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18日、黄海での韓国の排他的経済水域(EEZ)である、韓国中西部の於青島の北西約130キロ沖で違法操業していた中国漁船を、韓国海洋警察庁の警備艇が取り締まろうとしたところ、漁船が警備艇に体当たりして沈没、漁船の乗組員2人が死亡、1人が行方不明になった。韓国警備艇の海洋警察官が1隻の漁船に乗り移ろうとする際に中国漁船の乗組員が抵抗し、鉄パイプやこん棒などで殴り掛かり、海洋警察官4人が腕の骨を折るなどのけがを負った。
韓国側は早速、事件のビデオ映像を公開。韓国外交通商省は、在韓中国大使館に対して、「今回の事件の違法性とは関係なく、人命が失われる結果となったのを遺憾に思う」と死者が出たことに遺憾の意を伝え、中国側は必要な協力をすると応じたそうだ。まったく、何処かの国とは大違いの素早い対応。公開されたビデオ映像を見ると、尖閣での衝突事件の際にも、やはり同じように中国漁船側も抵抗したのではないかと思ってしまう。またぞろ、未公開部分について公表せよとの声が高まる可能性がある。
今回の韓国EEZ内での中国漁船衝突事件について、空き菅殿は、前原外相に情報収集に当たるよう指示したそうなのだけれど、この程度は当たり前に行うことであって、こんな事で「リーダーシップ発揮」などと報道されること自体、空き菅殿のリーダーシップの無さを如実に示しているとも言える。空き菅殿は、横路孝弘衆院議長や経済人に対して、殴り合う場面を見せた方が世論の支持を受ける、なんて発言しているけれど、プロレスじゃあるまいし、何を考えているのか。
そんなに殴り合う場面を見せたいのなら、尖閣ビデオを全面公開すればどうか。こちらにも中国漁船の乗組員が鉄パイプを振り回しているかもしれないのだから。こんな皮肉でも言わなきゃやってられない気にさせられるところが、今の日本が「宰相不幸社会」に陥っている証拠。見せかけのリーダーシップをいくら見せられても、現実は一向に改善しない。リーダーシップに中身がないから。
リーダーシップについて、その定義を辞書によれば、以下のとおり。
○リーダー-シップ [leadership]
(1)指導者・統率者としの地位・任務。
(2)指導者としての能力・資質。統率力。指導力。
「すぐれた―を発揮する」
○とうそつ 【統率】
(名)スル
多くの人をまとめて率いること。統御。
「一軍を―する」「―力」
○しどう ―だう 【指導】
(名)スル
(1)ある意図された方向に教え導くこと。
「水泳を―する」「正しい―が必要」「―的立場」「―員」「―者」「―書」
(2)柔道で、選手が禁止事項を犯したとき、審判員から受ける宣告の一。禁止事項のごく軽い犯し方をしたもの。
大辞林 第二版 (三省堂)より
要するに、リーダーシップとは、ある目的に向かって多くの人を纏めて率い、導いていく力。他人の行動を喚起する力。だから、リーダーシップを発揮したと言えるためには、目的の設定とそれを達成できたかどうかの評価が欠かせない。16日の記者会見で、仙谷官房長官は空き菅殿が指導力を発揮した政治課題について、約30項目の事例を紹介したのだけれど、それが何かというと、次のとおり。
1.出先機関の権限の事務権限の委譲が進みそう
2.当初、28億円だった一括交付金について「大きい声で督励」して、5500億の一括交付金化を実現
3.「新しい公共」を推し進めるための市民公益税制を設定し、寄付金の50%までが税額控除
4.沖縄訪問
5.諫早湾干拓事業について上告をしない決定
6.法人税減税
7.予備費の9200億円を景気対策として先行的に使う
8.補正予算
9.予算編成(法人税減税含む)
10.新成長戦略実現会議の設置
11.社会保障改革検討本部設置
12.社会保障改革
13.税制の抜本改革
14.口蹄疫対策に最大限資源を投入して、口蹄疫を完全に短期間で封じ込めた
15.鳥インフルエンザ対策も、見事に封じ込めが成功している
16.硫黄島の遺骨収集
17.新卒者の雇用
18.HTLV(骨髄性白血病)の施策
19.待機児童の施策
20.羽田のオープンスカイ
21.韓国の哨戒艇沈没事件では、国連安保理の議長声明を出すことにリーダーシップを発揮
22.8月10日の韓国併合100年の総理大臣談話
23.イラン制裁で、イラン革命防衛隊まで制裁対象に加えるという決定
24.EPAについても11月に包括的経済連携に関する基本方針の閣議決定
25.横浜APECでの横浜ビジョン取りまとめ。ベトナムと協力してベトナムの資源の開発とインフラを構築していくことを決定。
26.TPPの検討と、食と農林水産業再生推進本部の設置
27.日中首脳会談
28.アフガニスタン支援
29.COP10、COP16も成功した
※上述については、「国を憂い、われとわが身を甘やかすの記」ブログを参考にした。
まぁ、沖縄訪問とか日中首脳会談とか、リーダーシップなの、と疑問に思う項目もないわけではないけれど、一見すると何かやっているように見える。だけど、先に示した、リーダーシップの定義である、「ある目的に向かって多くの人を纏めて率い、導いていく力」に照らし合わせてみると、やっぱり疑問に思わざるを得ない。
なぜなら、目的を実現するための施策又は決断と結果が結びつくかどうかと、それを実施するにあたって、本当に関係者を纏めて実施することができるのかに疑問があるから。たとえば、6〜9に掛けての景気対策なのだけれど、予備費を先食いして使うことと、法人税減税をするということになるのだろうけれど、法人税減税の恩恵を受けるのは黒字を出している25%ほどの企業、残りの赤字企業はもともと法人税を払っていないのだから、意味がない。
それでいて、雇用が増えなかったら、内部留保に税をかけるという。また、子供手当でばらまきをするかと思えば、その財源のために消費税などの増税を検討するという。これで本当に景気対策になるのか。それに、こうした空き菅殿の決断に対して、関係者が従うかといえばそうとも限らない。
14日に、空き菅殿は、経団連の米倉会長と会談して、法人税5%引き下げの見返りに雇用を促すように要請したのだけれど、「お約束するわけにはいかない」と拒否されている。また、諫早湾干拓事業について上告をしない決定にしたって、地元に何の打診もなく勝手に「決断」して、地元長崎県を激怒させている。決断するためには、決断した結果どうなるという結論が見えないと駄目。でなければ、その決断を実施するにあたって、関係者に説明と指示をすることなんてできない筈。ほんの少しでもそれをしていれば、地元とどれほどの協議と根回しが必要なのか分かろうというもの。根回しなしの「思いつき」は決断とは言わない。
http://kotobukibune.at.webry.info/201012/article_19.html
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