述べ、引退を正式に撤回してしまう。
もう政治家としての役割は終わったのだという自覚を求めるのは、この愚かな前首相には無理な相談なのだろうか。(康本昭赫)
◇…鳩山語録…◇
▽人間いらない
「地球から見れば、人間がいなくなるのが一番優しい自然に戻るんだという思いも分かる」(1月14日、温室効果ガスの25%削減に向けたイベントで)
▽労働なき富って…
「20世紀の物質的な豊かさを支えてきた経済が、本当の意味で人を豊かにし、幸せをもたらしてきたのか。資本主義社会を維持しつつ、行き過ぎた『道徳なき商業』『労働なき富』をどのように制御していくべきなのか」(1月29日、施政方針演説)
▽脱税と納税
「当然税金を払っていただき、そのことで国民の皆さんのお暮らしを守る政治をつくり上げていく。この国をさらによい国にしていくために税金をお支払いいただきたい」(2月15日、平成21年分の所得税の確定申告スタートにあたって。自身は母親からの12億6千万円の資金提供が無申告だったにもかかわらず)
▽夢は農家
「この世界から足を洗ったら農業をやりたい」(2月21日、都内のイベントで小学生に)
▽法律で決まっていない
「いつまでに全部やんなきゃいけないという話ではない。今月中じゃなきゃならないと法的に決まっているわけじゃない」(3月29日、普天間問題で自身が3月中にまとめると明言していた政府案について)
▽命懸け
「命懸けで行動していく。5月末に必ず成果を上げる。政府を信頼してほしい」(3月31日、党首討論で普天間問題について)
▽私はぶれない
「当然私の主張が、そんな1週間の間に変わるはずがありません」(4月15日、マニフェストの基本概念の方針が変わったのかと記者に聞かれて)
▽自己陶酔
「アヤメは雨に打たれても美しく咲いている。私も困難に打たれても美しく行動したい」(5月3日、日本舞踊「あやめ」を鑑賞してのあいさつ)
▽どうして?
「子供のころから奄美大島、徳之島にはあこがれていた」(5月7日 普天間問題をめぐる鹿児島県・徳之島の3町長との会談で)
▽国民との約束
「5月末までの期限を私は作った。国民との約束で、できる限りのことはするが、すべてが果たせるかどうか。6月以降も詰める必要があれば努力はする」(5月13日、普天間問題解決の期限について)
▽堂々めぐり
「現行案としての辺野古は無理で、環境に配慮し、住民の安全を考え、米軍の運用上の問題も満たされるものを見いだしていく中で、最終的に辺野古周辺という状況になった」(5月24日、普天間問題で従来、沖縄県名護市辺野古への移設は実現不可能との見方を示していたことに関し)
▽私はヒヨドリ
「済州島のホテルの部屋の先にテラスがありまして、そこに1羽のムクドリが飛んでまいりました。どうもそのムクドリ、実はわが家にいるムクドリとまったく同じでした。あ、失礼。ヒヨドリです」(6月2日、辞任あいさつ)
▽選挙不出馬明言
「総理大臣たるもの、その影響力を行使しすぎてはいけないと思っている。従って、私は次の総選挙には出馬いたしません」(同日、記者団に)
▽自己反省
「(昨年12月から)どこまで延ばせるか考えた。沖縄も米国も1年(待つのは)は無理だから、その半分で5月末と言った。今考えれば半年は短かった」(6月11日、5月末を普天間問題の決着期限としたことについて)
▽やっぱり出たい
「『日露の領土問題解決など(議員)バッジを外して本当にできるのか』という声があるのも事実。後援会の皆さまともよく相談し、来年の統一地方選をめどに結論を出していきたい」(7月17日 北海道苫小牧市の後援会の会合で)
▽状況の変化
「党の状況が思わしくないから、自分の役割を投げ出していいのか。私が(首相を)辞めたときと状況が違うから、(議員を続ける方向に)前向きに変えなきゃいけないかなと思っている」(10月24日 ハノイで政界引退撤回を示唆)
▽国益のため出る
「政治家の言葉が軽くなってはならないが、国益に資する政治を行うため、鳩山自身、皆さんの期待をいただけるなら次の衆院選でも行動を共にしたい」(12月18日、苫小牧市での後援会会合で引退を正式撤回)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/101229/stt1012291801004-n1.htm
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