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先月来、「民主と自民の大連立も『あり』かもしれない」とコラムに書いたり、テレビでしゃべったりしていたら、何人もの人から「与良さん、血迷ったのか」とお叱りを受けた。
確かに私は「政治家が有権者の審判(選挙)を経ずに、勝手についたり離れたり、政権の枠組みを変えたりしてはいけない」と長年書いてきた。そして今もその考えは変わらない。
でも、ねじれ国会の下、与野党が一致できる点は譲り合って前に進めるべきだと大半の議員が思っているはずなのに、党対党になると国会は動かず、ほとんど何も決まらない。しかも、この期に及んで「これまでは仮免許」という首相に期待するのも難しい。
ならば期間限定で財政再建や社会保障制度の再建など実現させるべきテーマを絞って連立するのも次善の策ではないか。そう思うだけだ。実際、民主党、自民党個々の議員と話すと、財政再建などに関しては党を超えて一致している議員が多いからでもある。
現実には両党が丸ごと連立する可能性は極めて低いとも考えている。しかし、大連立の動きが具体化した途端に両党とも分裂して、結果として政界再編につながるかもしれない。そんな空想をしてしまう。
「朝鮮半島が緊迫し、日中関係がぎくしゃくする中で大連立なんてしたら、戦前の大政翼賛会のように無謀な戦争に突き進む危険がある」と言ってくれた人もいた。
だが、大政翼賛会の前段として民政党と政友会など戦前の2大政党がスキャンダル合戦で足の引っ張り合いを続け、国民の政党不信が高まっている間に軍部が台頭してきたというのもこの国の歴史である。今また政党政治、民主主義そのものの危機であるといったら大げさ過ぎるかもしれないが、国民の間に募っている政治不信、政党不信が絶望にまで至るのを私は恐れる。
民主党の内紛が続く。論説委員兼テレビコメンテーターとしては「税制改正や予算編成を進めないといけない大事な時に一体、何をしているのか」と怒ってみせるのが模範的な姿勢だろう。でもまた、叱られるのを承知で、あえてこう言ってみたい。
「もう挙党一致など不可能だとみんな分かっているのだから、この際、分裂したらどうですか。それを機に再編となるか、連立の組み替えとなるかは分からないが、その方が少しは前に進むのでは」と。(論説副委員長)
2010年12月16日
http://mainichi.jp/select/opinion/yora/
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