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もしかしたら、仙谷由人官房長官は、いまやヤケッパチになっているのかも知れない。参議院で問責決議案を可決されていて、法的拘束力はなくても、政治的拘束力があるので、参議院本会議はもとより、全委員会への出席もままならない。問責を無視して出席しようものなら、自民党などの野党から、審議ボイコットを食らい、にっちもさっちもいかなくなる。予算案審議どころの話ではい。
西岡武夫参院議長が12月15日、国会内で行った記者会見のなかで、仙谷由人官房長官の態度を厳しく批判している。産経新聞ihoneがこの日、以下のように報道している。「先の臨時国会で参院から問責決議されながら自発的辞任を否定し続ける仙谷由人官房長官に対し『問責決議を何と心得ておられるのか』などと批判を繰り広げ、早期の辞任を迫った」西岡武夫参院議長がわざわざ何でこんなに批判を繰り広げ、早期の辞任を迫ったのかは、仙谷由人官房長官が8日の記者会見での、次のような発言に原因があった。
「少なくとも私のところに辞任を要求してきた人や『お前辞めろ』と言ってきた人はいない」これに対して、西岡武夫参院議長は反論した。「参院が『辞めろ』と言っているわけだから、何を考えてるんだと申し上げたい。まったく納得がいかない。参院に対する極めて許しがたい発言だ」さらに、問責決議の提出理由をも読み上げた。
「仙谷官房長官の傲岸不遜な発言、失策の数々には与野党を問わず批判が集中している。一刻も早く、官房長官が職を辞すことが、菅内閣による日本の国益への損失を少しでも抑えることにつながる」国権の最高機関の長、しかも最も権威のある参議院議長に、ここまで痛烈に批判され、諌められては、「もはや、これまで」である。
その心境が、仙谷官房長官が16日午前に行った記者会見に如実に表れていた。毎日新聞が17日付け朝刊で、こう伝えた。「『宿題してきました』仙谷由人官房長官は16日の記者会見でこう切り出すと、約14分間にわたり『菅直人首相がリーダーシップを発揮した課題』を列挙してみせた。15日の会見で、法人税引き下げや国営諫早湾干拓事業訴訟の上告断念以外に首相が決断した例を問われ、即答できなかった」
いかに実例を挙げて示すと言っても、代表的な例をいくつか示せばいいはずなのに、「30項目羅列」となると、いささか度が過ぎている。「誉め殺し」も通り過ぎて「厭味」である。「実際はみな、自分(仙谷由人官房長官)が決断して実行したことなのに、菅首相がリーダーシップを発揮したことばかりだと、言えばいいのだろう」と、聞きようによっては、「無能無策の菅首相」に対する露骨な「あてつけ」の響きがある。こういう言い方をして、「最後の抵抗」をしているのであろう。その心理の底では、「官房長官辞任」の決意が垣間見える。
これを感じ取っているのか、菅首相が、うっとうしい「仙谷官房長官の拘束」から解放されて、無茶苦茶にリーダーシップを振り回し始めたのである。ギャグ漫画「天才バカボン」の「目ン玉つながりのお巡りさん」、つまり「日本で一番銃弾使用量の多いおまわりさん」との異名も持つ警官のようにピストルを乱発している感じである。
菅首相は、ギロチン反対の持論を貫き、国営諫早湾干拓事業の5年間の排水門常時開放を命じた福岡高裁判決を受け入れて「上告断念」を表明した勢いで、今度は、17日午後、沖縄を訪れて仲井真知事と会談して、まったく噛み合わない会話をしても、我関せず、厚顔無恥に勝手な説明で押し切ろうとしていた。NHKが17日午後7時のニュースで、その様子を報じていた。
「沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題を巡り、菅総理大臣は、17日午後、沖縄を訪れて仲井真知事と会談しました。仲井真知事が、普天間基地の県外移設を求めたのに対して、菅総理大臣は、基地を名護市に移設するとした日米合意への理解を求め、話し合いは平行線に終わりました」
「菅総理大臣は「普天間基地の危険性の除去や実現可能性を考えたときに確かに辺野古はベストの選択肢ではないかもしれないが、ベターの選択ではないかと考えている。国際情勢も考えたなかで、もう一度、考えていただけないか」
「菅総理大臣は、記者団に対し『普天間基地が今の形のままで残るということは、何としても避けたいと思っており、沖縄の危険な状況や負担の軽減のためにどういう選択肢があるのか、私なりの考え方を申し上げた。もちろん、仲井真知事や多くの沖縄県民の皆さんとの意見の隔たりはあるが、これからも誠心誠意、話し合っていきたいと思っている』と述べました」
一方の仲井真知事は、会談後の記者会見で、呆れ顔でコメントしていた。「辺野古はベストの選択肢ではないかもしれないが、ベターの選択ではないかと言っていた。こちらは、県外へと言っており、ノーということだ。ベストとかベターとかの選択ではない」
菅首相は、沖縄県民の気持ちを本当に理解しようとしているのではなく、政権延命だけにガムシャラになっている。仙谷官房長官とは別の意味でヤケッパチになっているのかも知れない。仮免許から本免許になって頑張るというのは、どうも「わき目も振らず暴走すること」らしく、危険極まりない。
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