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一昨日(12月21日)付け東京新聞のコラム記事「清水美和 尖閣「秘密外交」の内幕」の中で、尖閣諸島沖での中国漁船と海上保安庁巡視船が衝突した「事件」とそれをきっかけにした日中関係悪化を解決するために、仙原官房長官は学生運動時代から旧知の経営コンサルタント篠原氏に中国側との橋渡しを頼み、9月29日に細野豪志前幹事長代理と中国要人の戴国務委員との会談が実現したこと、会談で下記の4つの「密約」がなされたことを暴露しています。
@事件を撮影したビデオは公開せず
A中国への非難を控える
B中国が拘束していた建設会社社員4人の解放
C首脳会談実現
沖縄県・尖閣諸島沖で中国漁船と海上保安庁の巡視船が衝突した「事件」は民主党代表選が始まった初日の2010年9月7日に発生しました。
前原国交相は逮捕・拿捕の強行策を海上保安庁に指示し「公務執行妨害容疑」で船長を逮捕し船と船員を拘束したのです。
戦艦派遣の可能性すらも示唆して脅迫する中国政府の強い態度に困惑した菅首相と仙原官房長官は、船員を全員帰国させ船を返還し送検した船長を9月24日に「処分保留」で釈放したのです。
仙原官房長官は「船長の釈放はあくまでも検察庁の独自判断で釈放したのであり政府の介入はない」と記者会見で平然と嘘を言ったのです。
管政権はまたしても検察に「借り」をつくったのです。
中国政府の強気の姿勢は船長釈放後も変わらず謝罪と賠償を日本政府に要求して来たました。
9月26日菅首相は中国政府からの謝罪・賠償要求に「応じられぬ」と回答しましたが、その翌日27日遺棄化学兵器処理施設建設の政府入札に参加するため中国に下見に訪れていた中堅ゼネコン「フジタ」の社員4人が中国公安部に「スパイ容疑」で突然逮捕されたのです。
そして9月29日細野豪志前幹事長代理が北京を訪れて釣魚台迎賓館で中国政府要人と会談したとの報道につながるのです。
この会談をセットし会談に同席したのが仙原官房長官の友人である経営コンサルタントの篠原氏だっとのことです。
会談が行われた翌日の9月30日逮捕された「フジタ」社員4人のうちの3人が釈放されました。細野・戴会談での「密約」を条件に中国政府が釈放に同意したのは明らかでしょう。
細野氏は「わたしのこれまでの人間関係の中で来た」と「私的な会談」と言っているだけで会談内容や背景を一切明らかにしていませんので、東京新聞のコラム記事によって初めて「真実」が明るみに出たのです。
これでわかった「真実」は以下の通りです。
@菅・仙原民主党政権は中国政府と正式な外交ルートを通して会談すらもできなかったこと
A中国に幅広い人脈を持つ民間経済人に会談をセットしてもらうしかなかったこと
B外務省はこのような重大局面で何の役にも立たなかったこと
C国民が知らない「密約」を中国政府と結んでいたこと
以下に東京新聞のコラム記事を転載しますのでお読みください。
▼東京新聞アジアの観望・・清水 美和 尖閣「秘密外交」の内幕 東京新聞清水美和氏
2010/12/21 東京新聞 「清水美和のアジアの観望」
*「KNのブログ」様より転載
http://ameblo.jp/prostaff-db95/entry-10744158937.html
尖閣「秘密外交」の内幕
9月に起きた尖閣諸島沖の中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件は、今年のトップクラスのニュースだった。
外交ルートが切れた日中の間で、政府特使の細野豪志民主党前幹事長代理の訪中に道をつけたのが、経営コンサルタントの篠原令氏だった。
当事者が記者会見
篠原氏は最近、著書「中国を知るために」(日本僑報社刊)の出版記者会見で、その経緯を明らかにした。首相官邸が関与を否定し、細野氏も内容を 明かさない「秘密外交」を、当事者が日もたたないうちに語るのは珍しい。
篠原氏は、その理由を旧知の仙谷由人官房長官が政府と党の「二元外交」と批判され、窮地に追い込まれているのを見かねたためだという。
事件では、日本が中国漁船の船長を釈放しても中国は日本に謝罪と賠償を要求した。困惑した仙石長官は、学生運動時代から旧知の篠原氏に中国側との橋渡しを頼んだ。
1950年生まれの篠原氏は早稲田大学中国文学科を卒業。シンガポールや韓国にも留学した。渋沢栄一翁の孫、正一氏の秘書を経て米国でベン チャービジネスを手掛けた。
尖閣は中国領土
80年代から中国に拠点を移し大手企業の進出を助け、中国緑化に向けた百億円小渕基金の設立に関わった。
「尖閣諸島は日本が中国から奪った」「日中が対立すれば米国は中国に味方する」と言い切る篠原氏。中国びいきは相当のものだが、それだけに中国との人脈は広い。
記者の質問を確認する形で篠原氏が明かした経緯はこうだ。「外交部にも党の対外部門にも属さない人物」に相談し特使を送れば受け入れる感触を得た。
細野氏とともに訪中し外交を仕切る戴秉国国務委員と長時間、会談した。
戴国務委員との会談では事件を撮影したビデオを公開せず中国への避難を控える前提で、中国が拘束していた建設会社社員4人の解放と首脳会談実現 の約束ができた。
この結果、10月初めにブリュッセルで菅直人首相と温家宝首相の「廊下会談」が実現した。しかし、会談に応じるという中国の回答が「首相出発に 間に合わず」中国担当者が首相に同行せず英語通訳を介し会談する形になった。
会見で篠原氏は外務相を厳しく批判した。中国は船長が釈放されなければ「軍が出動し尖閣を占領する」ことになるため、事件発生から「5日連続で 抗議し」、「9月12日夕には戴国務委員が丹羽宇一郎大使と会談を求めた」。
ところが民間出身の丹波大使は外務官僚に「中国の呼び出しにはすぐ応じないよう」入れ知恵されていた。戴氏の申し出に即答せず、結果的に13日 未明に呼び出される「深夜の抗議」になった。
政府は深層を語れ
経過を知らない仙石官房長官が中国を「非礼」と非難したことで中国側は外務相に決定的な不信を抱き、篠原氏の仲介が必要になったという。
当事者の篠原氏の発言は重い。秘密外交に関与を否定する仙石長官、批判を受けた外務相は深層を明らかにし、国民に評価を求めるべきではないか。
(転載終了)
12/21 東京新聞アジアの観望・・・清水 美和 尖閣「秘密外交」の内幕
from ニ子玉川情報センター さん
http://kaminogesanpo.at.webry.info/201012/article_175.html
(終わり)
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