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12月28日のNHK午後9時のニュースで大越キャスターが「民主党の?発言」で民主党議員の発言を合計10個ほど取り上げ、東京と大阪で街頭インタビューし、?だと感じた発言のトップに小沢一郎元代表の「一平卒として頑張る」という発言が来たとしていた。 同じく上位に来たのが柳田元法相の「二つ覚えておけばよい」という発言だとされている。 しかし、これは、大変に恣意てきな番組企画だ。その理由を以下に述べよう。 1.取り上げられた発言がおよそ10個ほどあった様子だが、誰のどんな発言が街頭インタビューでアンケートにあげられたのか、それが明確には示されていない。つまり、誰のどんな発言を取上げるか、その基準が示されないのはもちろんのこと、そもそも、どんな発言が取り上げられたのかさえ、ハッキリとは放送されていない。実際に番組の中でその発言が取り上げられたのは数個にすぎないし、画面に文字が読めるように映ったのは5個にも満たないのではないだろうか?もし、こういった番組企画を考えるのなら、事前に識者、つまり、政治記者とか政治学者の数名にアンケートを取り、誰のどんな発言を取上げるか、それを決めるべきだ。そして、そうった手続きの上に選ばれた発言であることを一言番組中で断るべきだろう。 2.1で述べたように自分も10個ほどの発言の中身をきちんと読めたわけではない。だから、多少不正確な内容になるかもしれない。ただ、自分が見た限りでは、どれも、いわゆる失言、それも、実際の政治に影響を与えるようなものではなかった様子だ。しかし、現実の政治の場では、大きな政治的な影響のある発言が幾つもある。 その代表的なものが、例えば、前原誠司外務大臣の「報道のような事実はない」がそうだ。これは、10月8日参議院本会議でのもので、前原誠司外相は、9月8日の尖閣沖での中国漁船衝突事件で船長を逮捕を受けて、朝日新聞が9月28日朝刊2面で「俺が逮捕決めた」と前原外相が言ったと報道したことに関連して、みんなの党水野賢一議員が事実かどうかの確認を求めたことに対し、「報道のような事実はない」と否定したのだ。 更に深刻な影響を与えている発言がある。鳩山由紀夫元総理の「昨年の衆院選当時は、海兵隊が抑止力として沖縄に存在しなければならないとは思っていなかった。学べば学ぶほど(海兵隊の各部隊が)連携し抑止力を維持していることが分かった」がそれだ。ほぼ同時期に当時の岡田克也外相が記者会見で「沖縄県民の意見を聞くよりもアメリカ政府との交渉を進め、つめれるところからつめることがいい」というような発言をしている。この結果、沖縄県民の意思は全く無視され、日米合意だけがされてしまったのだ。 借りにもニュース番組を名乗り、一般市民から強制的に公共料金として視聴料を取っているのだから、実際の政治に大きな影響を与えた発言を取り上げるべきだ。一部良心的な、そして、マスコミの本来の仕事である権力に対するチェックという機能を果たしている番組や関係者もいるのはよく分かる。しかし、それだけに、かなりの報道が単なるスキャンダル報道になっていたり、アメリカの軍産複合体寄りの者になっていたりすることが残念だ。 今、まだ、マスコミ関係者の多くは経済的に恵まれた地位にいるだろう。しかし、確実に日本社会は劣化している。団塊世代が65歳になり年金受給が本格的に始まる2年から3年後、または、彼らが70才になる7年から8年後には日本社会は財政破綻の危機に直面することになる。 そう言った危機に一般市民が準備するように警告を与えるか、それとも、単にその時そのときの気休め娯楽番組に堕すか、ジャーナリズムはそれを問われている。 *6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<286>>
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