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2010年12月16日 掲載
都の規約条例は全く無意味だ!
●少年少女が読みふける
東京都の石原慎太郎知事(78)と大手出版社連合がスッタモンダを繰り広げた“漫画規制条例”が、15日、都議会本会議で賛成多数により可決、成立した。
来年7月から、性犯罪を「不当に賛美」したエロ漫画やアニメは販売が規制され、未成年が買えないよう書店やコンビニでは「成人コーナー」に置かれることになる。
石原知事は条例の成立を受け、「当たり前。自分の子どもにああいう本は見せられない」と“勝利宣言”したが、ハァ?だ。この条例の目的が「青少年の保護」なら、まったくの無意味だからである。出版業界関係者がこう言う。
「今どきの中高生は書店やコンビニでエロ漫画を買いません。携帯サイトで手軽に購入して読めるからです。飛ぶように売れるため、最近の携帯サイトには過激エロ漫画のバナー広告があふれかえっている。読者層には若い女性も多く、エロ漫画を買う勇気がなかった層を掘り起こしています。いまや業界のドル箱ともいわれ、多くのエロ漫画家が携帯サイトに活動の場を移し始めている。そこは強姦モノ、近親相姦モノ、何でもありの“エロ漫画天国”です。それなのに、都の条例では、これらの携帯サイトを規制していないのです」
一体、どういうことなのか。都青少年課の担当者はこう説明した。
「今回の条例の規制は『図書類』に対するものです。書籍やCD、DVDなどは該当しますが、携帯サイトで閲覧したり、ダウンロードできる電子データは対象外です」
表現の自由に踏み込み出版業界を規制強化したくせに、携帯サイトは管轄外とシレッとしている。とんだ“お役所仕事”だ。
「結局、エロ漫画はますます携帯サイトに流れるだけ。そのほとんどは、一見ごく普通の漫画サイトに紛れているし、購入代金はポイント課金で携帯料金から徴収されるので、親にバレる可能性も低い。監視が届きにくくなります。何がしたいのか分からない条例ですよ」(別の業界関係者)
石原知事の“老害”もここに極まれりだ。
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