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2010年12月16日 掲載
結局、住民投票実施へ
●市議会解散リコール騒動
「この20日間は、まさに時間と税金のムダでしかなかった! 選管は猛省すべき!」――署名を集めた市民団体は怒り心頭だ。
名古屋市議会の解散を求める署名は約46万5000人分に達し、10月に提出されたが、先月24日、市選挙管理委員会は約11万1000人分を“無効”と発表した。その結果、必要数の36万5795人分を下回り、いったん不成立となった。しかし市民の異議申し立てを受け、選管が再審査したところ、一転、約1万5000人分が“有効”に。この結果、必要数を上回り、政令指定都市で初となる「議会解散の賛否を問う住民投票の実施」が15日決まったのだ。
「過去のリコール署名では、名前や住所に誤字があっても有効と判断されてきました。ところが名古屋市選管は『1字でも間違いがあれば無効』と審査を急に厳格化したのです。無効が異常に多かったのはこのためです。事務方が『厳しすぎます』と忠告しても、聞く耳をもたなかった。一方、ささいなことで署名を無効とされた人たちは怒り心頭。次々と異議を申し立て、有効にかわっていったのです」(地元紙記者)
選管が通常のルールで審査をしていれば、最初の署名提出で終わっていた可能性が高いのである。今回の異議申し立ては、市内16区役所で1週間受け付けたが、職員の休日手当などの人件費に約700万円かかっている。また無効と判断された人への文書郵送代に800万円。大きな出費だ。区役所や市役所には「何で急にルールを変えたんだ」「税金のムダ遣いだ」といった苦情が毎日80件以上寄せられているという。
「選管4人のうち、3人が市議OBです。報酬は月額30万円以上。伊藤年一委員長は『厳正な審査をやっただけ』と話し、議会の解散を阻止するため、無効を増やしたことは否定しています。任期はあと2年ありますが、辞任すべきという声も出ています」(前出の記者)
河村たかし市長は「今回の審査には強い憤りを感じる。今後何らかの対応をしなくてはならない」と話している。
今後は選管と市長のバトルにも注目だ。
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