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「属国〜米国の抱擁とアジアでの孤立」 小泉政権の足跡
岩上安身氏のツイートより。
> NHK「日米安保50年」。「日米同盟は別れることができない結婚」としたり顔で語るアーミ・テージ氏。
日本国内では、ほぼ報じられませんが、アーミテージは2020年までの日本改造計画まで示しています。
日本が米軍の下、完全な属国化する計画です。
ガバン・マコーマック著「属国〜米国の抱擁とアジアでの孤立」から、以下、引用。
「米軍への従属・統合をいっそう推し進め、『極東の英国』となるべく最大限の努力を尽くした小泉・安倍政権は国内向けにナショナリストのポーズをとり続けたが、それは見せかけだった」 。
「属国」からの引用。
「戦後の日本は、完全な独立国とは言えないものの一定程度の自治と自立を確保し、冷戦中も経済成長だけ没頭していたらよかった。この状態を属国とまで言い切ることはできない。(中略)しかしG・W・ブッシュ政権にとって。この程度の一体化では不十分だった」 。
「保守派シンクタンク『アメリカ新世紀プロジェクト」(PNAC)が政権への影響力を増すと対日要求は急増した。リチャード・アーミテージ(のちの国務次官)が中心になってまとめた政策提言報告、いわゆる『アーミテージ・レポート』では、『成熟した』日米同盟の実現が求められた」 。
アーミテージの要求に対し「小泉首相はそれに応えるべく全力を挙げた」「アーミテージはまるで日本を統治する総督のようだった。アーミテージは日本政府に圧力をかけたり、なだめたり、あるいは書面で要求をつきつけたりして、米国の思い通りに日本を変容させようと総指揮を執った」 。
「アーミテージは時間をかけて仕事をうまくやりおおせたといえる。日本はもはや『観客席に座る』客ではなく、『グランド』に出て『内野で』プレーする当事者として、『軍靴を履いた』自衛隊をイラクに派遣した」 。
「アーミテージは2006年、それまでの日本の努力に満足し高い評価を与えたが、2007年2月には2020年までの外交目標を並べた新しい報告書を作成し、その中で日米同盟をさらに次の段階へ引き上げるための政策目標を発表した。それは@さらに強力な日本政府を形成する…」 。
「…A憲法を改正する(アーミテージはじめ米高官は繰り返し日本に要請している)、自衛隊の海外派兵が可能となるような恒久法を作る、C軍事予算と在日米軍への『思いやり予算』を増やす、D国際紛争を解決する手段としての武力行使の支持を明確にするーーなどである」 。
「小泉と安倍はワシントンからの要求に全面協力したうえ、社会・経済分野の『改革』に関するこまごまとした指示にもきちんと従ってきた。ワシントンは10年以上にわたって、日本社会や経済の『閉鎖性』を指摘しながら日米関係で米国が『不利』にならないよう、(中略)『変革』を要求してきた」 。
「小泉と安倍は、米国の指摘するそうした『構造障壁』を取り除くべく努力した、しかしその過程でそれまで日本にあった分厚い中流層の生活と自信が粉砕されたうえ階級格差が鮮明になり、社会全体が『アメリカ化』してしまったのである」 。
「日本が、憲法を改正しろとか日本の基本法を改めろと言うような、内政干渉もはなはだしい米高官を『親日家』としてありがたがってちやほやするのはどういうわけか。そのような自立心の放擲こそ属国的思考以外の何ものでもない」 。
「新安保構想は、2005年11月および翌年5月に日本で締結された在日米軍再編合意に明確に表れている。この合意で日本は事実上米国の属国となり、米軍の世界戦略の一要素として、世界反テロ戦争に投入されることになった」 。
「日米関係はかつてないほど親密だと双方が口をそろえて言う。しかしこの親密さが意味するものは、日本が米国の世界構想に盲従し資金面で米ドルと米国の戦争を支えることであって、日本が米国の政策にいささかたりとも影響を及ぼすものではない」 。
「こういう要求をするときの米高官はむろん、決めるか決めないかは日本次第だと注意深く付け加える。しかし時としてこの慇懃さの仮面がずれて本音が漏れることもある。ロバート・ゲーツ国防長官は、米国の要求をのまなければ日本が国連安全保障常任理事となることはできないと示唆した」。
この「属国」の著者であるガバン・マコーマック氏はオーストラリア国立大学教授。
つい先日来日していて、取材の可能性があり、人を介してコンタクトを取ったが、予定が合わず、離日された。
いつか、再び取材機会があれば、と思っている。
投稿者: 早雲
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