10. 五月晴郎 2010年12月21日 22:22:48: ulZUCBWYQe7Lk
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>>9に重なりますが再度=転載開始= そして、そもそも合併合意に向けた「菅直人ー小沢一郎会談」をとりもったのは、やはり米民主党系とのパイプが太いとも言われる稲盛和夫・京セラ名誉会長だったようです。 (引用開始)2003年7月30日付け夕刊フジ「鈴木棟一の風雲・・永田町」 民主・自由両党の合併の舞台裏に「経済人がいる」との情報が流れていたが、それは京セラの稲盛和夫名誉会長だったことが判明した。稲盛氏は小沢、菅、鳩山氏と良く、一方では「小泉嫌い」として知られている。ある自民党政治家が、野中広務氏に同じ京都ということもあって稲盛氏を話題にしたところ、野中氏はこう言った、という。「稲盛? あれは小沢一郎のスポンサーや」 稲盛氏は同じく京都選出の民主党議員、前原誠司氏のパーティーの発起人を務め、党代表時代の鳩山氏と前原氏を交えて食事をした仲である。 7月1日、ホテルニューオータニで民主党「大躍進パーティー」があり、経済界を代表して稲盛氏はこう演説した。「民主党が政権交代可能な健全野党へと成長することを願っている。日本国のために自由党と大同団結を」。さらに、稲盛氏はこう説いた。「大同団結するためには自らを捨て、己をみなしくしなければならない」 このとき、感銘を受けた場内から、菅氏よりも、小沢氏よりも盛大な拍手がわき起こったという。今回、菅氏は小沢氏との党首会談にためらいを見せていた。そのため会談のセットが遅れていた。菅氏の気分はこうだった。「党首会談を自分のから頼むと、相手の条件を飲まねばならない。だからこうちらから申し入れにくい」。 これを見ていた鳩山氏が7月14日、稲盛氏に電話をした。「菅・小沢会談をセットしてほしい」。稲盛氏の言うことなら二人は聞くのではないか。そうなれば、会談をお互いに言いにくくなっている状況が打破される、との判断だった。 これを受けて稲盛氏は16日に、小沢、菅氏に電話して党首会談を斡旋した。これにより、23日のホテルニューオータニでの菅・小沢会談となった。 (以下略) (引用終了)夕刊フジより 京セラの稲盛氏といえば、「中曽根行革路線」以来の規制緩和を強行に推進する立場の親米派財界人であり、瀬島龍三、宮内義彦、竹中平蔵、孫正義らとの人脈が深い。 (引用開始)「通信崩壊」(藤井耕一郎著 草思社)175ページ以下 中曽根氏は、首相就任当初から「国際化の時代」という言葉を唱え、アメリカのレーガン大統領との親密な「ロン・ヤス関係」をキャッチフレーズにしながら、何度も「日本は西側陣営の一員」とくりかえした人物だ。たしかに対外的にはアメリカべったりの路線をとった親米派の代表だが、問題は、国内のロビー活動のほうである。 中曽根氏は私的なブレーンをもっぱら重用した。そうした個人的なブレーンの筆頭が元伊藤忠会長で、のちに「第二次行革審会長代理」に就任したシベリア帰りの瀬島龍三氏であり、また、京セラの経営者だった稲盛和夫氏である。むろん、稲盛氏が創設した電話会社はその後NTTと競争関係になる第二電電(DDI)である。彼はのちに第三次行革審の部会長を務め、「規制緩和論」の急先鋒としても知られている。一方の瀬島龍三氏は、NTT民営化の前年に「稲盛財団」の会長に就任している。 稲盛氏は、行革審以外でも「日米二十一世紀委員会」の中心メンバーをつとめるなど「財界のニューリーダー」を自認していたが、「通信自由化」政策の推進において重要な役割を演じると同時に、日本の通信事業が規制緩和される結果、もっとも大きな利益を手にする立場にあった。 現在のKDDIの名誉会長の地位にある稲盛氏は、一九八四年にDDIを設立して会長に就任した。最初に狙ったのは料金の高かった長距離電話で、NTTよりも安い料金設定にするとともに、携帯電話事業にも乗り出した。この「価格破壊」の流儀は、インターネット事業におけるソフトバンクの孫正義氏とそっくりである。政権の座にある者とブレーン役の密接な連携や、各種審議会でロビー活動を行ったのも、またよく似ている。これは日本の「自由化政策」が展開されるたびにくりかえされたパターンにほかならない。 恣意的にブレーンを集める「審議会方式」で物事を決める限り、そうならざるを得ないわけだが、外部に対しては「改革」が唱えられているわりに、事前の根回しでおよその話が決まることが多い。その意味で中曽根内閣の「臨時行政調査会」は、森内閣の「IT戦略会議」や小泉内閣の「規制改革会議」の悪しき原型とも言える。 稲盛氏は「資本主義市場経済の舞台で競争していくため、システムを欧米型の世界観に合わせて変えていかなければならない」との持論にもとづいて数々の提言を行ってきた。この考え方は、竹中平蔵氏の発言とほとんど同じである。これには何の不思議もない。なぜなら、彼らは同じバックボーンを持った人脈に連なっているからだ。竹中平蔵氏や宮内義彦氏とともに森喜朗首相と料亭で密会した牛尾治朗氏にしても、八一年から八三年まで「第二次臨時行政調査会」の専門委員をつとめ、その後、第二電電の発足とともに稲盛氏から取締役に迎え入れられた人物なのである。 ソフトバンクの孫正義氏も、そういう人脈に位置づけられる一人である。なによりも彼は、稲盛氏が講師をつとめた「盛友塾」と名づけられた企業経営の「勉強会」の弟子なのだ。 (引用終了)「通信崩壊」より 稲盛氏の親米ぶりはCSISに500万ドルを寄付して、政界・経済界の若手リーダーを養成する「アブシャイア・イナモリ リーダーシップアカデミー」を設立したことにも如実にあらわれているし、前回の京都府知事選では失敗に終わったものの、野中広務氏ら主導する勢力への対抗軸を擁立する「クーデター騒ぎ」も起こしました。ここ数年の動きとしては小沢一郎氏の政界での盛衰ぶりと軌を一ににするかのように、昨今は財界の中でもあまり目立たない日々が続いていたと言えるでしょう。あの「稲盛嫌い」のトヨタ自動車がKDDとDDIの合併に踏み切ったのみも、稲盛氏の影響力が低下したと判断したからです。 ところが、稲盛氏は小沢一郎氏の「最後の勝負」とまた連動するように、再び表舞台へ出てこようという意欲が出てきた模様。しかも、「ダイエーの福岡事業がハゲタカに買われていいのかという愛国心が芽生えた」とまで言っており、過度の親米色を打ち消そうという配慮までしているように見えます。 (引用開始)2003年8月19日付け夕刊フジ「針木康雄のザ・トップ 深層・真相」 あいかわらず本業の売り上げが思わしくないダイエー(高木邦夫社長)だが、ここへ来て、福岡三事業をふくめて「まとめて面倒見ようじゃないか」という強力な本命企業が名乗りを上げた。 京セラ名誉会長の稲盛和夫氏である。稲盛氏は鹿児島の生まれ。西郷隆盛が自刃した城山の近くの城西町で生まれた。中学、高校も鹿児島。大学も県立鹿児島大学で、故郷に対する思い入れが強い。 京都で京セラを立ち上げたことから、京都人というイメージが強いが、実際は彼のナマリは鹿児島そのもので、同時に九州男児の心意気はいまでも、失っていない。その稲盛氏にとって、九州の首都のような福岡でのダイエー三事業に関心が集まったのも無理がない。特に三事業が外資に売却されようとしていることに違和感を持った。すでに宮崎のシーガイア、長崎のハウステンボスは捨て値のような価格で外資に買収された。福岡までハゲタカに買われていいのかという愛国心が芽生えた。 実際には七月末に、彼がダイエーの高木社長と会い、三事業の買収を申し出たことから始まっている。いまや三事業売却の主導権は銀行にある。UFJ、みずほ、三井住友など四十行による銀行管理が実情である。名乗りを上げた外資は、リップウッド、コロニー、リーマン・ブラザーズの三つ。九月末までに結論が出る。 (引用終了)夕刊フジより 細川政権の時は、財界の多くの有力者が小沢一郎氏を支持していましたが、最近は稲盛氏のようなあからさまな支持をする財界人は少なくなってしまいました。ただ、トヨタの奥田碩会長(日本経団連会長)をはじめとする財界リーダーたちは、自民党が割れて政界再編になり、本格的な二大政党時代になれば、小沢氏を含めたいわゆる「改革派」を応援する腹づもりのようです。カギになるのは、「政治献金の再開」でしょう。 (引用開始)2003年8月27日付け日経新聞より 奥田碩日本経団連会長は二十六日、日本経済新聞記者とのインタビューで、消費税率について「財政状況を説明すれば国民の理解は進むはずだ」と述べ、財政再建や年金財源確保などのため税率引き上げは不可避との考えを示した。来年からの政治献金関与再開では、税制や社会保障改革などへの取り組みをもとに政党を評価する意向を表明。国内景気は「若干上向いてきた。今年後半に向けて良くなっていくだろう」との見方を示した。 (中略) 政治献金への関与再開では献金再開に慎重な企業も多いが、「よりよい政策運営を後押しするためのおカネを出さないのは恥ずかしいという世論を形成したい」と述べた。同時に「本来は個人献金が増えるのが望ましい」として、税制上の優遇措置の拡充など土壌作りを進めるべきだとの見方を示した。 小泉潤一郎首相の改革は「いまの段階では50−60点で、完成にあと数年かかる」としたうえで、「改革に反対する人が同じ政権にいるのはおかしい」と持論を展開。自民党総裁選や衆院解散・総選挙で「誰が首相になっても(閣僚は)同じ政策集団で固め、混じり気がないのが当然だ」と内閣が一致して改革に取り組む必要性を強調した。 (以下略) (引用終了)日経新聞より =転載終了= 転載元:http://www.soejima.to/boards/trafics/36.html
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