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年の瀬を迎え、「昨秋の政権交代って、一体何だったのだろう」と改めて考える毎日だ。
まだ、民主党政権に現実味が乏しかった10年以上前から、私は「政権が交代すると世の中どう変わるのか」と聞かれると、こう答えてきた。
「そんなに変化するわけでもないし、逆に180度変わってもらっても困る。政権交代は政権の主たるお客さんが変わる程度の話と考えたらどうか」
自民党政権時代の主たるお客さんは、いわゆる業界だった。長く同じ政権が続けば当然、優遇措置は既得権益化し、党と業界との癒着も生まれる。その意味で民主党が「コンクリートから人へ」のメッセージを掲げ、業界から生活者に力点を移そうとしたのは今でも間違ってはいないと思う。
だが、それすら難しい。今度の税制改正や新年度予算編成を見れば明らかだ。負担増になる人たちから文句をつけられると(あるいは文句をつけられそうだと思うと)、すぐに尻込みしてしまう。で、難問は先送り。
例えば配偶者控除制度。民主党は子ども手当の財源の柱として、これを廃止するとマニフェストに書いてきた。でも、昨年の衆院選の最中から自民党などから「専業主婦の家庭は損になる」と批判されて、あっという間に後退してしまった。
実は我が家も廃止されれば負担増になる。しかし、この制度は「女性の社会進出の妨げになっている」とも長く指摘されてきた。民主党が働く女性を支援する、つまりお客さんを明確にするというのなら、それはそれで一つの考え方であり、時代の要請だと私は理解し、支持もしてきた。
まあ、「政権交代すれば財源はいくらでも出てくる」と大風呂敷を広げたところからつまずきは始まっているのだが、財源が絞り出せないにもかかわらず、みんなにいい顔をしようとするから、かえってみんなから信用されなくなっている。民主党政権はそんな状況にある。
国も地方も膨大な借金を抱える今、損か得かではなく、現実にはほとんどの人たちが負担増を強いられると覚悟をしなくてはいけない時代だ。政治家には勇気と責任を持って語っていただきたいが、国民とはかけ離れた民主党の党内対立を見ていると、それも無理な話だろうか。一刻も早く目覚めて、内紛に決着をつけてほしいと祈るばかりである。(論説副委員長)
2010年12月23日
http://mainichi.jp/select/opinion/yora/
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- 与良正男、ヘッポコであります(政権交代とは、先ず、米国・宦官・マスゴミの腐敗ぶりや抵抗を把握する第一歩という事です) 小沢内閣待望論 2010/12/23 18:15:02
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