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「借金頼みの予算編成?この借金も刷ったお金、財源は無尽蔵(No.29)
一般会計92.4兆円の来年度予算が閣議決定した。2年連続で借金が税収を上回るとマスコミが騒いでいる。是非一度、マスコミ関係者はこのブログを読んで、借金の意味を理解していただきたいものだ。借金は誰から借りているのか考えてもらいたい。もちろん、大部分は日本国民からだ。銀行等の金融機関を経由して国民から借りていると言ったほうが正確だ。
財務省によると、9月末の国の借金は908兆円になる。つまり国民一人当たり約750万円ものお金を国民が貸しているということになる。5人世帯だと3750万円も貸しているのだ。日本の家庭はそんなに金持ちなのだろうかと思うが、そんな実感はない。財務省のホームページから国債の保有者の割合を調べてみた。
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銀行など、金融機関が多く、海外の購入者は5%にすぎない。44兆円の新規国債が発行され、それを売ったお金を政府が財政支出に使ったらどうなるだろう。お金は医療・介護・公共投資・防衛・教育等様々な経路をたどり、結局は国民に渡る。国民が自宅の金庫に全部しまっておくことはあり得ない。銀行や郵貯に預けたり、生命保険の保険金として使ったり、年金の掛け金に使ったり、国債を買ったりする。銀行・郵便局・生命保険会社・社会保険庁等は有力な投資先が他に見つからないので、そのお金を次の年、国債などに投資する。
これはぐるぐる回っているだけで、持続可能であり、将来破綻するようなものではない。もし、銀行等にお金が無くなったら、日銀がお金を刷って流すことになっているので、決して資金が枯渇することはない。しかし、お金が一回りするごとに国は数十兆円の借金を増やしてしまう。このお金は金融機関が稼いだお金ではない。国民から預かったお金だ。預かったお金を再び貸し出すということは、お金を刷った(作り出した)ことになることだ。
例えば自分の車を貸したら、もう自分は車を持っていないから、もう一度貸すことは出来ない。しかし、国債を使い国が金融機関からお金を借り、それを使うとお金は金融機関に戻る。もう一度そのお金を国に貸すということは、実質的にお金を刷って貸していることと同じだ。刷って貸している限り、お金は無尽蔵に増やせる、つまりいくらでも国は借金を増やせることになる。もともと日銀が刷ったお金だが、金融機関がそれを国や国民に対して何重にも貸し出すことでお金が増え経済が発展する仕組みになっている。経済発展で銀行貸出は際限なく増えるものであり、増やさなければならないものである。
現在の日本には2つ問題があって、第一は、お金がいつまで経っても国の経済を発展させるためには使われないことと、第二は、もし国に対して金融機関がもうこれ以上金を貸せないと言ったときどうするかということだ。我々は日経の経済モデルを使い、この問題をどのようにすれば、この問題は解決できるかを示した。No.7を見ていただきたい。
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-bd0c.html
結論を言えば、数十兆円の景気対策を5年程度続けることだ。環境エネルギーや様々な分野の研究開発、社会基盤整備等、日本の将来への投資になるような景気対策がよい。そうすれば、需要が拡大し、企業に利益が出るようになり、設備投資をすればもっと儲かると感じるようになる。そうなれば、国債ばかり買っていた金融機関も設備投資のために融資を行うようになるし、景気が回復してくれば税収も増え、やがて国債に頼る必要も無くなってくる。まず景気回復のための一押しを政府が行うことが重要なのであり、あとは民間主導で経済が伸びていく。」
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/no29-6751.html
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